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ドル 中国 中国人民元 各国の情勢 各通貨の状況

中国人民銀行いきなり利下げでドル円121円台へ【5ヵ年計画の準備】

さて、中国人民銀行は2015年10月23日夜、政策金利を何の前触れもなくいきなり0.25%引き下げとする金融緩和策を発表し24日から履行することを宣言したことから市場はこれを好感し、ドル円はまさかの121円台中盤、前日のドラギマジックで大きく下げたユーロドルは1.10を割れる動きとなり、結局ドル円は121円台中盤のまま週を超すこととなりました。先進国の中央銀行の動きでノーマーク

人民元利下げ

この10月末はECB,FOMC,BOJ政策決定会合が注目材料であり、かろうじて中国共産党第18期中央委員会第5回全体会議(五中全会)が26日から開催されることは認識されていましたが、その前に人民銀行・PBOCが動くとは予想していなかっただけに緩和措置と受け止めた市場はドル円を買い上げることとなりあっさり121円をつけることとなったわけです。

本邦勢のほとんどはFOMC無風、BOJ追加緩和なしで下押しを期待していた層が多かっただけに121円手前じゃジャストの付近では売りにまわっていたトレーダーも多かったことと思いますが、市場の見方とは別に思い切り買いあがってしまう事態となったわけです。

中国人民銀行はこれまでまともな緩和措置を行ってこなかっただけに、利下げを含めてまだまだいろいろと手を下す余地があるとの見方が広がっています。

かなり日銀のやり方をまねしているとも言われていますから、株式市場への買い入れなどで十三五と呼ばれる来年からの5ヵ年計画が順調にスタートできるように株も為替も安定化に向かわせるのではないかとの憶測がしきりに飛び交っていますが、さらになんらかの追加措置がでることで、FRBともBOJとも関係のないところで相場がリスクオンに傾く可能性についてはある程度想定しておいたほうがよさそうな状況といえます。

国営銀行・中央銀行も対象に汚職撲滅徹底の動きという恐ろしい報道も登場

この新しい五ヵ年計画をめぐってはかなり粛清人事も行われるという話がでてきており、実際中国当局により国営銀行や中央銀行の汚職撲滅もこの時期に徹底化されることが明らかにされています。

果たして中央銀行などの人間が何を汚職しているのか結構びっくりするような話ですが、粛清との関連で思いがけないことが外に露見したり、反対勢力からまったく予期されなかったような事実が露見したりする可能性があることとも頭の片隅に入れておかなくてはならないのが中国の状況といえます。

7~9月のGDPも6.9%と政府目標を下回ったものの、市場予想よりはいいという、作られた数字なのではないかという話もでていますが、正直なところ何が本当で何が嘘なのかをいくら詮索してみても事実はわからないわけですから、あくまで市場が動く方向についていくしかないのが現実の相場状況なのではないでしょうか。

人民元の切り下げについても想定しておくべき時期がきている

8月に突如として動きのあった人民元の切り下げ(参考:中国人民元切り下げで市場はどうなるのか?為替・株価への影響について)ですが、さらなる追加切り下げについても当然想定しておいたほうがよさそうな状況です。

ただ、それがいつ実施されるのかはまったく不明ですから用心深くするといっても事実上注意のしようがないのが実情で、しっかりストップロスをおいておくことぐらいしか手立てがないのもまた事実です。

気になるのは4000兆円以上あるといわれてきた中国の外貨準備ですが、米国債を大量にもっているとはいうもののその額は2014年末で150兆円ほどでしかなく、しかも最近はそれをかなり処分していることが伝わっているわけですから、残りの外貨準備を一体何にして保有しているのかが大きな疑問となってきているのです。

中国の金の保有量は全体の2%たらずですがから残り300兆円以上をまさかのときにすぐ換金できるものとして考えた場合ユーロ債ぐらいしか思いつかないわけですが、米国債の二倍以上ユーロ債を保有しているとは考えにくく、既にアフリカや他の新興国に貸し付けて焦げ付いている可能性もあり、この先想定外の驚くべきことが出てくる可能性があることも大きな心配の種となりそうです。

中国については予想のしようがないため非常に困りますが、まだまだありえないことが起こりそうないやな感じが続くことになるのではないでしょうか。