成分献血業務について解説

成分献血業務について解説

成分献血には、2種類の採血方法があります。それは、「血漿成分献血」と「血小板成分献血」です。

 

まず、「血漿成分献血」についt説明していきます。

 

血漿成分献血では、全血液成分のうち血漿だけを採血し、他の成分は体の中に戻す方法です。その方法は、一度、血液を400-500ml採血し、遠心分離機にかけ血液を成分ごとに分離させます。そして、血漿成分の部分のみ採取します。

 

そして残った細胞部分をドナーさんの体の中に戻します。成分献血は穿刺している時間が長いということ、体格によっては600mlまで採血が可能なため失われる水分量が多いこと、体外に出した血液を体の中に戻すことの3点を頭に入れて採血する必要があります。

 

成分献血は穿刺時間が長い

穿刺している時間が長いとどのようなことが起こるでしょうか。それは、血管迷走反応(VVR)が起こりやすくなります。

 

1サイクル目では、副作用が全く起こらなかった人でも2サイクル目・3サイクル目とサイクル数が多くなり、気分が悪くなったり顔面蒼白になったりします。初期の段階で看護師が気が付き、採血を中止すれば、軽症で回復します。症状が出てから、時間が経てば経つほど、症状は重症化していきます。

 

時には、意識を失ってしまったり、嘔吐してしまうドナーさんもいらっしゃいます。また、症状が進行すればすると失禁をしてしまったり、点滴で補液をする必要が出てくる場合も出てきます。

 

体から失われる水分量が多い

身体から失われる水分量が多いということは、体内循環血液量がおはばに減少します。これにより、血圧は低下傾向です。すると、脳みそへ行く血液の量が減ってきます。これにより、軽い脳貧血のような症状を呈するドナーさんもいらっしゃいます。

 

そのため、随時水分補給を進める必要があります。各血液センターによって、手法は異なりますが、採血前より水分を摂取することを促します。さらに、採血中についても水分摂取を促します。時には、看護師がジュースをドナーさんのベットまで持っていくこともあります。

 

体外に出した血液を体の中に戻す

成分献血では、一度体外へ出した血液を体内へ戻します。当たり前のことですが、血液が体外へ出ると凝固する方向へ性質が変化していきます。これは成分献血時にも同様のことが言えます。つまり、採血した血液は採血した瞬間から固まり出します。

 

しかし、血液が固まってしまっては、輸血した際ドナーさんは異常を起こします。そもそも、血液製剤として出荷することができません。では、血液凝固を防ぐためにどのようなことをしているのでしょうか。それは、クエン酸という薬剤を添付します。これにより、血液は凝固せず、ドナーさんの体内へ戻っていきます。

 

ただ、ここで1つだけ弊害があります。それは、体内のクエン酸の濃度が高まると唇や手の先などの体の末端がピリピリとしびれるタイプの方がいるということです。これをクエン酸反応といいます。これを防ぐため、甘いものを摂取してしていただくという対応を取っている血液せんたーもあるようんです。

 

成分献血は、ドナーさんの身体的と精神的サポートの2つの観点から事故を防止する必要があります。

 

 

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