11月8日がアメリカ大統領選挙の投開票日!為替はどう動く?過去の傾向を検証
2016/11/09
フランスやトルコのテロ、イギリスEU離脱に東京都知事選挙やブラジル五輪など、今年も話題に事欠きませんが、いちばん大事なものが最後には控えています。そうです!世界中の皆さんがお待ちかねの"アメリカ大統領選挙"です。
11月8日が大当選挙の投開票日なので、それから来年の1月までは、様々なドラマが展開していき、日本でもニュース番組が逐一報道して、その一挙手一投足を事細かに報道していく事でしょう。
世界中の人々が注目していますが、個人投資家、それも弱小FXトレーダー目線で物言うと、何の大きなサプライズもなく結局クリントンとトランプの一騎打ちとなりました。
民主、共和両党の候補者指名争いが事実上決定したので、今後はどちらが大統領になるにしても、その日程からFXの取引チャンスを期待する事となります。
過去の大統領選挙を振り返る。傾向分析
巷でよく言われている、投資話として五輪開催年は、株価が上昇して為替が円安に動くと言われていますが、五輪開催とアメリカ大統領選挙は同じ年に開催されます。また、そのお祭り的な期間も大統領選挙の方が長いので、実はインパクトとしては五輪の影響は僅かなのではと思います。
もちろん、開催国では株価上昇などの期待もありますが、五輪バブル後は下落する事も多く、また途上国が五輪開催でその後に先進国ほどの影響力を与えられ、仲間入りをしたという話は聞いた事がありません。敢えて言えば、中国ぐらいでしょうか。
特に今回のブラジル五輪などは問題が山積みなので、どうなるのか検討もつきません。
大統領選挙の投資チャンス
少し話題が脱線しましたが、肝心なのは今後の大統領選挙の投資チャンスです。
まずは過去の出来事を振り返り、そこを学習して今回の参考にするという事です。個人投資家の中では、未来は不安定なので過去の出来事は全て過ぎ去った事として、参考にするのは無駄とする考えもあります。
それもある意味で正しい方法なのでしょうが、過去を参考にする人も半数程度はいるので、それをまったく無視するのも、また危険な考えです。特に大統領選挙は、過去に何度も行われているので、その事を振り返るのも、立派な投資法になり得る要素はあるでしょう。
特に中長期的な取引を考えているなら、間違いなく過去から謙虚に学ぶ姿勢が大事です。
(引用元:GMOクリック証券)
上記チャートで、楕円で囲ったところが、大統領選挙が開催された年の米ドル/円の年足となります。これだけでは、いま一つピンと来ませんし、インパクトがあるようにも思えません。因みにその時の候補者と結果は、以下の通りです。
肝心の投資法とタイミングを計る
長期投資というのは、上手く出来ればストレスも少なく儲けも大きい。オマケにサラリーマンなど平日働きながらでも可能です。
私のように一日中、汚い机の前に座っていなくても済むので、正に夢のような投資法です。
弱点としては、長期という"ナーナーな安心感"です。これは、損切りをする事を忘れたり、また認められずに負けを引っ張るという点です。それさえ、克服できれば安心・安全・信頼・実績のまるでブラック企業のような投資法として、成り立っています。
私は以前からこのブログ記事で、円高になると言ってきました。そして大統領候補が二人に絞られた今でも、その考えに変わりはありません。
しかし、それと同時に不安な面もあります。大方の予想では、ヒラリークリントンが有利で女性初の大統領に就任すると予想していますが、今逆境のトランプがこのまま負けるのか、という一抹の不安があるのです。
これは散々トレンドに乗ると言いながら、最後は逆張りを楽しんでしまうとレーダーとしての悲しき性です。さらに、悪い予感としてイスラム国などのテロ組織が大統領選以上のインパクトを与える行動に出るのでは、という不安もあります。過去に類を見ない出来事が発生したら、これまた予想は困難で混迷となります。
悩んでいる私に、神の光が舞い込んで来ました。これは、日頃から謙虚に相場と向き合っているからでしょう。
ブルームバーグの記事によると、
<S&P500種は1928年以来、大統領選22回中19回の結果を正確に予想>
という、とんでもない結果を叩きだしているのです。
要約すると、「本戦前の数カ月間に株価が上昇してる時は、現職大統領所属の政党が86%勝利している」という事です。これは、大統領の当選確率であり、株価・為替には関係ないと思いがちですが、ご祝儀相場という言葉もあります。
11月前後でS&P500種が上昇していれば、それは民主・クリントン陣営の勝利という確率が非常に高く、また釣られて株高・日経平均高・円安に動く可能性も高くなるという事です。
まとめ 大統領選挙の行方
何度もどちらが大統領になっても円高・株安傾向になると思っていましたが、ブルームバーグの記事を鵜呑みにすると、脆くも私の考えは崩れ去りました。それが超一流経済情報サービスと、場末の経済ブログの違いです。
それでもこの情報を掴んだと言う事は、多少なりともチャンスという事です。仮に11月頃のS&P500種が下落していたら、それはかなりの高確率でトランプが大統領になるという事です。なんだかワクワクしてきませんか。
そして、それは、日経平均の下落と円高になる前兆とも言えます。
重要なサインは、11月前後のアメリカ景気という事です。景気が良ければ現状に満足してオバマ大統領の政党、すなわち民主党クリントンの勝利。安定という一先ずの安心感から株価と為替に好影響。
しかし、アメリカ景気が悪ければ、世界で嫌われているあの人が大統領になるのです。
大統領選挙についてはこちらも⇒米大統領選挙の今後の行方、株価と為替の影響【ヒラリーかトランプか】
また、米大統領選挙後の下落リスクに備えて、VIX1552ETFに投資している人もいました。
⇒VIX1552を500口買足しました。米大統領就任後の2年間は景気低迷と予想。
ギャンブル的ではありますが、なかなかおもしろい投資ですね。
2016年11月9日追記:なんと予想に反してトランプが新大統領となりました。
⇒トランプ大統領誕生!今後は円高になるのか?日本経済、為替への影響
また、さらに円高進むと考えるのであれば、以下の投資コラムをご参考に。
⇒円安の今、投資しておけばいいものとは?【円安ドル高のとき何に投資すべきか】