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中国 中国人民元 各国の情勢 各通貨の状況

中国人民元の今後の見通し【上海市場取引停止について】

今年に入ってからこの中国の動向を気にするニュースが毎日のように流れていますね。昨年、この中国の観光客が、日本の商品を沢山購入する「爆買い」という言葉出るようになりました。

私の会社の前にも毎日のように中国から来た観光客を乗せたツアーバスが止まり、「ビックカメラ」、「ヨドバシカメラ」、「ユニクロ」などの日本ならではの日用品、家電製品が購入できるお店の紙袋を引っ提げて、降りてきます。

中国観光客の、平均購入単価は他の国の訪日外国人の2倍以上となっており、いかにこの「爆買い」のすごさを物語っています。

しかし、この「中国観光客」による「爆買い」も、今後は陰りが見えるのではないかという懸念も出てきています。

上海総合2016

上記は、ここ最近の1年間の「上海総合指数」という、中国全体の株価を表したものです。

2016年1月現在は2844円を切っており、昨年の8月18日の4000円越えと比較すると、かなりの暴落ぶりがわかります。株価があまりにも下がりすぎた時に発動するこの「サーキットブレーカー」も発動しており、以下に今の状況の異常さがわかります。

参考:中国上海株価暴落によりサーキットブレーカー発動!2016年の経済は大丈夫か?

また、過去のこの「上海総合指数」を追いかけていくと、2007年~2008年についても、2007年年末には5261円あったものが、2008年年末には1820円という実に1/3近くまでになるという大暴落ぶりとなっています。(リーマンショックの影響もありますが、日経平均については2007年年末は15307円、2008年年末は8859円であり、影響は大きかったことがわかりますが、「上海総合指数」ほどではないことがわかります。)

中国は借金をして投資をする人が多い

中国人の投資家を見てみると、高金利で借金をして、投資を行う人が結構いるみたいですね。

日本ではあまり考えられませんが、このような借金をしてまで投資をするスタイルはあまり珍しくなく、とある中国の投資家のコメントを見ると、「この1週間でアウディの車1台買えるほどの利益が出たけど、以前はわずか1日~2日ぐらいでアウディの車代金の半分ぐらいを失うぐらい損失をしたこともあるよ。」ということを言っております。

おそらく、上記の人もこの「借金」をして、投資をするスタイルではないでしょうか。

また、この中国では昨年の4月あたりから投資ブームが過熱しているようです。大変失礼な言い方にはなりますが、あまり経済について勉強をしていないであろう年配の女性、20代の若者などが、自分の給料以上に借金をして、この株に投資を行っているようです。

この「個人投資家」の動向によって、株価が決まっていると言っても過言ではない状況のようです。ちなみに日本と比較をしても、個人投資家の割合が、この中国については大変多く占めており、日本が3割に対して、中国は実に個人投資家が市場を占めている割合が7割~8割となっているようです。

中国バブル崩壊は近い!?

この借金をしてまで投資を行う中国の「国民性」を否定するつもりはありません。

しかし、借り入れまでして行っている投資家を中心に支えられている市場が安定する訳もないです。

事実、その為、一度下り坂となってしまうと、借金を返すために株を売らなくてはいけないといった感じで、とことん下がってしまうんでしょうね。これが今の現状です。ですので、この「中国バブル」と言われている崩壊は、昔の日本のバブル期の崩壊スピードよりも速いものが予想されます。そうなると、中国人民元についても更なる暴落が待っているものかと思います。

更にいうと、この中国政府の※外貨準備高は大変低くなっており、外国人投資家に中国政府の資金の無さを露呈していまい、外国投資家が逃げてしまったということもあるでしょう。

おそらく今後は、この「上海総合指数」も2008年末に付けた1900円以下を目指していくでしょうし、そうなるとこの人民元も暴落をしていくのではないかと予想されます。

下記が、人民元のここ1年間のチャートです。

人民元2015-6

(※自国以外の通貨である「ドル」を持っている数値。通常は、自国の通貨高を避けることで、輸出産業を有利にするため、ある程度は保有しておくもの。しかし、中国政府はこの中国元安を避ける為に、自国通貨を買い集めてしまい、その結果この外貨準備高が低くなってしまった。)

見事なばかりの下げっぷりですね。おそらく今後は、2008年末のリーマンショック後の13円以下を目指す動きをするのではないでしょうか。今、人民元、中国株に投資をしようとしている人がいたら、是非上記の事項を頭に入れて頂きたいです。