中国人民元最安値更新!今後の見通しと人民元FX取扱業者について
2018/04/24
中国人民元 最安値更新!
大手経済サイトをまとめると、11月21日中国の上海外国為替市場で人民元が対ドルで続落し、6.8956元という終値で終了。
これは2008年6月以来の最安値となり、トランプ相場が中国にも影響を与えている事となりました。
米ドル/円は111円まで円安が続いているので、今後暫くはこの相場が続くと予想され、中国経済は資本流出と混乱を招く恐れがあると警戒が強まっています。
この下落は10月に入った頃から顕著となり、本来なら中国政府の介入が予想されるが、今回はそのような動きが控えられ、下落を加速させた要因はトランプ大統領決定の世界的なドル高という流れだが、中国の場合はその背景に経済不安が根強くあります。
最近の世界経済を支えたのは間違いなく中国だが、その歪みが一気に巻き戻るのでは、と懸念が前からあったのです。
これまでは中国と世界のお金の流れとして、
外国→中国
という流れだったので、中国が潤ってきました。これが景気を支えて、もちろん株価を上げる要因だったのです。
しかし、最近は逆に
中国→外国(主にアメリカ)
という風に還元されています。中国からお金が流れると、結果的には人民元安に直結するのです。
この動きを加速させるように、12月には米利上げ期待があるので、ますます中国からアメリカに資金が流れる事になります。
短絡的に考えると、資金が中国からアメリカに動くだけで、日本経済や世界経済にはダメージが少ないように感じる人もいるかもしれませんが、その中身はまったく違います。
中国…世界一の大国目指し、インフラ整備、大手外国資本算入、自動車や不動産販売など挙げたらキリがないですが発展途上国が一気に先進国へ飛躍。中国を発展させる為に積極的に外国を利用する。
米…自国経済復興が最優先、爆発的な飛躍は期待できない。保守的な考えで都心部より内陸部経済を優先。
皮肉なのは世界一のアメリカに資金が流れるのは、自らのスローガンである"自由"や"経済大国"などを放棄すると、その途端に集まるという事ですね。
人民元FXのメリットとデメリット
意外と知られていませんが、人民元はもちろんFX取引が可能です。米ドルやユーロなどメジャー通貨と比較すると、扱っているFX業者はまだ少ないですが、今後増える可能性は大いにありです。
まずは現時点(2018年4月)での取り扱い業者の一覧です。
- YJFX![外貨ex]
- 上田ハーロー
- IG証券[ミニ取引]&[標準取引]
- サクソバンク証券[スタンダードコース]
- SBIFXトレード[SBIFXTRADE]
- セントラル短資FX[FXダイレクトプラス]
- 外為どっとコム[外貨ネクストネオ]
- 楽天証券[楽天FX]
上記が国内業者で、人民元の取引可能となっています。
続いて、取り扱い業者のスプレッドやスワップポイントの比較となります。
上記表から分かるのは、楽天証券やSBI、YJFXと人気業者が鎬を削っていますが、現時点では新興勢力のサクソバンク証券が人民元に関しては一歩リードしています。
サクソバンクはデンマークにある銀行で、近年はFXにも本格的に参戦しています。低スプレッドが売りでもあるので、他通貨も大手国内業者並みとなっています。
最後に最も重要な人民元のFX取引のメリットとデメリットについてです。
中国は今やメジャーな大国で、同じアジアという事や中華料理などもあって親近感もありますが、その一方で人民元はまだまだ不安な面も拭えないのが事実です。
中国人民元FXのメリット
- 他通貨と比較して遜色ない高スワップポイント
- 国内大手FX業者の参入期待大
- アジアや世界の大国なのでマイナー通貨では安定
- スプレッドも今後低くなる可能性大
中国人民元FXのデメリット
- ワップポイント変動のリスクあり
- 人民元切り下げリスク
- 米ドル高値更新なら人民元は安値更新
- マイナー通貨ゆえの脆弱性不安
まとめ
FX業界や世界の通貨を見渡すと、メジャー通貨は出揃ってますし、今後の新サービスを期待しても、満足はできないでしょう。そうなると、新しいマイナー通貨が今後の主流になる可能性は十分にあります。
特に中国政府が本腰で自国のFX業界に力を入れたら、人民元は切り下げなど不安面もありますが、通貨取引としての人民元には期待が持てます。現在はまだ扱っている業者も少ないですが、今後にかけては可能性が高まるでしょう。
そして、人民元は安値を更新していますが、この流れがしばらく続く可能性が高いので、リスクを背負って取引するのは危険となっています。今後数カ月はアメリカのトランプ新政権がどのような流れになるのか、見極めとなりそうですね。