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中国上海株価暴落によりサーキットブレーカー発動!2016年の経済は大丈夫か?

年初の日経平均株価・日経225は500円以上安と大きく値を下げました。これはこれまでも説明してきた新興国の先行き不安や原油安による影響、そして一番大きな理由は上海株式相場が大きく値を下げたことが挙げられます。

そして上海株式市場は今年から導入されたサーキット・ブレーカーにより取引を一時停止し、再開後また下落したことから、通常より1時間半早い取引終了となりました。ではサーキット・ブレーカーとはどのようなものなのでしょうか。

サーキットブレーカーの狙い:市場を安定化させる狙い

サーキット・ブレーカーは各国の株式市場などで導入されています。そのなかで中国のサーキット・ブレーカーはCSI300などの主要指数が5%上昇・下降した場合に15分間の取引中断、そして再開後に7%以上の上昇・下降が見られた場合にその日の取引は停止となる制度です。

これは今年1月から導入された制度で、急激な値動きを避け安定した市場を目指す狙いがあります。またこのサーキット・ブレーカーは基本的にすべての中国株に対して連動します。ではなぜ今回サーキット・ブレーカーが発動されるほど上海株は値を下げたのでしょうか。

PMIが49.7と50以下だった事が発端

中国統計局が今月1月に発表した製造業のPMIが5ヶ月連続で50を下回ったことにより上海株が下落しました。

またそれにより5%下落したために一時取引停止、そして再開後は新制度を知らない投資家達がまた昨年のような大暴落を引き起こすのではないかという不安でパニックになり一斉に売りに走りその日の取引を終えた格好となりました。

上海取引停止

中国の投資家は初心者で知識のない投資家が多いためテクニカル指数などと当てはまらないことも多くあり今回はそれとなった可能性があります。また中国は昨年の暴落によって株価を下げとめるために大株主に対して6ヶ月の売買禁止をしました。ただその6ヶ月が経つ今月1月には大株主は売り注文をすることができます。

その為大株主が一斉に上海株を売り安全な資産などに切り替える可能性があります。その場合には市場に多くの株式が流れ出すことになるので、上海株価には注意が必要です。

人民元安に対して再度政府介入 北水爆で円高加速

現在中国人民元は、4年ぶりとなる安値圏で推移しています。

人民元が急落していることから中国政府は人民元を支えるために中国人民銀行などの国有銀行を通じて人民元買いを行いました。その為にリスクオフの動きが加速し円高が加速しています。

人民元安を中国政府が容認すれば中国の輸出産業が伸びることになり、周辺各国も対応を迫られます。また北朝鮮の水爆実験によって日経平均株価は急落、一時は400円以上安値を付ける場面も見られました。そして日経平均株価は三か月ぶりとなる18000円割れとなりました。

反発が少ないのは今夜の米雇用情勢発表を控えているため投資家たちの買いが控えめで軟調な取引となっているからです。今夜の雇用統計次第では世界的にリスクオフから一転する流れもあります。

1月8日今夜の雇用統計発表では米経済の堅調さがさらに明確になる見通しです。また米FRBが利上げは年4回程度としていて、今後一時的に株安となる場面がみられる可能性があるものの異常事態からの脱却であって先進国経済にとっては悪いことではありません。

2016年の日本経済はどうなるのか?予想

今年の日本経済は伸びの一年になると考えられます。たしかにチャイナリスクを抱えて世界的にも株安に触れる可能性はあります。ただ日本は中国からの撤退や合弁の解消を行って続々と中国から撤退を始めています。

それが一段落するのも2016年であるために、従来から予測されてきたほどのチャイナリスクによる影響はないと考えます。また中国は産業をシフトし始はじめていて、今までの急成長から成熟へと変わっていっています。また日本国内では賃上げや設備投資回復に向けて様々な手を使っている最中であり、米経済回復とともに日本経済も惰性で回復していく事が考えられます。その為2016年の日本経済は回復から成長への年になると予測します。

関連記事:2015年末~2016年の日経平均株価と為替相場の予測、見通し

 執筆者:daiya0302