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中国 中国人民元 各国の情勢 各通貨の状況

2017年中国人民元の切り下げの可能性はあるのか?その影響とは?

最近の中国経済はどうなのか?

昨年から感じていましたが、中国の報道が少なくなった気がしませんか? 思うに、中国って極悪キャラ不足な気がします。アメリカのトランプやロシアのプーチン、北朝鮮の金正恩と比較すると、どうも面白くない。

単純な悪役として、見ていて華がないので感情移入が出来ません。習近平という人は、感情が表に出てこないので不気味を通り越して、画面に映らないで欲しいと願っています。

いつからか覚えていませんが、多分5年ほど前から中国経済が崩壊すると、常に報道されてきました。

それは、週刊ポストなどの大衆雑誌だけでなく、週刊エコノミストなども定期的に取り上げていました。

しかし、実際はどうなんでしょう? そんな傾向は微塵も言ったらオーバーですが、感じる事は出来ません。「中国崩壊、中国激震」など強烈なキャッチコピーが表紙を飾ると、興味出る日本人が多いのでしょう。

私もその一人です。でも、まったく変化がなく、今日も明日も、中国から多くの製品を輸入して、身の回りには中国製品が溢れています。

人民元の切り下げ、今後の行方?

その国の経済状況の目安として、「株価と為替」は重要な目安であります。さらに金利やGDP、債務などもありますが、個人的にいちばん重要なのは人口だと思います。日本は高齢化社会突入で、今後はさらに若者が減って、労働者人口も減るという悪循環が待っています。

中国はどうでしょうか?

中国も一人っ子政策の影響で、子供の数が減ってきているとされていますが、それでも全体数が違います。何よりも、気概というべきモチベーションが日本人とは違う気がします。

例えば街頭インタビューなどを取っても、日本人は現実を見極めて諦めムードから将来を悲観するネガティブ意見が多いでしょう。でも、中国なら経済世界一を目指すポジティブ意見が多くなるはずです。どちらが良い悪いではなく、ポジティブ姿勢の方が経済や国に好影響を与えるのは間違いありません。

■世界経済見通し

皆さんは、世界銀行という国際機関が発表する「世界経済見通し」をご存知ですか? 飽く迄も参考で良いので、定期的に見ることをおススメします。長期トレーダーなら、あなたの手法のトレンド分析に役立つでしょう。

それによると、日本の将来に対して如何に期待されていない事が良く分かります。あまりに辛いので流す程度で見たのですが、先進国では最も低い予測で先行きは真っ暗となり、一方で中国は、今後も堅調に経済が推移すると予測されています。

日本人と中国人なら、それぞれ自国に甘い予測となりますが、中立的な第三者が客観的に分析したなら、冷静に受け入れる必要があります。それが、世界の答えなのです。

中国…今後も経済成長すると予測

日本…前年を下回る経済成長を続けると予測

衝撃的なのは、日本はゼロ%台の成長ですが、中国は今後も6%台の成長を続ける事です。これは人民元にも、大きな影響を与えるでしょうね。

■人民元の切り下げの可能性は?

少し前置きが長くなりましたが、本題の人民元についてです。人民元を語るには、経済状況を少し把握しないと前には進みません。

まず、日本やアメリカなど先進国は「資本主義」です。まあ、建前は資本主義で実体経済はどうなの? と問いたいですが、一方で中国は
「共産主義」です。共産主義の説明は省いて、端的に言うと共産主義で株価と為替の操作をするのが、世界最強のシステムです。

貧富の差の拡大など問題点もありますが、それは資本主義のお互い様ですし、何よりもアメリカという巨大大国に短期間で対等に渡り合える様になった結果から、もっと正当に評価すべきです。

人民元…政府管理でレートを安く抑えている。これはどの国も多かれ少なかれ、自国通貨を守るために行うが、中国はさらに徹底している。

人民元切り上げ…円安になる事で、現在人民元/円は16円ですが、これが17、18円台と上がって行くことです。

人民元切り下げ…反対に円高になる事です。

世界からの切り下げ圧力

日本は輸出大国で、国内景気も低迷しているので円安が好感されます。日経平均など株価が上がるのも、円安だからです。では中国はどうでしょうか?

中国も本来なら人民元切り上げが良いはずです。その方がメリットがあるでしょう。でも、以下のような情報が最近流れています。

  • 中国の外貨準備残高が減少(枯渇?)状態へ
  • 外貨準備不足状態続けば、人民元切り下げに追い込まれる!
  • トランプ大統領が人民元切り下げ要求

要するに、世界が中国の貿易黒字や経済圧勝状態を許さない、という事です。人民元が円高方向に動けば、多少は世界も平等になるという思惑です。

世界がこのような動きなので、世界的大国になった中国がいつまでも独り相撲を演じるのは時間的にも無理があります。何より、歴史ある国家なのでプライドが高いです。ソビエト/ロシアのような立場にはなりたくないので、緩やかに変動相場制を導入していく可能性が高そうですね。

切り下げの影響と見通し

人民元のニュースを見ていると、ネガティブな話題が最近は多いです。多分、トランプ政権が批判しているので、欧米系のメディアが一斉にその方向に流れたのでしょう。株価を操作するよりも、為替を操作する方が困難なので、確かに中国は近年稀に見る危機に直面しているかも知れません。

でも、為替操作国のアメリカが、中国の為替相場を非難するのも、何だかオカシイ話ですよね。単純に、アメリカの物価が高く、人件費も高いので、安い中国から物を買うだけなのに、その結果批判の表舞台に立たされる。

何だか、80年代の日本が受けた罰を、今度は中国がヤリ玉となっています。

さて、問題としては中国人民元の切り下げが、日本経済にどのような影響となるかです。将来的には変動相場制の導入だとしても、今年や来年の直近では、一体どのようになるのかです。

チャート的には、15円~20円台で推移しています。これが、15円を割って、円高に進めば中国にとっては大変な事になります。正直、どちらに動くかまったく分かりませんが、現状ではやや切り下げで動く可能性が高いと思います。

というのも、チャートから最近は米ドルやユーロなどの値動きと同調しているのが分かります。2016年10月前後で下げて、その後上がっているのは米ドル/円と同じですよね。ドル安になり日本も円高になれば必然的に、人民元/円も切り下げ方向に動いてしまいます。

今度は、元々の外貨不足やトランプを始めとする世界圧力で、さらなら切り下げに大きく動いてしまう可能性が高いです。元々閑散相場で、元を取り扱う絶対数が少ないので、それが一層加速度を付ける事になりかねません。

しかし大きな問題というか疑問も残ります。

本当に人民元の切り下げで、世界経済は良くなるのでしょうか?

ここ何年も世界経済を引っ張ってきたのは、間違いなく中国です。日本もどれだけ中国に助けられたか分かりません。人民元が切り下がり落ちていけば(円高)、中国経済は崩壊していくかも知れません。それが世界に良い結果となるのか、懐疑的です。

今までの中国の役目をどこがするのか? インド、ブラジル、それとも日本やアメリカですか? どの国も無理な気がします。さらに不思議なのは、このような大変な状況下の中国でも、今後も経済成長はし続けると予想されているのです。

中国という目立つ国で、経済が減速してくると、他国は一斉に攻撃したくなるものです。でも、冷静に見てみると今後も6%台で成長するとされています。日本はゼロ%台ですよ、その差は歴然です。おまけに人口でも大差が付けられます。個人的には他国の揚げ足を取らないで、必死で日本を立て直さないと、とんでもない窮地に陥ると思います。

まとめ

人民元が今後、どちらに転ぶか判断は難しいです。目安としては、人民元/円のチャートで、昨年の最安値15円台を割ったら、トランプを始めとした先進国側の勝利です。このまま維持していれば、中国側の勝利です。

しかし、本当に切り下げ方向で動いたら、世界も中国も混乱が待ち受けているでしょう。