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EU アメリカ ギリシャ 中国 各国の情勢

2015年後半すべての相場の先行きは債券金利次第の状況に続く

早いもので2015年も半年が過ぎてしまいました。すでに6月までには実施がスタートしているものと思われた米国の利上げは年後半にずれ込み、年内には最低限一回の利上げが想定されますが、今のところ、それも実施可能なのかどうかよくわからない状態です。

レイダリオは米国の利上げで市場に何が起こるかはわからないと指摘

史上最大の利益を獲得してきているヘッジファンドの大手Bridgewater Associatesのレイダリオは、米国の利上げで市場に何がおこるかはだれにもわからないと言った発言を繰り返しており、実はFRBにもそれなりの影響を与えているといいます。レイダリオ1

PIMCOは保有米国債の7割を売却し、ガンドラックは逆に米国債をあえて購入

レイダリオ2そんな中、債券投資大手のPIMCOが今年5月末に保有米国債の7割近くをすでに売却していたことがわかり、多くの市場関係者の注目を浴びています。つまり米国の利上げに際してなにか想定外の事態が起きたときのために手持ち資金を用意し始めていると思わる動きをしているわけです。

また、一方でビル・グロースのあとに新たな債券王の名を手にいれたDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラックは、ここへきて米国債を購入する動きに出てこちらも市場の話題となっています。

これは、ギリシャとプエルトリコの債務デフォルト危機についての新たな動向を見越し、6月26日に大量の米国債と連邦政府抵当金庫(ジニーメイ)のモーゲージ担保証券(MBS)を購入したもので、米国債はこの日大幅高となり、利回りは1週間ぶりの水準に低下しています。

ガンドラックは

「仮に利回りの上昇が加速したとしても、高利回りのジャンク債(投機的等級債)や新興国の債券は米国債のパフォーマンスを下回るため、米国債やジニーメイのMBSへの投資を行なった」

と表明しているのです。債券投資関係者の判断と動きはさまざまですが、市場に何かが起ころうとしていることを察知しているように見えます。

ビル・グロースは中国バブルを指摘して大当たり

PIMCOを追い出されジャナス・キャピタル・グループに移籍したビル・グロースは最近市場予想が大当たりしています。現在、ジョージソロスが運用を委託しているという噂のビル・グロースは、中国の信用拡大を指摘しています。とくに中国の個人投資家が相場をなめてしまっていることに警鐘を鳴らしているのです。

レイダリオ3

こうした債券関連での成功者たちの発言をどう捉えるかは各投資家次第ということになるでしょうが、どうもなにかこれまでと異なる動きに備えていることが垣間見られることだけは確かです。

特にギリシャねたに合わせる形で余分なことが一緒に噴出してこようとしているリスクは確かにありそうで、すでにウクライナのデフォルト予測に加え、プエルトリコのデフォルト危機で米国でのハイイールドボンドまわりでの危機的な状況が予想以上に大きくなりそうな気配となってきていることも見逃すことはできません。

そこに上海株式市場の24%もの相場下落が追い討ちをかけようとしていますので、一旦は相場を静観して、動きがでてから次の初動を考えるといったことも重要なやり方になりそうな気配です。

とくに、為替市場は債券金利に非常に敏感になっており、今後の動きも債券金利次第の局面になってきていることは間違いありません。中国市場も、なにより日本市場も債券金利が大幅上昇すれば破綻への道を突き進むことだけは確実で、とにかく債券金利を常にチェックしておくことが2015年後半では肝要となりそうです。

そのぐらい市場の様子が変化していることを投資の専門家の臆病なほど慎重な姿勢が示唆しているといえる状況なのです。大幅下落はいつやってくるかわかりません。とにかくタイトストップロスをおいて、何かがあったときには最小限の損失で免れ、逆に底値で市場に参入できる資金をしっかり確保しておくことが重要になりそうな向こう半年間です。