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コモディティ 金先物

金投資はおすすめできない?【金投資のメリット・デメリット】

金相場ほど知ったかぶりをする、自称投資家やエコノミストが登場するものもないと思います。よく日経平均などが上昇して、景気が良くなってくると、または逆に景気が不安定になってくると、雨上がりの茸や雑草のように、何処からともなく出現してきます。

この胡散臭さは、金という独特の存在感や歴史がそうさせているのでしょう。どうしても金(の延べ棒)=お金持ちという印象があり、また「有事の金」という言葉が今でも使われているように、金を購入する事は安全資産と思われがちです。

しかし、果たして本当にそうでしょうか?

そもそも、投資や相場に於いて絶対というものはありません。何となく、否それ以上に絶対的な"富の象徴"として金は奉られていますが、個人的にはそれは唯の幻想だと思っています。

その証拠として、世界中には株で大儲けをした人は数え切れないほど存在し、また為替で大儲けする人も株と比較すると半分程度かそれ以下で存在しますが、金で儲けた人は本当の極僅かです。

迷信レベルになるまで、極端に少ないのです。その理由として、金相場は世間が思っているほど旨味が多くないのです。

例えば株取引なら、銘柄によっては1年で数倍や10倍以上の株価となるケースも珍しくありません。またそこに配当や株主優待などオイシイ面もあります。

FXは何と言っても少額での、レバレッジを効かせての爆発力でしょう。さらに長期投資ならスワップポイントもあります。それでは、金取引には何があるでしょうか?

金投資のメリット・デメリット

一般的に金投資のメリットとされるのは

  1. 安全資産なので景気の変動でも強い
  2. 現状では世界唯一の共通価値がある
  3. 通貨よりも価値がある、とされる国もある

次に金投資のデメリットは

  1. 取引しても利息や配当がない
  2. 株やFXと比較して、手数料高い
  3. 米ドル相場で価格変動する

以上がメリットとデメリットです。

この中で気になる点というか、注意すべき点はメリット③、デメリット① ②となります。

まず、極論で言えば日本で生活している以上、円は安全通貨なので金を取引するメリットがありません。これを言うと終わってしまいますが、発展途上国や自国通貨が不安定なら金取引や現物購入もメリットがあるでしょう。

しかし、日本は円という真面な通貨がきちんと役目を果たしているので、金は意味がないのです。お金持ちや成金が、見栄や趣味で買うなら文句がありません。

しかし、投資目的ならおススメしないのが私見となります。

次にデメリットとして、利息や配当がない点も投資家としては痛いでしょう。これなら株取引をしている方が良いと思います。

最後に、いちばん肝心な米ドルによって価格変動するという点です。金が絶対的なものなら、長年右肩上がりで上昇していきますが、実際には当たり前ですが変動があります。

知ったかぶりな人は、米ドルに連動するから致し方無いと言いますが、それを言ったら米ドルに影響を受けるのは世界の先物も株式も為替も皆同じです。投資や相場の基本は全て米ドルなのですから。

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金相場の動向と今後の見通し

少し興奮して批判的な意見を書いてしまいましたが、一方的に決めつけるのもよくありません。

どんな事にも、逆説的な考えも存在して私はそのおかげで、万年FX界で最低限の成績でギリギリ生き残ってこれたのです。

金相場の良い点というか本当のメリットは、まず先行指標となりやすいです。

これはイメージもし易いと思いますが、景気が落ち込んできて株価が下がり続ける、世間が悲観論で一杯の時に金相場が落ち着いてしっかりと上昇すれば、株価が近いうちに上がるのでは、と予測できます。

また、前記した"金は絶対の安全資産"という神話が生き残っているので、暴落は少ないと言えます。

kin3(記載元:GMOクリック証券)

上記チャートを見れば分かりますが、日経平均が下がっている時期でも金価格は安定しています。という事は長期投資をしている人で、近日中にビッグイベントが控えていて日経平均や米ドル/円の動きが心配なら、ヘッジとして購入するのが得策となっています。

気を付けるポイントは、黒丸がイギリスのEU離脱時、緑丸が最近のトランプ相場となっています。

離脱ショックで日経平均が下がった時は金が上昇、反対にトランプ相場で日経上昇なら金価格は下がっています。これだけで判断出来ませんが、今年一年は見事に逆相関となっているのが分かりますよね。

この事からも金相場は、他とのヘッジでポジションを取るのが賢明なのかも知れません。

最後に今後の見通しとして、2017年の金相場は大方の予想では今後も堅調な動きをするとされています。これは金の特徴という事で、常に安定している事から、毎年年末には「来年も金は安定している」と言われているのです。

しかし個人的には、ここまで書いてきて逆説であり反対のようでもありますが、金価格は大きく上がるのでは、と思っています。その理由として政治の不安定さがあります。

2017年はトランプ政権の本格始動に加えて、先進国の多くで保守・極右的な政党が実権を握るようになれば、政治はますます混乱する事は容易に予想できます。

保守的な人々、そして混乱時には金価格の上昇は歴史が証明しているので、今後は意外にも金投資がよろしいかも知れません。

まとめ

金取引はそのイメージとは裏腹に旨味が少なく、株やFXの方がおススメな投資ですが、政局が混乱するなら考えが別となります。

2017年の政治が不安定になるなら、またその可能性が高いので、金価格は今後移一層の上昇も考えられます。その際には、米ドルの値動きやヘッジにする事も念頭に入れると良いでしょう。

関連サイト:金価格の暴落は投資のチャンスか?金に投資する方法