不眠症は眠ろうと思ってもなかなか眠れない症状のことを言いますが、睡眠障害の一種には「過眠症」と言う症状もあるのを知っていますか。過眠症は不眠症とは反対に、夜にちゃんと睡眠を取っているにもかかわらず昼間の活動中に激しい眠気が起こってしまうことを言います。
もちろん、お昼ご飯を食べた後に、眠気が来ることはよくあることですよね。ところが、過眠症の場合には、耐えがたいほどの眠気で日常生活に支障を来してしまうこともあるのです。
ちなみに、こんな過眠症の症状は、成人よりも10代のお子さんに起こることが多い症状のようですね。「授業中に激しい眠気に襲われるのも、今思えば過眠症の症状だったのかな。」なんて、今更のように感じる方もいるのではないでしょうか。
過眠症の症状について
過眠症には「ナルコレプシー」と言う種類のものがあり、世界の1000~2000人に1人くらいの方が悩んでいると言われています。主な症状としては、昼間に単に耐えがたいほどの激しい眠気に襲われるだけではなく、居眠りを繰り返してしまうことが挙げられます。
ただ、居眠りの時間は決して長い訳ではなく、30分程度とコンパクトです。寝入る時に金縛りにあうこともあり、現実に近い夢を見ることも多いのですが、目が覚めた直後は一時的にスッキリします。それから、ナルコレプシーの他には、「突発性過眠症」と言う過眠症もあります。この種類の過眠症は10代だけではなく20代の方にも起こりやすく、発症しやすい年齢層は比較的幅広い方です。
ただ、ナルコレプシーよりも発症者が少ない過眠症と言われています。この過眠症では、やはり昼間の激しい眠気、居眠りを主な症状としますが、居眠りの時間が1時間以上も続いてしまうようです。
しかも、ナルコレプシーとは違って、目覚めた直後に頭がすっきりしないことが多いようです。ずっと眠気を引きずって、なかなか気分が優れにくいようです。夜に10時間以上睡眠を取ってしまう方もいます。
他には、もっとも発症者の少ない過眠症である反復性過眠症があります。この過眠症は10代の男性に発症者多いと言われています。数日から数週間ほど激しい眠気が続いて、回復したかと思ったらまた数日から数週間ほど眠気が起こるものです。
過眠症の原因と対策
こんな過眠症の原因としては、夜に質の良い睡眠が取れていなかったり、脳の覚醒維持機能が乱れている可能性が考えられます。このように考えると、睡眠はただ寝ると言うだけでは意味が無いものだと言うことが良く分かりますよね。毎日いかに質の良い睡眠が取れるかが、翌日の気分に繋がります。
参考:概日リズム睡眠障害とはどういう睡眠障害?【改善方法について】
そのためには、睡眠のリズムを整えて脳の覚醒維持機能のリズムを作ることも大切ですね。特に10代の学生さんには受験勉強で夜更かししてしまう方もいるでしょうし、20代以降の社会人の方でも仕事の関係で睡眠時間が削れてしまう方もいるでしょう。
こんな方も、できる範囲で睡眠のリズムを整えることが大切です。
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