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高金利政策通貨国と低金利通貨国の完全な二分状態で揺れる為替市場

為替市場はウエストミンスター系とユーロ、円の二つのグループで片や利上げ系、片や利下げ系で綱引きが続いています。カーニー総裁がサッカーのワールドカップ初日の試合開始時間帯に急にポンドの利上げを示唆する発言をしたのが起因して、大幅にポンドが上昇、ニュージーランドドルもさらなる利上げ余地ありということで、にわかにウエストミンスター系通貨に買いが入るようになってきています。その後カーニー総裁は議会証言で自らはしごをはずすようなハト派発言をして、これまた市場の失望売りを買っていますが、いずれにしてもそう遠くない将来に向けて利上げが起こりそうな雰囲気は醸し出しており、先進国市場も利上げに向かう金融政策をとる国とユーロ、日本のように相変わらず利下げ、QEを模索する国とに分かれ始めているのが顕著になってきています。

その間にあって粛々とテーパリングを実施している米国がこの先いつ利上げに転換するのかが大きなポイントになりそうですが、相変わらず将来的には利上げの方向に動くと見られていることから、はっきりとした低金利通貨国は先進国の中ではEUと日本だけの状態でこれが、為替に影響を与えるのは必至の状態となっています。

ただ、円に関しては貿易赤字が下支えはするものの、それ以外でドル円でドルを買いあがる要因も殆どないことから当面現状のようなボラティリティの低い状況が続くことも考えられます。いずれにしてもテクニカル的な分析がなかなか思うようにワークしない市場が続いており、チャーティスト受難の相場が継続しています。

年初にはもっと株価もドル円も上昇すると見られていただけに、かなりその状況は変わってきているといえますが、今後大きな動きがでてみないと次の動きははっきりと解らない状態にあるのも事実です。為替で投資を行うものにとっては、動かない相場がもっとも辛いものとなりますが、ドル円もユーロドルも近年では極めて低いボラティリティで推移していることから、とにかく次の動きがはっきりするのを待つのが得策となっている状況です。

この動きの中で、さらなる懸念事項があるとすれば、米国の株価水準の大幅下落であり、これまでほとんど押し目らしい押し目もないままにダウは1万7000ドル近隣まで上昇したことから、この調整が入ることがありますと、一気に下押しする相場展開がやってくる可能性もあるといえます。今後想定外に事態でなにかをきっかけに動きがでることが最大の懸念事項といえそうです。