IPO当選後に見送るかどうかの判断方法について

なかなか当選しない中でIPO投資を続けていて、ふとした時に当選したら嬉しくて、ついつい申し込みたくなるでしょう。

その気持ち、よ〜く分かります。

でも、待って下さい。儲かる可能性が高いIPO投資でも、案件によっては損をする事があります。そのため、参加する前に当選したIPOが儲かる案件なのかどうかを見極める必要があります。

この記事では、そんなIPOに当選した時に見送るかどうか判断するポイントを解説していきます。これを読めば、IPO投資で大きな失敗をすることを避けることができるでしょう。

IPO投資は開始前に案件を見送るかどうかを判断することができるのか?

そもそも、IPO投資は上場前に案件を見送るかどうか判断することができるのか?

と言うと、それは充分可能です。何故ならIPOは、もう何十年間も行われ続けているので過去の実績が豊富に存在するからです。

そして、過去の実績を見ていくと、上場日に公開価格よりも値下がりする案件には、幾つかのパターンが見えてきます。

この幾つかのパターンがIPOを見極めるポイントです。

IPOに当選した時に見送るかどうか判断するポイントとは?

それでは、過去の実績から分かる具体的な見送る2つのポイントを解説していきます。

見送りポイント1.売り出し規模が大きい

株価はその会社の株を買いたい人が多ければ値上がりますし、逆にその会社の株を売りたい人が多ければ値下がりします。

そして、IPOでも同じことが言えます。IPOは事前に公開される株式の数が予定されています。つまり、売り出される数が決まっているのです。

そして、売り出される数が少なければ少ないほど、株式を売りたい人よりも買いたい人の方が多くなります。

そうなると、株価は上昇します。しかし、売り出される数が多ければ多いほど、株式を買いたい人よりも売りたい人の方が多くなります。

そうなると、株価は下降します。このことから、売り出し規模が大きい案件ほど、損をする可能性が高くなります。そして、売り出し規模の大きさはIPOが上場する市場によって変わってきます。

これは市場によって取引される金額(取引の活発化)が違うからです。

規模の目安
  • 東証1部 IPOで東証1部に上場する案件は全て大型案件
  • マザーズ 25億以上大きい 25から15億中 15億以下小
  • JASDAQ 40億以上大 30億辺り中 20億以下小

上の3市場以外は取引が活発ではないので、小さな売り出し規模でも自然と買いたい人が少い状態になるので株価の大きな上昇は期待し辛いです。手堅くいくのなら上の3市場以外に上場するIPOは避けた方が無難です。

見送りポイント2.公開価格が割高

元々の公開価格が割高に設定されている案件は損をする可能性が高いです。

超有名企業なら多少公開価格が高めの設定でも初値に期待ができますが、初めて聞くようなポッと出の上場企業で割高な公開価格設定の場合には避けた方が良いでしょう。

昨年実績でPER20以上、PBR1.5以上で公開価格を設定されている案件は避けた方が良いでしょう。

公開価格を高く設定するのは、公開する企業や既存株主の事情に寄るものなので、投資家としてはそういった事情に付き合わずに、利益が取れる可能性が高い割安なIPO案件に注力した方が賢い選択になるでしょう。

具体的な見送り事例

KHネオケム(4189)

参考:KHネオケムが東証2部に上場!初値は下回ると予想、IPOは見送りの方針

KHネオケムは、いきなり東証1部に上場した大型案件でした。その売り出し規模はベンチャーキャピタルを中心に500億円を超えました。このケースでは、売り出し規模の大きさに対して買い需要が見込めないので、公開価格から大きく値下がりするだろうと予想できました。

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結果、やはり上場初日から大きな売り圧力によって押されて、初日は公開価格1380円から-5.4%ダウンの1306円で取引を終えています。

・アイモバイル(6535)

アイモバイルは、マザーズに上場したネットワーク企業です。このケースでは売り出し規模は79億円にもなり、マザーズとしては大型案件でした。

また、仮条件は想定価格から値下がって決定したことにより、想定価格では需要が乏しいと予想することができました。

そもそも、当初の想定価格はPER15、PBR3.8で設定されていたので、この価格で購入しても利益を出すのは難しい水準でした。

そして、値下がって決定した公開価格も、多少マシにはなりましたが、まだまだ高い水準でした。これらのことから、この案件は公開価格割れする可能性が高いと予想できました。

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結果、アイモバイルは、上場初日公開価格1320円から-6.8%ダウンの1230円で取引を終えました。

高めの設定価格による買い控えと、売り圧力の高さに初値が抑えられたようです。

最後に このブログも参考に

ここで解説したポイントを抑えて参加する案件を絞っていけば、大きな失敗を避けることができるでしょう。

そして、売り出し規模が大きいほどIPOで当選する可能性が高くなります。つまり、損する可能性が高い案件ほど当たりやすくなるのです。

そのため、当選した際に直ぐに参加をするのではなく、一旦落ち着いて案件に参加するかどうか見送りも視野に入れて確認する事が大切です。

また、このサイトでも「IPO会社分析」のコーナーでIPO募集前に徹底的に分析していますので参考にしていただけますと幸いです。

ネットでIPO投資は儲かる!と大々的に言われていますが、投資に絶対は無く、しっかりと見るべき所は見る必要があります。

当選したときは今一度よく調べて申し込みをするようにしましょう。

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