米大統領選挙まで1週間切る!トランプか?ヒラリーか?予測不能
本当に予測不能な接戦!
アメリカという国は本当に不思議な国です。歴史上の偉大な人物が輩出され、そして映画や音楽でも頂点に君臨しています。
愛や平和謳いながら、他国の干渉には積極的で、その最新IT技術も基本的には戦争や情報収集の為の開発です。
だいたい、国内のベースボールやアメリカンフットボールを世界一の大会と名付けるのは、この国ぐらいでしょう。何よりも大統領を決める討論会でも、その中身は本当に低レベルです。
日本のお笑い番組の方がマシに思えるぐらいで、これで本当に良いのかと真面目に考えるのが、バカらしさを覚えます。
例えばこんな話があります。日本人に日本車は世界一か? と尋ねると、「販売台数でトヨタが世界一」、「否フォルクスワーゲンがある」、「故障し難さや技術力においては」、「高級車ではベンツやBMWに敵わない」などの意見が出るでしょう。至極まっとくな意見です。
これがアメリカ人に尋ねると、販売台数やその他諸々で劣っていても、自分達が世界一だと言う意見が本当に多いのです。
これは世間からズレている若者の意見ではなく、まともな白人の中年中間層にも多いのです。
彼らは保守層という代表的なグループですが、何というか意見や考えが凝り固まっていて、それを覆すのは本当に困難なのです。ガキ大将のまま大きくなった大人で、その考えが自分達は世界一と真剣に自負しているのです。
米大統領選挙の行方
話を戻して、アメリカ大統領選挙の行方ですが、11月3日現在でどちらに転ぶか、本当に分かりません。このブログでは当初、トランプ寄りに書いてその後はクリントンに決まりだと書きました。(参考:米大統領選挙が正念場!テレビ討論会第一ラウンドはクリントン優勢!?)
現時点でも若干有利ですが、その差は逆転可能な範囲でトランプの追い上げが予想以上なのです。
これは、トランプの支持者がとんでもなく頑固で意地っ張り、そしてクリントンも予想以上に人気がないという以外にないでしょう。
まともな国民のまともな選挙なら、候補者二人に絞られたらその政策に判断するべきです。それが、悪口の言い合いとネガティブキャンペーンで決定するのです。
ある意味で、真の民主主義の姿でもありますが、どちらになっても政権は短命で終わりそうですね。
そしてトランプを応援する人達の背景には、黒人初のオバマ大統領が許せない、女性初の大統領も許せないという、根っこがあるような気がします。男性の白人大統領に戻そう、という強い歪んだアメリカ魂があるのでしょう。
最新の各種世論調査を平均した支持率は、クリントンが47.5%、トランプが45.3%で、メール問題の再燃でトランプがクリントンとの差を僅か2%ほどまで追い上げています。
それでも、現在はクリントンが優勢ですが、市場では意外な展開となってきています。
トレーダーにとっても一大事!為替への影響
ちょっと前置き話が長くなりましたが、肝心のFXメインの今後の相場についてです。皆さんが過去チャートをどれだけ見ているか分かりませんが大抵は、後から見ると都合良く見えるものです。
それが今年に関しては、本当に難しいです。もちろん、5年に一度程度はこんな値動きをする時もありますが、それでもちょっと異様に感じます。今年の下半期でコンスタントに利益を出せた、FXトレーダーは称賛に値しますね。
(記載元:GMOクリック証券 )
上記チャートは、米ドル/円の日足チャートです。
黒矢印はそれぞれ、第1回から3回までのテレビ討論会で、黄色矢印は11月1日からのトランプ有利という報道から相場が円高に振れた事になります。
ちょっと考えてほしいのは、そうなるとそれまでと討論会でのクリントン有利は何だったのか? という事です。
相場は討論会後は円高に動いて、翌日からは円安! そして、トランプ有利でも円高となります。これは予想不可能な動きと言えなくないですか。
もちろん、討論会後の動きには大統領選以外の影響で動いたとも、十分考えられます。
しかし、これまでの大統領選挙を振り返ると、こんなにも予測不可能な値動きをした事はないと思います。
というのも、実は過去の相場を調べている人なら常識だと思いますが、この大統領選挙の期間は、トレーダーにとってはオイシイ時期なのです。ここで、大儲けしてきた伝説的トレーダーは多いのです。
しかし、今回はしつこいですが、本当に難しい。もしかしたら、イギリスのEU離脱という予想外の結果が、世界の大金を動かすビッグプレイヤー達に何かしらの大きな影響を与えているのかも知れません。
私は頑なに円高と言ってきましたが、それは過去の経験法則に基づいてのもので、仮に今後さらに円高に動いてもそれは、経験則に関係ない偶然当たったという事になります。それでは、あまり嬉しくないのです。
日経平均も米ドル/円と同じように不規則な動きとなっています。クリントン有利でもそんなに変化がないのに、片やトランプ人気が再燃すると、相場はリスクを嫌って下落するという動きです。
それなら、クリントン優勢時にもっと上昇しても良いと思えてなりません。
色々と書いていますが、本選は11月8日で日本時間では9日(水)には決まってしまうのです。このままトランプが追い上げるなら、為替は円高で日経平均は下落となるでしょう。
しかし、結局クリントンが勝利を掴めば、その反動で円安・株高は目に見えて分かります。では、トランプが逆転勝利となれば、その円高・株安は続くのかと言われると、それも不透明です。
予想できないのか、という意見もあるので…
それでは、結局どのように勝負するのが正解なのでしょう? 私も足らない脳みそと無駄な贅肉をフルに使いました。
自分が損をするのは平気ですが、読者の皆さんが損をするのは、何よりもショックです。
ちょっとズルい言い方をすれば、市場としては大統領選挙よりも次なるイベント・政策金利の利上げに関心が動いているのかも知れません。過去の経験則が今回の大統領選挙に当て嵌まらないのなら、無理して勝負するより12月の利上げに期待するのも良いのではないでしょうか?
米の経済報道をチェックしていると、多くの意見として
- クリントン勝利→12月利上げ決定
- トランプ 勝利→12月利上げ見送りで来年へ
とされています。
もちろん、この意見も絶対ではありませんが、最近の円高・株価下落を見ていると、トランプが不透明で投資家に嫌われているのは間違いありません。
そうなると、最後にまとめるなら、ドラマチックな展開となりましたが、結局大方の予想通りにクリントンが8日に勝って大統領に決定すれば、再び円安株高というトレンドになり、12月利上げ決定で更にもう一段の円安株高もあり得るという事です。
最後に
結局、二人のどちらが大統領になってもここまで来ればおかしくないという事です。最初に短命で終わると書きましたが、それでも数年はもつでしょう。またクリントンなら、きっちりと任期を全う出来る可能性も高いです。
だから、大統領決定まで相場に足を踏み入れず、まずはボブディランやプレスリーでも聴いて、心を落ち着かせるのも最善策の一つです。闘わずに傍観し、その答えは風の中にあり、どっちに吹くのか全世界が注目しています。
しがない極東の極貧トレーダーが、4畳半部屋から熱く意見を述べるのは、トランプのビッグマウス以上の暴言でもあります!