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10月末ECBはドラギの口先介入まんまと成功【ユーロドル為替の見通しについて】

いよいよ2015年10月末に集中する先進国の中央銀行政策決定会合ウイークがはじまりました。

先発は追加緩和が期待されていたECBですが、21日での会合では具体的な緩和措置に対する決定はなにも無かったものの、その後の定例記者会見でスーパーマリオことドラギ総裁が、12月に金利の見直しも含めてインフレにならない状況をみながら追加緩和を考える意向があると発言したことからユーロは急落、とうとう週末には1.09台にまで入る下落を加速させることとなりました。

この記者会見はECBのホームページをはじめとしてブルームバーグなどでもネット上で視聴できることから、発言内容を受けてそのまま相場は急落を始めることとなり、まったく戻らずに翌日まで底値を探る展開となってしまいました。

失望の買い戻しを絶対させないドラギの高等な戦術が見え隠れする記者会見となったことは言うまでもありません。

まだ何も政策を打ち出さないのに、今回もドラギマジック炸裂で政策発表からあっという間に300PIPS 以上の下げをあっさり示現させることになったのです。

昨年のケースからみて何かやるのだろうが実際の効力は少ない?

昨年末ECBがQEを決定した経緯からいいますと、12月に市場にヒントを与えたあと1月に実施を決定し3月から実施しています。

今回もこの事例にのっとれば12月にはさらなるマイナス金利を出してみせる可能性は十分に高まったといえそうですが、実際の緩和措置を考えればもはや債券を増額して買い付けることは事実上できない状況ですし、マイナス金利をさらに深堀するというのも債券市場を悉く破壊することになりかねませんから意向を口にされた市場はびっくりしてユーロ総売りにはなりましたが、本当にドラギがこれをやるつもりがあるのかどいうかについては依然クエスチョンマークがつく部分が大きいといえます。

今年まったく儲からなかったヘッジファンド勢はパリティを狙うとの噂

ところで今年リーマンショック以降でもっとも利益を出すことができなかったヘッジファンド勢はECBのこの動きに乗じて年末にユーロドルを再度パリティ狙いで売り込むのではないかとの憶測が高まっています。

21日も1.13をずっと割らずにいたユーロドルが一気に1.1まで突っ込む売られ方をしたのも多くの投機筋がドテンでポジションをひっくり返すことで倍返しの売りを仕掛けたのではないかと見られています。確かにこの売られ方はかなり異常であり、仕掛けが入ったといわれれば納得のいくものということができます。

12月少しでも緩和措置がでればユーロは大きく売られる可能性あり

ということでユーロドルに関しては戻りはしっかり売るようにして利益を確保できる方法を考えることが年末に向けてはベストな方法となりそうです。今のところ年内の米国の利上げもかなり期待薄ではありますが、万が一利上げも起きるとなれば確かにパリティを付けに行くという可能性も残されており、ヘッジファンド勢がしきりにしかけようとするのもわからない話ではなくなっています。

ただし、年末に向けては実需でのユーロ買いが増える時期でもありますから、十分にひきつけて戻りを売らないと逆に串刺しになる可能性もあり、慎重さが求められるところです。

各国中央銀行は自ら量的金融緩和で引き起こしている中央銀行バブルの中で、市場のコントロールに苦慮しはじめていますが、ここのところの政策遂行を見るかぎりECBがもっともうまくやってのけていることは間違いないようで、自ら利上げを口走ったものの実際に実行できずに血圧だけがあがってふらふらのイエレン議長とはかなり対照的な状況を垣間見ることができるようになってきています。

12月まではドラギの手法に乗って売りに参加してみるというのも為替の取引でえは大きな利益チャンスになるのかもしれません。少なくともFRBよりはECBの話のほうに信憑性があるのが現状の相場状況といえるるのです。

参考:ユーロドル(EUR/USD)FXにおすすめのFX会社とは【スプレッド最小比較】