多様な保険商品について【近年増加する自転車事故の賠償問題】

保険商品の区分として生命保険といった人の生命にかける保険を第一分野、自動車保険や火災保険などのものにかける保険を第二分野といい、そのどちらにも属さない人の生命でもものでもないものにかける保険を第三分野といいます。

たとえば医療保険や傷害保険など主に人の病気やケガに対する保障のことです。第三分野といえば2001年の金融緩和に伴い生損保会社どちらも取り扱うことが出来るようになり、さまざまな保険商品が発売されました。

中でも今回お勧めするものとして自転車保険が挙げられます。

 自転車で死亡・ケガの事故増加:高額な賠償額に愕然

乗り物に付帯する保険と言えば自動車保険が思い浮かびそうですが、自動車保険は強制保険である自賠責保険(参考:自賠責保険について)と任意保険があり、任意保険は事故の損害賠償額もどんどん大きくなっていく中でほぼ強制保険のような位置づけとなっていますが、自転車保険はまだ市民権を得ているという状況ではありません。しかしながら自転車による事故も侮ることはできません。近年では自転車で死亡・ケガにまで発展してしまう事故が多発しており、最悪高額な賠償を支払うケースも出てきています。

 子供が加害者になる場合も:人生が一遍してしまう最悪の事態も・・

自転車もスピードによっては死亡もしくは頭などを強く打ったりして麻痺が残ってしまうというケースになると治療費含め高額な賠償となることが多いです。また自転車事故で厄介な点というのが、自動車は責任能力ある18歳以上かつ運転免許を所持した者しか乗れないのに対し、自転車は練習すればある程度も年齢になれば誰にでも乗れてしまうという手軽な乗り物であるという点です。

凶器となりうるのに手軽であるという点に加え、さらに言えば自転車は自動車に比べれば手軽である分人を傷つけるリスクが全くないかもしくはかなり少ないという認識で乗る者がほとんどであることにより、注意不足・認識不足から陥る事故が起こりやすいと言えます。

もしたとえば責任能力のない年端もいかない子供が自転車で他人をケガさせた場合、親権者が子供に対し自転車の安全な走行に関する十分な指導を行わなかったとすれば民法714条の不法行為上の未成年の監督義務を怠ったとみなされ、親権者が多額の賠償を負うというような事例も多々あります。

 リスクをカバーする保険:安価な掛け金で、もしもの時に安心

そのようなリスクをカバーする保険として自転車保険が販売されています。ではその補償の中身を述べていくこととします。基本的には自転車の補償のみの保険というのはあまり多くなく、大半が傷害保険や賠償責任保険に特約等で自転車の補償を付加出来るというような形になっていますが、大まかにはまずは自分が自転車による事故でケガを負った場合の入院や通院の治療費の補償と、自転車で他人や他人の財物に損害を与えた場合の賠償責任の補償の2つであることが多いです。今回重要なのはもちろん後者の賠償責任の補償ですが、どの保険会社も大きな変わりありませんが、比較的安価な保険料で5000万円~2億円のといった高額な補償が受けることが出来る商品が多いです。

 まとめ:リスクを軽減できる自転車保険、一考の価値あり!

近年、自転車事故の被害者が重度の障害もしくは死亡に至った多くの自転車事故の賠償責任の額が5000万円~1億円程度であることを考慮すれば十分にそれをカバーできる補償額の保険商品がほとんどであると言えるので、一つでも加入していれば安心だと思います。

ここ数年は通学のみならず通勤に自転車を利用するケースも増え、また自動車に比べエコで健康的であることから自転車のブームが到来していると言えます。ただやはり乗る人が増えればその分リスクも高くなるということです。たかが自転車ですが、されど自転車です。使い方によっては自動車と変わらないリスクをはらんでいるということを認識したうえでこの自転車保険というのを一考してみてはいかがでしょうか。

           

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