中国人民元の為替の状況、今後の見通しについて【NDFとCNH】
中国人民元FXにはNDFとCNHという2種類が実は存在するのをご存知でしょうか?
Contents
NDFとは
NDFというのはノンデリバラブルフォワードの意味でCNHは俗に言うオフショア人民元というものです。
NDFは言って見ればバーチャルな先物市場のようなもので肝心の金利連動がCNYとはまったくとれていないのがマイナス面での特徴となります。当初中国元FXとして先行スタートしたのでそれなりのボリュームが取引されていますが、なんと中国元を買ったにもかかわらずマイナスポイントという驚きに状態になることもあるので長期に保有してもほとんど意味がないということになります。
CNHとは
それとは逆にCNHは香港市場で作られた投資商品であるため市場は実在しておりNDFよりも金利はきちんと安定推移していますから、スワップ狙いで買うならこちらしかないといえます。また国内の業者で取引ができるのも主流はCNHになっていますので、この先はどうなるかわかりませんが、先方のお国がいろいろと介入して価格を常に調整している局面にあっては安全にスワップ狙いをするのであればCNHで取引するのがCNYとも連動感が高くてお勧めということだできそうです。
参考:人民元のFXの特徴、おすすめのFX会社(CNH/JPY)
中国人民元(CNH)の為替の状況
ところで、2010年からのこのCNHベースでの中国元日本円の通貨ペアの動きを見ていますと、それでもじわりじわりと元高になりつつあるわけです。もちろん短期にもってどうのという性格の通貨ペアではありませんが、いずれさらに為替としての自由度が高まればそれなりに面白い通貨になる可能性があるといえます。なにしろ実需としてのボリュームが大きいので、この先ドルやユーロに依存しない独自通貨圏が為替の自由化で築かれていけばかなり状況が変わるといえます。
ただひとつ気になるのはゴールド(金)の価格が上がり始めていることです。
世界中量的金融緩和のおかげで金がここのところずっと低迷していたはずなのに有事の金が復活しつつあることで、マーケットがなにかに怯え始めているともいえるわけです。
一部の週刊誌などでは3月16日ブラックマンデー説も登場していますが、こうした暴落的な動きがでると当然元は売られますし、そもそも相手国の当局も願ったりかなったりの状況になりますから、スワップ狙いだけで保有していていいのかという問題があることだけは認識しておくべきです。トルコリラもそうですが、いったん暴落した直後が実は猛烈な買い場になるのです。