なぜ原油価格に為替・株価が影響するのか？米原油在庫量との関係
経済ニュースを見ていると、最終的に｢原油価格がなんたらかんたら…、それで日経平均が反発しました｣という締めが多いと思いませんか。
確かに原油はガソリンなど日常生活から、工場などで作られるの製品の原料、さらに火力発電所などでも大量に使用されます。重要なのは分かりますが、なぜそこまで価格に一喜一憂するのか、少し不思議だと思いませんか？
一般的に米ドル/円など為替相場に影響を与えるのは
- 米FOMCの政策金利
- 米雇用統計
この二つが最も重要とされています。
続いて各国の政策金利や関連する指標となります。これらは基本的に、発表される日時が前もって決まっています。だから注目が集まると同時に、結果に発奮や落胆が大きいのです。
それでは原油価格はどうかと言うと、株や為替と同じようにリアルタイムで動いているので常に価格が変動しています。
原油価格にインパクトを与える指標は、｢米原油在庫量｣というものがあります。
これは毎週水曜日に発表されますが、私も含めてそこまで注意して監視している人は少ないと思います。
しかし、結果的にこの米原油在庫量も上記の指標と同様に、大きな影響を相場全体に与える事があるので注意する必要があります。
実際には原油というものは、もちろん経済に大きな影響がありますが、実生活ではそれほどでもありません。
無いといえば語弊がありますが、実際には少ないのです。
しかし、政策金利や雇用統計以上に日常に反映される事で、肌で感じやすいのが素直な感想です。例えば、普通のサラリーマンが毎日仕事をしていて、米雇用統計が悪化してもまったくと言って良いほど、生活に支障や変化はありません。
しかし、これが原油になるとガソリンや食料品などの値上げで直に感じられます。
数か月や半年後には元の価格に戻るとしても、まるで今後の生活はいったいどうなってしまうのか、とニュースや経済雑誌で必要以上に煽る事も影響しています。原油価格が乱高下すると、いちばん喜ぶのはマスコミ関係者ですよね。
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原油価格の今後について
原油価格に限らず経済を知るには、最新ニュースをいち早く情報入手する事です。
9/25日付の日本経済新聞によると
主要な産油国が今週、アルジェリアで原油市場を安定させる策を協議しますが、価格を一気に押し上げるような合意は難しいとみられています。供給過剰の解消は来年半ば以降との予測も広がってきました
他の経済情報サイトをチェックしても、殆どが似たり寄ったりの内容となっています。
要約すると、今年初頭に比べると原油先物価格は上昇していますが、これ以上上げる力強い要因が見つからないという事です。
しかし、ここでも注意するべきポイントは、数週間前の記事を読んでいると、今後は原油価格が上昇すると予測する内容が多くなっている気がする事です。
何度も言っていますが、原油に限らずどちらに動くのか予測するのは、とても困難です。
しかし、米ドル/円、ダウ(付随する日経平均)、そして原油先物を毎日チェックしていると、相関する動きが少し分かってくるようになります。
プロディーラーでもない限り、為替とダウと原油先物を全て同時に取引する人はいないと思いますが、これらを長期で建てる際には注意が必要な時期が迫っているようには思えます。その理由として、何度も書いていますが今年は米大統領選挙の年です。
その選挙がある年に、暴落途中の原油とそこに為替に不透明さが絡んでいるのです。
オーバーで危険な言い方をするなら、イギリスが抜けてユーロ崩壊元年の米大統領選挙には、何かとんでもない相場が待っているような気がしてなりません。相場師なら、ここで勝負をするのが大前提ですが、最近は分析するのが本職になりつつあり、勝負する気合が出ません。
原油価格に対して、直近の底値は持ちこたえて当面は安定と見るか、それとも大きな下落トレンドの最中にいると判断するかは、その本人の考え次第です。どちらが正解かは、時間が後から教えてくれます。
最後に
原油に限らず、相場を見極めるのは本当に難しいです。仮に相場の予想があたっても、それは結果的に当たった"運"という要因が非常に大きいからです。それでも努力した結果、相場の上下を当てて大金を得るのは人生で代えが利かない、最高の生甲斐であり醍醐味です。
今回の記事は少しボリューム不足というか、内容が薄いので最後に原油相場の今後を予想したいと思います。個人的には今年一杯は再度下落していくと思います。その根拠は、前記した米ドル/円、ダウ、原油の関係性からです。相場とはチキンレースみたいな面もあり、臆病者は誰か！という化かし合いの様な物なのです。
その他、原油関連の記事は以下より