タクシー運転手の求人票の見方 〜給与の表記について〜
前回は「タクシー運転手の求人票の注意点 〜初心者歓迎の表記〜」ということで求人票について書きました。
今回は求人票の中の「給与」の部分についてです。
タクシー会社の求人票で真っ先に目が行く部分。言わずもがな「給与」でしょう。
誰でもその仕事の適性や自身の能力が見合っているかどうかを考えるよりも、まずいくらもらえるのかが、その仕事を探す最大のポイントになるのは変わりないでしょう。
では、タクシー運転手の給与というのは、一体どのようになっているのか?求人票に書かれている部分から考えてみましょう。
初任給25万円以上は本当?
タクシー運転手の求人票の給与欄には結構、実際の給与額をズバッと載せているところが少なくありません。
例えば「25万円以上」とか、いきなり「30万」だとか。タクシーの仕事に就こうと考えている人の大半は転職者が多いと思われます。年齢的にも中高年齢層に集中してくる業種です。
また初めてこの業界に入っていくのか、あるいは経験者かによってこの求人票に書かれてある「額面」については感じるところが微妙に違ってもくるでしょう。では、私の実体験も交えながら給与面の見方をみていきましょう。
額面の数字は当てにしない事!
まず真っ先に申しておきたい事は、求人票に記載されている額面は当てにしないことです。入社してから分かる事ですが、求人票に記載されている額は、その会社の全運転手の平均給与額、と思っていただきたいことです。
ですので、満更、求人票に虚偽の事実を記載しているわけでもないのですね。ただ、この辺りは非常に微妙な表現の仕方です。美辞麗句を並べて、応募者を確保しようという思惑がありありと見てとれます。
ですので、会社の説明会等に赴いた時にある程度、予備知識として頭に入っていたらさほどショックは受けないかも知れませんね。
反対に絶対にその数字をもらえるものと期待して赴いた人にとっては落胆の大きい事実を聞かされる羽目になるでしょう。しかし、こういった局面はタクシー業界のみならず、人手確保に追われている業界全般の常套手段だと思う事です。
人は数字には弱いものだからです。どういった仕事内容かをしっかりと調べもせずに高額給与の広告文に魅せられて応募してしまう人が多いという事を裏付けた結果なのです(実際、私もそういう人間の一人でしたから)。
何はともあれ、給与面の数字で惹きつけている求人票に対しては一歩、身を引いて客観的になって見てみましょう。実際に会社説明会や面接の場だと気持ちの切り替えが難しい場合もありますからね。
タクシー運転手の給与は売り上げで決まる
あと、求人票にはほとんど記載されていませんが、タクシー運転手の給与は売上次第です。
一人でも多く、そして1キロでも長くお客様を乗車させることによって得た運賃の蓄積なのです。よって求人票の給与欄を見る時はその辺の事も考慮しながら見ていく事ですね。
1ヶ月にいくらほどの売り上げをあげないと手取り25万円にならないのか、という感じで。そういった疑問を持って面接に赴けばそのタクシー会社に入りたいか辞退したいかが、比較的、楽な気持ちで選べると思うからです。
「自分にはこの会社しかない」といった崖っぷちのような発想でその求人票を見るような事態にはならない方が、より自分に合った会社を選べるのじゃないかと思いますよ。
※タクシー運転手の給与形態の詳細は以下の記事で詳しく書いています。
⇒タクシー運転手の給与・待遇について【成果報酬制度の計算】
さいごに
如何だったでしょうか?求人票における給与のからくりについてみてまいりました。私も初めてタクシー会社の説明会に行った時に、大いにガッカリさせられたのを覚えています。
それならばそんなところはサッサと諦めて違う業種で探せばよかったじゃないか、と言われそうですが実際は中々そう簡単に頭の切り替えができません。
自分自身が何故、タクシー運転手になりたいのか?この基本中の基本の考えを今一度、頭の中で再構築することですね。
では、次はタクシー業務という文言についてみてみましょう。
⇒求人票からはわからないタクシー業務の実態 〜「流し」と「待ち」〜

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