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FOMC3月利上げ決定!利上げ時の投資戦略と今後のドル円為替の見通し

日本時間の16日未明、FOMC(米連邦公開市場委員会)は市場の予想通り利上げを決定しました。

参考ニュースサイト:米FRB、3か月ぶりの利上げ発表…0・25%

利上げ幅は0.25bp(ベーシスポイント)でFF金利(政策金利的なもの)は年1%程度になる模様。

私は基本的にテクニカル重視のトレーダーなので、普段はファンダメンタル要素は無視してトレードを行っているのですが、さすがにアメリカの雇用統計とFOMCはチェックしてます。

なにせ、ドルは世界の基軸通貨ですし、表①のごとく、USD/EURペアだけで市場全体の25%、お馴染みのUSD/JPYでも15%を占めています。

ですので、その流通量や方向性を決めるFOMCはFXトレーダーにとって神からのご信託にも等しい情報なのです。

表① ペア別取引高&シェア

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FOMCの結果について

さて、今回のFOMCですが「予想通り」利上げが行われました。

そして「予想通り」ダウ平均も100ドル以上プラスになり、他の指数も軒並み高い伸び率を示しています。

以上は新聞読めばわかる程度の情報で、その内情を掘り下げるのは新聞記者と経済学者に任せるとして、我々FXトレーダーにとって重要なのは「自分の持っている(または取引チャンスを伺っている)通貨ペアがそれ(米利上げ)によって上がるか下がるか」だけでしょう。

では、市場がどう反応したかを改めて見てみましょう。

USD/JPYは円高に

表②USD/JPY(3/14、10:00~3/16、8:00)※日本時間

ちょっと見えにくいかもしれませんが、左が14日の昼頃に始まりローソク足一本が30分で、今朝方までのUSD/JPYのチャートです。
上方向がドル安円高、下方向が円高ドル安を示しています。

表③EUR/USD(3/14、10:00~3/16、8:00)※日本時間

そして、同時間帯のEUR/USDのチャートが表③です。

こちらは上方向がユーロ高ドル安、下方向がドル高ユーロ安を示しています。

見事にドル安が進行しています。

他のクロス円、ドルストレートペアもほぼ同様のチャート図を描いており、この短時間でかなりの量のドルが売られた事がわかるかと思います。

なぜ利上げでドル安になったのか?FXは心理戦?

では、なぜドルがこんなに一斉に売られたのでしょうか。

たぶんFOMCが「予想通り」の結果になったからでしょう。

利上げが発表される前は、USD/JPYだと一ドル=115円前後に円安が進んでいました。

特に10日の雇用統計発表後は一時一ドル=115.5円ほどになりました。

市場参加者は「アメリカはFOMCで必ず利上げする。」と思い、ならばとドルを買い込んで値上がりを待っていたんですね。他ペアも同じで、特に米国より金利の低いユーロはその傾向が強く現れました。

10日は金曜日で、11、12日は土日で市場はお休み。

FOMCは14日夜(日本時間)から始まりますので、米雇用統計の良化を受けて、利上げまでに市場参加者がドルを仕込めるのは10日の明け方~14日夜までしかなかったのです。

が、この「一夜漬け」組よりずっと前からドルを買っていた者もいました。コチラは期間が長いだけ仕込んだ値段も安く、量も多かったことと考えられます。

そういったスジは、利上げ発表を受けて。

「よし、予想通り。今後も上がるだろうから、一旦ここまでの利益を確定させてしまおう」

と考え、それを実行。

すると・・・

表④利上発表直後30分間のUSD/JPYチャート(1分足)
こういう事態が起こります

発表直後の1分間で114.60円から113.73円に一円近く円高が進みました。

しかし、115円あたりでドルを仕込んだ「一夜漬け」組は顔面蒼白でしょう。

「ウソーっ!なんで?なんで円高になんの??話が違うじゃん!?」

慌てて持ち高を売った方、損切りレートに引っかかった方、ロスカット(強制決済)されちゃった方と、様々な「ドル売り」が同時多発し、一方的に円高が進んでいきました。

急激な変動はEUR/USDでリスクヘッジ

と、エラそうに御託を並べてみましたが、今回は私も「仕込みスジ」側にいたのでドヤ顔で解説できるのですが、もちろん逆の立場でFOMCを迎えたこともあります。ってか、そのほうが多いです。でも損はそんなにしません。

その理由は、FOMC前にUSD/JPYの「売建て」と同時に同数~1.5倍のEUR/USDの「買い建」を持っていたからです。

実際、利上げ発表直後の午前3時~3時1分の値動きはUSD/JPYは87pips(ピップス、FXでは通貨間の単位差を考慮しない最小の値動き単位としてこれが用いられる)なのに対し、EUR/USDでは46pipsでした。

USD/JPYを10単位持っていれば870pipsの利益になったハズですが、EUR/USDも10単位あったため、-460pipsで儲けは410pips。

しかし、逆に動いた場合は-870pipsの損失を-410まで縮小できます。

決済幅を調整することで、実際はもっと儲けを多く、損失を少なくする戦法を使うのですが、イメージとしてこういうリスクヘッジ法を使い、FX相場のイベントを利用しています。

利上げ後の今後の為替の見通し 円高予想

流れとしては円高方向かと思います。

112円あたりがひとつの目安になるでしょうか。

円安はそんなに進まないでしょう。116円は難しいかなという感じです。

理由は私の使っているテクニカルのラインがそのあたりにあるからです。この想定をベースに日々の短期指標(移動平均線です)を見ながら、112円に近づけば「買」、116円に近づけば「売」で行こうと思っています。

円高に備える投資はこちらを参考に
⇒円高に備えた投資としてFXユーロ円売りは正解でした。