転職エージェント

転職エージェントの特徴とメリットについて

記事をご覧いただき誠にありがとうございます。

 

転職活動中の皆様に向けて、転職エージェントで私が実際に転職を成功させた体験をもとに転職エージェントの魅力、活用術をご紹介させていただきます。

 

転職するに至った経緯

私は社会に出てから10年ほど、小さなソフトハウスに就職しました。ちょうど就職氷河期と呼ばれる頃で、手当たり次第に企業に応募、面談してきた会社の1社です。応募したのはIT企業だけでなく、本当にどこでも就職出来れば良かった感であふれていました。

 

なので、従業員40人程度の小さな会社ですが内定をもらえたときは感動しました。その会社で10年ほど勤務した後、初めて転職の機会が訪れました。

 

IT企業に就職して10年ほど経った頃の私は、多忙を極めていました。IT業界に属したことのある人なら分かると思いますが、一人で7案件を掛け持ちで持ち、もう土日も夜も仕事尽くしの毎日でした。原因は、仕事の範疇の不明確さと人材不足です。

 

営業はそこそこ優秀?な人で、次から次へといろんな仕事を取ってきました。ただ、契約条件があいまいなことが多く、注文を受けてアプリを作っていざ納品、というときに、あれが違う、これが違うといろいろなクレームを顧客から受け、その処理に奔走されていたのです。

 

当の営業は新規案件ばかりを追いかけていて、一度システムに引き渡した案件を処理している暇はありませんでした。営業自身も徹夜、休日出勤は当たり前でしかも我々エンジニアよりも出来高制の要素が強かったので、文句も言えず火消しに奔走していました。

 

一か月程度家に帰らず泊り込んでも、身体も壊さず仕事が出来たのは、やはり営業を含めた社員同士の繋がりがあったからだと思います。しかし、就職して10年後、所属している会社が中堅のソフトウェア会社に買収されることになり、状況が一変しました。

 

社長や役員、上司を含め、買収元の会社からの出向組に切り替わりました。とはいえ既存の案件の処置ができるわけではなく、残った社員の中では比較的長く仕事をしてきた私に厄介事を押しつけるように旧会社の仕事が回ってくるようになったのです。さすがに手が回らなくなり、他の仲間の社員たちも一人一人と去る中、私も転職を決意しました。

転職エージェントとの出会い


そのとき、今まで転職というものを経験したことの無かった私にとって、転職ってどうやったらいいの?というところから知らなければなりませんでした。

 

転職サイトに載っている膨大な求人情報を探すのも一苦労だった上に、職務経歴書の記載も厄介でした。単に自分の経験を書けばいいということでしたが、どこまで詳しく書けばいいんだろう、とか、正直10年前の案件の事なんてあんまり記憶になかったりとか、悩みはつきません。

 

そんなとき、電車のつり広告で見かけた「寝ながら転職」のキャッチコピーに惹かれてサイトに申し込みました。このキャッチコピーが、転職エージェントの紹介でした。

転職エージェントとは?


ここで、転職エージェントについて説明しますね。転職エージェントとは、転職活動を行うにあたり企業と転職希望者の間にエージェントが入り、双方の希望・要望を踏まえて最適な職業・人材紹介を行っていくサービスのことです。

 

通常、転職者1人に対し1人のエージェントが付き、転職者から転職動機や希望先について詳細を聞いた後、数ある求人要項からその人材にふさわしいと思われる案件を紹介してくれます。また、企業に提出する履歴書、職務経歴書の書き方指導や面談対策等も、希望に応じて行ってくれる、まさに転職者にとっての「セコンド」です。

 

国内ではリクナビエージェントやDODA等が有名ですね。

 

転職エージェントを選んだ理由、メリットについて

転職をするには、当たり前ながら転職先の会社を探す必要があります。

 

普通、転職先の会社を探すには転職雑誌やハローワーク、新聞などから求人広告を見るなり、転職したい会社のホームページから、中途採用の募集ページを見るなりして探すことになりますね。今は転職雑誌に広告、インターネット媒体など多くのメディアで沢山の募集案件を検索することができます。

 

一方で、これだけ情報に溢れると、転職候補先企業を個人が1から探すのは結構大変です。転職活動は、まず転職先の情報を集め候補を抽出し、書類選考用の資料を作って候補先へ送付し、企業の担当者と面談のアポを取って面談し、場合によっては適正検査等のテストを受け、内定通知を受け取りそれを応諾した時点で初めて転職先が決まります。

 

でも、大概の場合転職にかけられる時間は限られています。特に仕事をしながら次を探すケースでは、転職活動にあまり時間を割けません。

 

このことから、転職者にとっての関門の大部分は、「数ある情報の中から最適と思われる転職先をどうやってピンポイントで抽出できるか」にあると思っています。

 

年齢、経年、勤務条件等、目に見える募集要件の他、目に見えにくい社風や取引先等との関係等、その会社が置かれている環境そのものをどうやって正確にキャッチアップできるかが第一の関門です。

 

ここを間違えると(読み取りを誤ると)、本来自分が転職先として選ぶ筈のない会社−例えば転職理由として今の会社の社風がどうも肌に合わないとかそういう理由で転職しようと思い立ったのに、似たような雰囲気の会社−を選んで応募してしまったりします。

 

そのとき、書類選考で落ちる事が出来ればまだ幸運ですが、書類選考を通過し面談に至ったりすると、面談時にようやく会社の雰囲気を知る事が出来て、「ちょっとここは無いな」ということが分かってしまったりします。今の仕事に休みを入れて面談をしに行くわけですから、無駄なことに貴重な時間を費やしてしまうことになってしまうのです。

 

また、書類選考で用意する書類は大部分が複数の候補企業へ使いまわしが出来ますが、それでも一部、志望動機などの記載欄は個々の企業向けにローカライズしていく必要があります。そういった書類作成にも時間がかかっていることを考えると、本来自分が選ぶ筈のない会社を転職先候補として挙げてしまうことは出来れば避けたいですよね。でも、企業の募集要項や表面のホームページ等の情報だけでこれらを見極めるのは非常に困難です。

 

なので、表面的な情報だけを見て転職候補先を選んでしまうと、貴重な転職活動に費やせる時間をムダに浪費してしまうことになりかねません。

 

もっと最悪なのは、面談しただけでは会社の実情を読み取ることが出来ず、内定して転職後に「しまった」と思ってしまうケース。残念なことに、比較的終身雇用の恩恵が低く転職率が高いと言われるIT企業でも、やはり転職をしたという事実は経歴にキズを付けることはあっても肯定的にみられるケースは低いです。

 

転職後に失敗に気づいてまた転職、とはそう簡単に行かないのが実情です。ですから転職に失敗は許されません。

 

ではどうしたらいいのか。やはり転職活動そのものをフォローアップしてくれるセコンド、転職エージェントの存在が非常に重要だと思いました。私の場合、たまたま早期に転職エージェントの存在に気付くことが出来たため、35の壁を越えた30代後半ながら、当初予定した1カ月の転職期間で無事転職活動を終えることができたのです。

 

どの転職エージェント会社を選んだか

私が選んだ転職エージェント会社はリクルートエージェントとDODAです。両社とも人材紹介会社としては老舗ですね。会社帰りにそれぞれの転職サイトからエージェントサービスの申し込みをしたら、翌日すぐに両社の担当から電話がかかってきました。

 

電話で面談予約をして、それぞれお会いすることになりました。

 

リクルートエージェントは男性の韓国籍の方、DODAのほうは松坂さんという女性の方でした。両方とも面談場所が東京駅。

 

リクルートは八重洲側、DODAが丸の内側だったので、同じ日に時間をずらして予約をしましたがこれは近いため、面談が一度で済ませられて便利でしたね。

 

DODAのほうが先の面談で、約束の時間について打合せ室に案内されたのですが、エージェントの方が待っても待ってもきません。20分位してようやく来られて、しきりに謝っていました。なんでも前の面談者との話が長引いたそうです。

 

打合せに先立ち、履歴書と職務経歴書を送っておいたので、まずはそこの添削結果から話が始まりました。が、まあほぼほぼエージェントさんから見たら合格点だったようで、この内容で特に問題ないと。ほんとかよ笑。

 

ただ、その後雑談をしている際に、実は会社でこんなこともしてたんですよ的な話もしたのですが、それを聞いたエージェントさんが「それはぜひ職務経歴書に入れたいですね」とのこと。

 

何をしていたかというと、役員から頼まれて一時期社内の人事制度を再編する仕事をまるごと引き受けたことがあったのですが、私からみたらITエンジニアとしては関係ないスキルなのでとりたて職務経歴書には書かなかったんですね。

 

ただ、エージェントさんの話では、そういう社内活動を積極的に担ってきた実績を持つ人材は実はひそかにニーズが高いそうです。職務経歴書に何を書いたらよいのかは、下手に自己判断せず企業側のホンネを押さえているエージェントに相談するのも手ですね。そんな話も聞けて参考になりました。

 

つづいて、非公開求人の紹介でしたが、これがまた量が多い。まさかこんなに紹介されるとは思いませんでした。20社くらいあったか。あまりに量が多すぎて、殆どの求人票は目を通せませんでした。。。非公開求人てこんなにあるのかと、改めて目から鱗でした。

 

面談は予定通り1時間で終わりましたが、中々得るものが多かったです。

 

自信の無かった職務経歴書もとりあえずお墨付きをもらえたし、紹介される求人を見ることで、大体自分にどの程度の市場価値があるのかもわかってきました。

 

つづいてリクルートエージェントに。東京駅地下の自由通路を伝って八重洲口まで移動します。正直DUDAの面談で「お腹一杯」になってしまっていたので、もう一個面談するのもしんどいなと思っていました。

 

面談は基本的にDODAと同じで、ただ紹介される非公開求人の数がリクルートのほうが結構少なかったです。

 

同じ履歴書、職務経歴書でここまで紹介される数が違うということは、やっぱりIT系はDODAのほうが強いというのは本当なんですかね。ただ、面接時のマニュアルとかも冊子を頂けたりして、こちらもそれなりに収穫がありました。

 

DODA転職エージェントサービスの特徴と評判について

 

転職エージェントを通した転職先の会社の選び方

転職をするにあたり、まず転職エージェントと面談をすることになりました。今振り返れば、この面談が非常に大きな意味があったと思っています。やはり転職先企業への面談と違って、希望や悩みを率直にエージェントに相談できることが良かったと思っています。

 

私の場合、転職先企業に求める条件は

 

1.事業基盤がしっかりしている会社

 

2.技術志向を高められる会社

 

の2点でしたが、これは最初から自分が見いだせていた条件ではなく、エージェントと話しながら自分が求めていた職場環境がこういったものだったものだったと気付かされたものでした。

 

この条件から、また、私の経歴や、特に個人として重視したい専門領域などの希望等を勘案して、エージェントから4社、求人案内を紹介頂きました。2社は公開求人、残る2社は一般には公開されない非公開求人でした。募集要項を見ると、どの社も中々魅力的です。

 

恐らく自分でこれを探し出そうとしても、非公開企業の2社は最初から無理として、公開求人だった残る2社も見つけられたかどうかという印象でした。やはり、「自分」を客観視してくれるプロの紹介はすごい!と思いました。

 

最終的に選んだのは、公開企業と非公開企業それぞれ1社づつ、2社でした。

 

それぞれ面談を受け、最初に内定を頂いた非公開企業A社に、内定応諾を行い転職することができました。もうひとつの会社には丁重に辞退の連絡をエージェント経由で行って頂きました。

 

※転職エージェントの選び方についてはこちらの記事でも詳しく書いています。
自分に合った転職エージェントの選び方

転職エージェントの魅力。お勧めできる理由。お勧めしたい人


転職エージェントの魅力とはやはり、転職に関わる「コスト」が大幅に削減できることに尽きます。

 

この場合の「コスト」とは、単にお金の出費の話ではなく、転職先を探したりする手間の削減や、転職のノウハウ習得などお金以外の「負担」のことや、転職先企業の選択誤りなど転職そのものの失敗回避なども含んだものです。こういったサービスが無料で受けられるというのも、とてもありがたいサービスですね。

 

タダより怖いことはない、と言いますが、転職エージェントについてはタダである理由がはっきりしていますので、そこも安心して使えます。

 

私の場合、転職先の企業では管理職として採用されたこともあり、自分が転職したときの経費の資料も比較的早くから見ることができたりしました(笑)。

 

転職先会社から転職エージェントに支払った金額がもう○△×、高いっ。転職エージェントは、適切な人材を企業に紹介し、転職を成功させることで転職先企業から多くの報酬を受けています。

 

従って、企業にふさわしい人材を紹介するのはエージェントの重要な責務であり、なんでもかんでも紹介すればいいというものではありません。だから、人材の良いところ、悪いところを客観的にきちんと捉え、無茶な提案をすることなく企業、転職者双方が満足できる案件をマッチングさせていっているわけです。

これから転職エージェントの利用を考えている人へアドバイス


転職エージェントは、良い意味で「使い倒し」ましょう。「転職」という、そうめったに行わない「事業」を一発で成功させるには、どうしても自分一人の力では限界があります。

 

また、雇う側の企業も、人事制度の整った大企業ならまだしも、中小企業への転職となると採用担当者の方も採用活動を本業としている人達でありません。企業と従業員の間には、どうしても能力(労働力)の他に相性というものが存在します。相性がこれまた厄介で、企業のホームページや募集要項を眺めた程度で分かる話ではありません。

 

従って、転職を成功させるという共通の目標を持ち、かつ転職先の企業のことを知りつくしたセコンド、アドバイザーの役割が大きいと思います。この点、転職エージェントは企業からの募集依頼を言葉にするのが難しい部分まで把握した上で、最適な人材を提案する義務を持った人達です。

 

ですから、転職者本人が自分に相性のある会社を自力で探すより、はるかに効率がよく、しかもより確実にもっともふさわしい企業を見つけることが出来ると思います。

 

なお、私の場合は同業種への転職でした。従い、以前の仕事のスキルというものがかなりの割合で重視された転職でした。

 

これが異業種への転職となると、スキルベースでは0スタートになってしまい、中々壁も大きいでしょう。この場合は特に、スキルそのものではなく仕事に対する取り組み姿勢などにおいて自分の強み・弱みがどこにあるのかがどこにあるのかがはっきりしていることが肝要だと思います。

 

しかし、それを自分一人で見出すのも中々厳しい、自分の弱みは沢山出てきても、強みを言える人ってあまりいないですよね。だから、そういったものは自分で下手に考えるよりも相談しながら組み立てたほうがはるかに効率的です。こういうとき、エージェントは頼りがいがあるでしょう。

 

なんといっても何人もの人材を見てきた人材紹介のプロです。自分では「大したことない」と思っていたことでも、実は企業が非常に欲しがっていた要素だったりするかもしれません。

 

転職エージェントは、数少ない(いや、唯一といっても過言でないくらい)あなたの転職を最大限支援してくれる味方です。転職エージェントと二人三脚で、失敗の許されない転職を乗り切りましょう!

リクナビのスカウト登録は済ませておこう!


 
TOP リクナビ マイナビ DODA 転職基礎知識