今回解説するのは泣く子も黙る国内第2位の大手証券会社大和証券です。
テレビCMをバンバン流していますし全国各地に支店も置いているのでご存知の方も多いのではないでしょうか?
実は大和証券はIPOでは個人投資家に有利なルールを採用しているのでIPOの当選を狙うのなら口座を開設しておきたい証券会社です。
今回はそんな大和証券の概要からIPOルール・ネットで噂の裏技まで解説していきます。
目次
大和証券とは?
大和証券は1943年に当時の大手証券会社 藤本証券と大阪証券取引所の基幹銀行だった日本信託銀行が合併して誕生しました。
誕生当時から巨大な企業でしたが、その後も事業の再編融合合併を繰り返し今では傘下に事業の中核となっている証券事業を担う大和証券、国内ネット銀行大手の大和ネスクト銀行、証券システムの開発を担う大和総研ホールディングス、グループ内の資産管理を担う大和証券投資信託委託、事業者向け投資事業を行う大和キャピタルホールディングス、アメリカの投資拠点 大和証券キャピタル・マーケッツアメリカホールディングスの6社を置いています。
組織を構成している企業を単体で見ても単一で事業を展開できる力を持っています。
大和証券はやろうと思えば自社グループ内でシステム開発・投資案件の選定・売買・管理までをトータルに高いレベルで行える強力な事業グループ群で構成された証券関連の総合企業だと言えるでしょう。
大和証券のIPOの特徴 メリット・デメリットについて
ここでは大和証券ならではの特徴をご紹介していきます。
①流石は大手証券会社!毎年IPO取り扱い本数は多い!
大和証券の過去のIPO取扱実績
2011年 23件
2012年 31件
2013年 23件
2014年 51件
2015年 43件
2016年 37件
2017年 43件
ご覧のように大和証券では例年沢山のIPOを取り扱っています。IPO取り扱い本数としては業界No.1と言っても過言ではありません。
また、国内大手証券の信用力がモノを言っているからなのか、大和証券は過去の大規模IPOでは何度も主幹事になっている実績があります。
私も何度か大規模案件では当選させて貰ったことがあるので、大規模案件では必ず大和証券から参加することにしています。
参加できる案件が増えると自然と当選確率も高まります。
IPO狙いで証券会社を選ぶのなら取り扱い本数も多く主幹事になる可能性も高い大和証券は有力な候補になるでしょう。
②ネット証券口座と店舗口座は全くの別物
大和証券は駅や街中に多数の店舗を構えています。
これを見てフォローは抜群なんだな!
と思うのは間違っています。
街中にある店舗は店舗口座を持っている人の為の窓口です。
ネット口座(大和証券で言うダイレクト口座)の人は電話やネットからしか登録情報の変更は行えないですし投資に関する質問や相談も店舗ではできません。
手数料が高いので私を始めネット世代の方はネット口座を開設すると思いますが、そんなネット口座保有者がウッカリ店舗に行って相談しようものならまともな返答は来ないですしネットや電話で何とかしてくださいと言われるのがオチです。(実体験)
でも私はこれがダメだとは思っていません。
高い手数料を支払い高いサービスを受けられるのは当然です。
ただ、ネット口座保有者は店舗での相談や手続きを受け付けていないということは知っておいた方が良いですし、そういうことを分かった上でネット口座を選択するべきだと思います。
因みに大和証券はネット口座用の電話やネットでの問い合わせ対応は素晴らしいので全く問題ありません。
③デメリット:手数料が高い
大和証券の店舗口座は手数料が高いです。けれども、その分はサービス料だと思えば決して高くはありません。
そんなことを言いたいのではなく、ここで私が言いたいのはネット口座の取引手数料が高いということです。
ネット証券と呼ばれる新興の証券会社(SBI証券や楽天証券)は手数料を競い合い非常に安価な価格で取引が行えます。
その手数料に慣れたネットで当たり前に取引をする世代にとって大和証券のネット口座の株式売買手数料は非常に高く感じられます。
大和証券の株式手数料体系
50万円未満 1,080円
50万円から100万円未満 1,863円
100万円から300万円未満 3,726円300万円から500万円未満 9,427円500万円から1000万円未満 15,130円
1,000万円から3000万円未満 25,660円
3,000万円から5000万円未満 59,572円
5,000万円以上 79,012円
間違えないでください。
これはネット口座の取引手数料です(絶望)
相談できる店舗のコンサルティング口座では、この手数料の2倍強に設定されています…ニュースで最近大手証券はネット証券に押され気味という報道も分かる気がします。
IPOに限定して取引するのなら、取引するとなった時は当選して利益が期待できる状況だと思うので手数料が割高でも問題にはなりませんが、普段使いの口座としては絶対に使いたくないですね。
昔の投資本を読むと「取引するほど手数料で負けていく」という内容がチラホラ出てきて不思議に思っていたのですが、この水準の手数料ならそれも納得してしまいます。
大和証券のネット口座を開設すると大和ネスクト銀行の口座も開設することになる
大和証券の口座を開設するには大和ネスクト銀行の口座も同時に開設することになるので他の証券会社よりも手続きが多少面倒になります。
ただ、大和ネスクト銀行は割りの良い定期預金もあれば、自分名義の口座への振込手数料は何度でも無料になるという保有者に有益な仕組みを色々と用意しているのでメインバンクとして利用できる便利な銀行なので開設しておいて損は無いでしょう。
大和証券のIPO抽選ルール 15%が完全抽選
大和証券のIPOルールは総当たり本数の80%を独自の裁量で配布、15%を完全抽選で配布、残りの5%をチャンス抽選という独自の抽選システムで配布します。
少なくとも15%は完全抽選となるので常に個人投資家にも当選のチャンスがあります。
(完全抽選制度を採用している証券会社はこちらもご参考に⇒IPO完全抽選証券会社を一覧で紹介【資金力関係なく当選できるおすすめ口座】)
チャンス抽選は大和証券の設定した条件をクリアすると抽選回数が増えるシステムです。
保有資産の条件
プラチナ 5000万以上 抽選10回
ゴールド 3000万円から5000万円未満 抽選5回
シルバー 1000万円から3000万円未満 抽選3回
その他 抽選1回
保有資産は預金・投資信託・株式など諸々含めた資産評価額で算出されるので優しい判定基準です。
ポイントプログラム条件
10000以上 抽選10回
8000以上から10000未満 抽選8回
6000以上から8000未満 抽選6回
4000以上から6000未満 抽選4回
2000以上から4000未満 抽選3回
1000以上から2000未満 抽選2回
1000未満 抽選1回
このポイントは大和証券でバカ高い手数料を払って株取引を行なったり、個人向け国債を購入したり…と、様々な大和証券のサービスを利用することで貯められます。
ポイント配布判定基準は月間の売買手数料と買い付け金額なのですが手数料は10800円・買付金額では100万円、毎に100ポイント貯まります。
抽選2回の1000ポイントを越えるためにザックリ計算しても膨大な金額の取引が必要となるので普通の個人投資家がポイントプログラムで抽選回数を増やすのは難しい…というか無理です。
個人投資家が大和証券のチャンス抽選の抽選回数の最大化を図るのなら1000万円以上個人向け国債を購入する、もしくは大和証券の株主優待を取得するという方法が現実的です。
ネットで噂の大和証券の株主優待を使ったIPO当選の裏技とは?
ネットでは大和証券の株主優待を利用してチャンス抽選枠を増やす裏技?が公開されています。
裏技の内容と価値を検証していきます。
大和証券は株主優待としてダイワポイントを1年に2度配布しています。
1000株 年間 4000ポイント
5000株 年間 10000ポイント
10000株 年間 20000ポイント
1000株保有するだけでも4000ポイント貰えるのでチャンス抽選4回が狙えます。
現在の株価694円で考えれば694000円で4000ポイントと配当金3.75% 26000円を毎年ゲットできることになります。
この還元率は魅力的ですが70万円前後の資産を大和証券に投資する価値があるのか?が問題になります。
率直に言うと大和証券の投資価値は判断が難しい所です。
国内No.2の資産規模は流石の一言ですが手数料の高さから若年層の取り込みは遅れておりネット証券に遅れを取っています。
今の勢いが続くのであれば将来ネット証券に呑み込まれる日が来るかもしれません。
しかし、それまでに何かしらの対策を取るでしょうし現在の事業展開は順調です。
将来を楽観視すれば下手に新興株に投資するよりも、株主優待と配当金をゲットしながら大和証券をホールドした方が投資価値は高いと予想します。
正直に言うと、これは裏技というほど凄いものではないと思いますが確かにやる価値はある方法です。
でも、個人的にやるのなら大和証券の株を直接保有するよりもクロス取引を利用して株主優待のポイントだけタダ取りします。
まとめ
ここでは国内証券会社 No.2の大和証券の解説をしていきました。
大和証券グループの概要、 大和証券のメリット・デメリットをまとめた特徴、業界 No.1のIPO取扱数を誇るI独自抽選ルール、そして、ネットで噂の株主優待を利用した裏技を検証していったので、このページで大和証券のことがすっかりお分りいただけたと思います。
大和証券はIPOで主幹事になることも取扱量も多く公平抽選枠も用意されているのでIPOの当選を狙うのなら是非口座を開設しましょう。
関連記事: IPOが全く当たらないので当選するためのコツを大和証券さんに聞いてみました。
※追記:岡三オンラインの裏ワザの方が実用性があるかもしれません。以下の記事もお役立てください。
