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ドル 各通貨の状況 日本円

ドル円はここ20年で最も動かない年になってしまうのか?

2015/10/27

2015年の今年は1月からスイス中銀の無制限介入ギブアップから始まってそれなりに大きく変動したような気がしてきましたが、実はドル円だけ見ますと、ここ20年間でもっとも動いていない年になってしまっていることがよくわかります。

ドル円推移

上の表を見ていただくとわかりますが、2006年が非常に動かない年だったわけですが、現状ではドル円はそれをさらに下回る上下移動になっていることがよくわかります。

2008年はリーマンショックの年でしたから変動率はさぞや大きかっただろうと思いますが、実は2013年以降のアベノミクスがはじまってからの日銀の量的金融緩和からのドル円の推移はそれに迫るほどの勢いでかなり上下に動いていたことが改めて理解できる状況です。

ここへ来てドル円は121円台を回復する動きになっていますが、果たして今年はこのまま終わってしまうのかさらに大きく動く瞬間がやってくるのかどうかが注目されるところです。

これまでのチャートを見る限り年末に向けて125円を超えるほど大きな動きがでるとはちょっと思えない状況で、仮に12月までに米国が利上げに踏み切ったとしてもここから10円上に上げるとは考えにくい状況です。

価格に広がりがでるとすればむしろ下方向なのではないかと考えていますが、115.82円が今年のドル円の下値であるという点はあらためてその数字をみるとびっくりさせられます。本当に動かなかった年であったということです。

年末までのこともわからないのに2016年のことを予想しはじめるのはかなり気が早い気もしますが、米国は既にドル高の影響が随所に出始めており、為替報告書上にもそうした点が指摘されはじめています。

ドル高の弊害を米国政府が口にするようになれば、当然上値は抑えられることとなり、一旦はドル円も下方向に大きく押される可能性があることは事実です。

エリオット波動分析でも2016年の5月ぐらいまではした押しが続き、その後反発することが予想されていますから、下方向に一旦圧縮するタイミングがでることを想定しておくことも重要になりそうです。

過去2年間下げれば官製相場で下値を買い上げる層が沸いてくるという不思議な状況が継続してきましたから、ドル円を取引する個人投資家も逆張りになれきってしまいましたが、この先に関しては、GPIFの外貨買いも一段落していますし、外人がヘッジでドル円を買いながら株を購入する動きも顕在化しなくなってきていますので、これまで通りの動きになれきってしまうのはいささか危険な時期にさしかかってきているのかもしれません。

とくに政府も日銀もドル円に関するかぎり120円台プラスマイナス10円程度が心地よいレベルに見えますので、大きく買いあがることは下げることをよしとしない可能性は高く、過去2年間ドル円主体で利益をあげてきたトレーダーは取引通貨ペアを再度考え直す時期にさしかかってきているともいえそうです。

11月スタート時がどこからはじまるかがかなり重要

10月30日までで先進主要国の中央銀行の政策決定が一巡しますので、次は12月まで大きな動きがなくなることになります。果たしてこうした主要イベントをすべて通過した段階でドル円がどのレベルで動くことになるのかが注目されるところとなりそうです。

とくかく今年儲からなかったヘッジファンドはこの上下動を大きく振幅させようとしていることは間違いありませんのですべてのイベントが終了しハロウィン明けにどのレベルからスタートするかによってその先の動きも結構影響を受ける可能性があるといえます。とくに日銀が追加緩和を行わなかったときにどのぐらいドル円が売り込まれることになるのは注目ポイントとなります。

119円以下に落ち込むことになると、逆に下方向がかなり近くなってきますので、このあたりの動きが12月までを占うのに非常に重要になりそうです。