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ドル円117円台に突入!円高の原因、今後の見通しについて

2015年12月末~この記事を作成している1月12日まで、この「ドル」は見事な位に下がり相場となりましたね。

ドル円117円(ドル円チャート)

ここまで下がるのは、本当に不可解な出来事のように思えますが、それなりに理由があります。これは、この「ドル」に対しての、評価というよりも外部的な要因が多く占めているようです。

中国株に対する不安によるリスク回避

これが一番の要因ではないでしょうか。昨日の上海株の下げの勢いは、全世界の投資家の不安を仰ぐには十分な威力でした。今年は既に2回もストップ安に見舞われて、普段はあまり聞きなれない「サーキットブレイカー」も発動されています。

参考:中国上海株価暴落によりサーキットブレーカー発動!2016年の経済は大丈夫か?

これはこの中国株については、今まで実態以上に上がり続けた「つけ」とも言えるのではないかと思います。

しかし、中国株の市場である上海市場では、一部を除き外国人は取引することが出来ません。

これは、中国の投資家の人が、「株は儲かるものだ。借金をしてでも買って、たくさん儲けてやる!!」ということで、借金をして、株を「爆買い」していたことが原因で、実態以上の株価となってしまっていたようです。

別にこの中国の投資家の特性を悪く言うつもりは全くありませんが、この国の個人投資家は、長期保有目的として、投資を行うというのでは無く、短期売買の売買差益で儲けるためが主となっているみたいです。

そして、近時においてはこのバブルの懸念を抱き、投機的な動きを規制しようと、中国政府が動いたことがきっかけとなり、株価は下落し始めました。この投機的な要因で上がった株価は、下落に転じると、ものすごく早いスピードで下がり始めます。日本のバブル期がまさにいい例だと思います。

話がそれますが、私の父親が、ちょうどこのバブル期に株式投資を行っていました。当時は、場が始まる午前9時に買った株が、その日のうちに倍になった株式が沢山あったそうです。(この儲かったお金で、海外旅行などに良く連れて行ってもらっていました。)

しかし、崩壊後の下落のスピードがもの凄かったとのことです。

今度は持っていた株が半日で半分になることもあったし、1日で日経平均株価が1200円以上下がることもあったそうです。(2008/10/26のリーマンショック後の下落が、マイナス1089円であったため、この下落のすごさがわかります。)

この、中国株についても同様なことが起こっているのではないでしょうか。そうなると中国だけではなく、全世界の投資家が、安全投資先である、円に投資をし始めるという図式が成り立つと思います。

原油安による影響

原油の産油国であるサウジアラビアが、アメリカのシェールオイル・ガスなどに対抗する為、増産を継続し、これが「原油安」を引き起こしました。このため、この「原油安」がエネルギー関連を中心とした株が売られ、全世界の市場を巻き込んでいるというシナリオです。

北朝鮮水爆実験

2016年1月6日に事前通告なしに核実験を行ったことで、ニューヨーク株を中心に全世界の市場に参加している投資家の不安をあおりました。(水爆実験後のニューヨーク株は250ドルを超える下落でした。)これも、投資家を遠ざけた要因となりましたし、この影響はまだ残っていると思います。

日経平均株価6日連続下落

連日の「ドル安」を受けて、輸出株を中心にこの日経平均株価も下落を続けております。①ドルが下がる→②輸出関連株が下がる→③またドルが下がるという負の連鎖をどこかで断ち切らない限り、株価は下がり続けると思います。

1月8日金曜日のアメリカの雇用統計を見ると、失業率は5.0%と、決して悪い数字ではありません。また、このアメリカの経済の実態も決して悪いものでは無い為、現在は実態以下の評価をされているとしかいいようがないと思います。

要するに、投資家が必要以上に「臆病」となっており、少しでも悪い指標が出ると、過剰に安全資産である円に逃げるような図式となっていると思います。この状況がいつまでも続くとは考えずらい為、いつかは「値ごろ感」から、日経平均、ニューヨーク株も買われ始めると思います。そうなると、すぐにドルも120円台をつけると考えております。

執筆者:YusukeSuzuki1201