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中国 各国の情勢

中国バブル崩壊か?株価、為替への影響について

2015/07/09

上海株式市場がかなり危ないレベルにまで達しようとしています。上海バブルこれまで個人投資家の需給だけで動いているので対外的にはそれほどのインパクトはないと安易な見方をされてきましたが、2015年6月を中心としてこの3週間で実に上海市場29%の急落はさすがに看過できない状況となってきていることは間違いありません。

信用買い残の膨張は異常なレベル・・

中国株は信用買い残の膨張が相場の重荷となっています。1年前の中国全株式市場の信用買い残は約3900億元でしたが、今年6月末の信用買い残は2兆2500億元と5.7倍に急膨張している状況です。日本円にして約45兆円という信用買い残レベルはさすがにやりすぎと言った話を超えており、国内の東証でさえ3兆円が平均、多くても6兆円が上限であることを考えればやりすぎところの騒ぎではないことがよくわかります。

大学生の3割が株式投資を行う異常な世界

新華社通信によれば、中国の大学生の実に31%が株式投資に精を出している状況で、そのうちの26%が資本金を100万円以上保有しており、スマートフォンを利用して取引を行っているとのことです。またそのうちの76%が親による資金提供を受けている状況で、家族ぐるみで株式投資に興じる姿が浮き彫りになりつつあります。上海株協奏曲大学生の3割が株式投資する中国社会は果たしてまともとは思えない状況です。

レバレッジがかかっている以上莫大な逆資産効果を形成も

日本国内では失われた20年と言われる時代を経験していますが、こうした状況下で中国バブルが崩壊すれば個人が多くの資産を失い、しかも借金だけ残ることとなるため、日本でのインバウンド消費などは真っ先消え去ることとなりますし、金融関係者の世界では新興国市場が軒並み影響を受けることになるのではないかという危惧の念も高まっています。

当然豪州、ニュージーランドに影響が及ぶことは必至の状況で、スワップ金利がつくからと安易な気分で豪ドル円やNZドル円を購入するタイミングではないことを強く示唆する状況になっているのです。またトルコリラなどにもかなりネガティブな影響を与える可能性があり、当面高金利通貨の取引は様子を見ることが望ましい状況となってきています。

決定的な状況は金利の上昇局面でやってくる

日本も同様ですが、中国の最大のアキレス腱がやってくるのは金利上昇局面と言われています。今のところまだ利下げ予知があるとされていますが、このまま債券金利が暴騰するような状況になれば、完全にバブル崩壊は決定的なものとなるのは間違いなく、中国経済についても金利を常にウォッチしていくことが重要となりそうです。

一方で国有銀行は貸し出し上限規制を撤廃されており、不良債権に苦しむ企業への追加融資などが進めば、現在の過剰流動性が一定期間継続することになり、金利さえ上がらなければある程度今のバブルが続くとする見通しを出す金融アナリストも登場しており、その判断はまちまちです。

とはいえ、何がどこまで本当なのかさっぱりわからない中国経済に過信は禁物であり、十分に用心するに越したことはない状況が続きそうです。

日本国内株式相場への直接的影響は軽微?

国内の株式相場は相変わらずの官製主導の金融抑圧市場が継続しており、年後半についてもさらに12兆円以上の資金が待機していることから簡単には下がらないという見通しがではじめています。

ただ、世界的に中国のバブル崩壊の影響がでるとなれば無傷でいられるわけもなく、いったいどこで市場からEXITして様子を見るかが難しい状況となっていることは間違いありません。過去に大きな金融暴落相場で利益を出している投資家は暴落直後に買いを入れるという共通した手法をもっており、暴落自身にまきこまれない資金の保有が大きなポイントになっていることは間違いない状況です。怖がって市場から離れたままでは商売になりませんし、そのころあいをどう見計らうかがかなり重要なポイントになってきていることは間違いありません。

関連サイト:上海株がさらに暴落しそうなので中国H株ベア上場投信(1573)に投資してみる