バイナリーオプションは今ではほとんどの人が知っていると思いますが、一応簡単に説明しておきます。
バイナリーはひとことでいえば上がるか下がるかを当てるもので、オプションと名前のつくものはおしなべてそうですが、丁半博打と同じように投機性の強いものです。
ただ、投資した分しか最大損失が出ないのでそう言う意味ではリスク限定です。
以前はハイローとよばれるものが主力でしたが、規制が入ったあとはラダーといわれるものが現在の主力になっています。
いくつか価格帯の設定があってたとえば110.50を選べば判定時間に110.50より円安か円高になっているかを予想します。予想が当たれば1000円満額の払い出し。はずれれば0円になり全額没収です。
さて、このラダーオプションのバイナリーですが、FXにくらべてかなり特殊です。
結論から言いますが、普通のやり方をするのであればFXをやっていたほうが無難です。
バイナリーオプションは個人投資家に人気がありますが、その理由は一枚1000円以内でできる手軽さと、それがたとえばATM近くで買った場合500円位の投資額が倍になって戻ってくるというわかりやすさにあるのではないかと思います。
500円位の元手がそれがゼロになるか倍(1000円)になるか
わかりやすい世界ですがここには重要なポイントがあります。
特殊な状況でしかバイナリーは勝てない その理由とは
いちばんの理由はFX会社が提示するスプレッド(サヤの開き)です。
このように667円―567円のあいだに90円のスプレッド(サヤ)が見て取れると思いますが、この分がそのままFX会社の取り分です。
結論から言えばこのサヤが大きく普通は儲からないようになっています。
またいくら目先の動きがあたっても判定時間にその値段に来ていなければならないので、そのあとの値動きしだいで途中の利益が消失ということがよくあります。
バイナリーで必ず負けるトレード法
わたしが執拗に実際の取引でシミュレーションしたのが次の手法でした。
【途中図】
◎締切時間の直前(10秒~三分前)にエントリーする
◎隣あった価格の有利な方にエントリーする
【エントリー直前】
判定時間の二分前に締め切られるので、その締切直前にトレードすることでできるだけ時間による不確実性をなくそうとしました。
このような時間ギリギリの駆け込み的な方法を取れば、たしかに判定までダイレクトに行けます。
しかし何百回と実際のトレードを繰り返した結果
これは実はとても不利なトレード方法だという結論に達しました。
その理由は、残り三分くらいで有利なポジションになっている行使価格のものはプレミアが大きく900円くらいの値段になっているからです。900円のものを有利だからといって買うと満期でも1000円。100円しか取れません。
それでもたしかに毎回連勝して100円くらいずつとれていくのですが、十回に一回くらいは負けてしまいあっという間につみあげた利益が消えてしまうのです。それだけでなく十回のうち二三回負けになるめぐり合わせの時もあります。
結局、この終了間際に900円くらいで出ている値段そのものが、FX会社に有利で個人投資家にとってかなり不利な値段だという結論に達しました。
(800円くらいならトータル利益になります。)
しかしこの瀬戸際の方法を簡単にあきらめるわけはいきませんでした。
一分足チャートを徹底的に分析したり、時はプレミアが100円くらいの離れたほうにかけたり、エントリーの条件を絞り込む手法を用いましたが、数十回くりかえしたらほぼ負けていきました。
また500円位の中間のものを狙うと90円近いサヤで短い時間ではそのまま不利になります。結局、このような極端なトレードをしたおかげで、バイナリーは基本的にサヤのせいで投資家不利という現実を思い知ることができたのでした。
今では、判定時間間際の動きはランダムで、法則があるように見えても偶然ではないかという結論に達しています。どのように一分足を研究してもそれだけでは勝てる法則を見つけることはできませんでした。
結局、いろんな試行錯誤の末に、毎回普通の締め切り間際の時にエントリーするのではなく、重要な指標発表の前後だけトレードしたらどうかという結論にたどり着きました。
しかしこれも大きな問題がありました。
指標発表の時は大きな動きになるのですが、スプレッドそのものも普通より大きくなってしまうのです。
FX会社の提示するスプレッドは常に投資家に不利で、指標発表の時にはさらに大きくなります。
ただ、指標発表前後には通常はない特殊な意図的な相場の動きがあるのは事実です。研究を続けた結果ついに、バイナリーをつかって相場の動きとクセを利用して勝つことができる方法を発見しました。
ここでは簡単にしか述べられませんが、大きなポイントはひとつです。
指標の発表でそのまま相場が上昇・下落する場合と、一旦反対方向に動いたあと逆行する場合と二つのパターンがあります。
もし、一方的にそのまま上がったり下がったりする場合はエントリーすることはあきらめます。
なぜそうするかといえば、同じ方向で買ってもバイナリーの値段が900円を超えるような利益がでない状態になっているからです。
むしろ相場が乱高下した場合は900円のプレミアがくつがえってゼロになる可能性があるので、そのまま行きそうな場合は見送ります。
エントリーするのは逆行しそうなパターンのみです。逆行するパターンさえ読めればバイナリーのサヤがどんなに不利でも一度反対方向に動けばエントリーに有利な値段になってくれます。
もちろんそれを判断するにはここまで過去のシミュレーションと実際のトレードの膨大な積み重ねがありました。ただ重要な指標発表の時は特殊なパターンが生じるのはたしかで、かなりの確率で途中の相場の反転を予想できるようになりました。
エントリーのタイミングは発表の一分前、発表直後(一分~二分)、判定までの一時間内
狙う指標は
(ドル円)
- 米雇用統計発表
- FOMC政策金利発表
- FOMC議事録発表
- 小売売上高
- 四半期GDP
ですが
そのほかの通貨の政策金利発表と失業率も狙い目です。
チャートは一分足を見て判断します。
この方法にたどりつけたのも直前でのエントリーの試行錯誤や、900円以上のバイナリーの買いを捨てる考え方ができるようになったためで、それまでの努力は無駄ではなかったといえるでしょう。
指標発表前後の一分足チャートの見方については、機会があればまた説明したいと思います。
キャプチャ画面を小さくしてあります。
10/3 日本時間12:30の豪ドル円
RBA政策金利発表のエントリーです。
円高は当たりましたが、途中でキャプチャ画面と一緒に決済ボタンを押してしまったので一分間で決済でした(汗
結果は88.400は円高クリア、88.300まで円高で判定されています。
次の記事はこちら
⇒大本命のイン・ザ・マネーではなぜ勝てないのか?バイナリーオプション解説②
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