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FXブログ G20 各国の情勢

G20サミット開幕による為替、株価への影響は?

今年に入ってから市場は予想とは裏腹に原油情勢などの様々な不安要素によって乱高下を繰り返してきました。

そんな中G20サミットが中国で開幕します。市場が乱れている原因の一つである、開催国・議長国の中国が自国の輸出を経済安定のために増やすために通貨安に誘導しているのではという疑念を晴らすために、早々に通貨安競争をやめようと発言するなどしています。

そもそもG20サミットは何をする場所で、今回はどのようなことが議題に挙がっているのでしょうか。

先進国と新興国で行う金融・経済の首脳会合

G20と聞くとG8を想起する方も多いかと思います。G8の構成国は日本を含む先進国です。

しかしG20は新興国を含んでいて、財務相・中央銀行総裁会議といわれています。今回の日本からは麻生財務大臣と黒田日本銀行総裁が出席しています。今回の議題は主に新興国・特に中国の経済先行き不安と、市場が不安定化しているために各国同士共同で行動していくことを確認すると思われています。

過去のG20では新興国経済の支援などについて話しあわれていて、経済や金融に関する議論を財務・金融のトップを出席させて会談をする会議です。では今後はどのような展開を見せるのでしょうか。

麻生大臣は中国に構造改革を求める

By: Tax Credits

通常こういった会議などには常設の理事などを置いておくことが多いです。

ですがG20にはこのような理事は置いていません。それは会議の開催国が事務などの役割を果たすことになってくるからです。今回、議論を主導するのは中国の番です。

しかし肝心の中国は自国への批判をかわそうと、冒頭でも書いた通り表向きでは通貨安競争に反対を表明していますが、今まで自国の人民元を切りさげるなど人民元安に誘導してきたことは確かなので、その信憑性に疑問が残ります。

また今回の会議で為替レート安定のために各国で協調介入を行うのではないか、とみていた投資家達から失望売りが起きています。これは市場ではリスクオフの動きが加速していて、このままでは世界経済が一層減速してしまう可能性もあるためです。

しかし、周小川中国人民銀行総裁は、そういったことは幻想だ。と切り捨てていて協調介入をする可能性は低そうです。

一方、麻生財務大臣は中国に対して構造改革を求めました。これは中国の証券や外貨の管理や構造が未熟なために、世界経済に悪影響を与えたと言われているからです。

また麻生財務大臣は、リーマンショック直後のG7において、自身が示した案が採用されるなど国際社会、とりわけ経済・金融方面には強い影響力があり、こういった発言は注目されます。ではG20後の世界経済はどうなっていくのでしょうか。

2016年も悪材料は変わらない

今年は年明けの株価の大幅下落である、原油安の影響でそれ以外の悪材料を忘れがちです。

昨年と今年では悪材料は大きく変わりません。大きな悪材料は中国経済の景気減速です。中国のGDPは大本営発表であるのにもかかわらず、減速傾向にあります。それだけ中国は現在景気が減速しているのです。

それなのに、G20では目先の議論を交わすだけで具体案は出ませんでした。上記にも記したとおりG20では議長国が大きな主導権を握るのですが、議長国が逃げ腰であったので今回のG20では大きな進展は見られませんでした。というのも中国は金融緩和を継続的にすると主張しています。

しかし中国がリーマンショックの影響をあとずらしにするために直後に市場に大量の資金を投下しており、今後は財政政策に余裕があるとは言えません。現に人民元の切り下げもしないと明言しており、頼みの輸出が落ち込んでいるので、浮上はなかなか考えられません。今年の日本経済、世界経済にとって大きなブレーキ要因となりそうです。

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