2017年も残すところあとわずかとなりました。
さて今年も恒例となった2017年度のブラック企業対象が去る12月23日に催されました。
今年の結果は一体、どうなったのでしょうか?
ノミネートされた企業は?
それではまず2017年ノミネートされた9の企業を紹介しておきましょう。
- いなげや
- パナソニック
- 新潟市民病院
- 日本放送協会(NHK)
- 大成建設・三信建設工業
- 大和ハウス工業
- ヤマト運輸
- アリさんマークの引越社
- ゼリア新薬工業
の、9社です。
(参考:ブラック企業大賞)
今回ノミネートされた企業の選出理由は大部分が過重労働や長時間労働による自殺がほとんどです。
中にはゼリア新薬工業のように新入社員の研修があまりのパワハラだったため精神的に追い詰められて自殺に追い込まれケースもあります。
※私のブラック企業体験はこちらもご参考に
⇒ブラック企業大賞2017の候補発表に基づいて私のブラック勤務体験を振り返る
ブラック企業大賞とは何なのか?
それでは大賞を発表する前にブラック企業大賞についてちょっとかじっておきましょう。
今年で6回目を数えるブラック企業大賞。構成委員は弁護士や大学教授、ジャーナリストが中心になっているようです。
長時間労働やパワーハラスメントなどを従業員に強いる悪質な企業や法人を選出し、それを社会に公表する事によってブラック企業の実態と危険性を広く告知する事が目的のようです。
今まで大手の新聞や放送局が率先して扱ってこなかったテーマであり、同業他社的なムードもかいまってどこのマスコミも敬遠していた嫌いのあるこの実態を広く世の中に知らしめるきっかけ作りとなった点においても非常に注目度の高いものとなってきた感じをさせられますね。
昨年はあの超大手企業の電通が大賞となりました。新入社員だった女性社員の痛ましい自殺の事件を覚えていらっしゃる方も多い事と思います。
尚、授賞式には各社に招待状が送られているようですがいまだに1社も当日に参加しておりません。まあそれは致し方ないところでしょう。罪悪感を持っているならば当然の事でしょう。
それでは本年の大賞を発表して参りましょう。
2017年ブラック企業大賞は?
2017年のブラック企業大賞に選ばれたのは「アリさんマークの引越社」です。
中身をちょっとかいつまんで説明致しますと、引越社は今回、被害を受けた男性社員に対して不当な異動(シュレッダー係り)を果たし、更に懲戒解雇処分にし、その理由を「罪状」と表した顔写真入りの書類を各店舗に流して掲示していた、というものです。
いやはや前近代的な奴隷的扱いというか、人間を人間とも思わない恐ろしいほどのパワハラぶりを発揮した処罰を平然と行ったのであります。
東京都労働委員会が不当労働行為と認定したため、その後この男性社員の懲戒解雇処分撤回されたようですが…。時すでに遅し、ですね。引越社の悪評が世間に知れ渡ることとなったのです。
その後、この男性社員さんが元通りに復職できたのかは、現時点においてはっきりとはしていません。
相変わらず、マスコミは有力スポンサー企業に対して悪口になるような事は書かないからです。これは電通の時により顕著になった傾向です。正当なる報道をすべきマスコミが偏った情報を大衆に発信する時代は、まだ当分続くのでしょう。
引っ越し業は本当に大変です
ではここからはちょっと私の体験談を元にした私見を挟ませてもらいますね。
私も1日だけですが引っ越しのアルバイトを手伝ったことがあります。
今回のような大手の引っ越し業者ではなく個人でやっている小さな会社のところでした。
担当したのはいずれも一般家庭の引っ越し。午前と午後の計2回。2トン程度のトラックに家具や荷物を目いっぱい詰め込みます。勿論、運搬中や荷下ろし中の破損や壁などとの接触に十分気をつけて作業は行われます。
と、口でここまで簡単に書いてまいりましたが実際は想像以上に大変でキツイ作業でした。
私がこれをやったのは確か49歳の時。今よりも体力的には自身があった時です。しかし、ものの1時間もしないうちに引っ越し作業の大変さを思い知らされました。
とにかく荷物の運搬に気を使います。荷物を落としたり壁に接触させたりは勿論厳禁。階段の上り下りがあった場合などは特に作業がきつかったです。絶対に家の壁に荷物を当ててはいけませんからね。午後の引越の時は、搬入する家が新築でした。もしちょっとでも接触させて壁紙をはいだり傷つけてしまったら弁償ものです。
それプラス、今の新築戸建て住宅は廊下や階段が狭い!だから大型の家電(冷蔵庫や洗濯機など)がうまく通りません。あんなに神経を使いながら且つ、重い荷物を運ぶしんどさ。身体が痛むはずです。
という事で、私が引っ越しの仕事をやったのは後にも先にもこの1回だけです。翌日は豪快に全身筋肉痛でした。とてもあの仕事を毎日毎日、やっていく事はできないだろう、とつくづく思ったものです。
まとめ~引越社は反省するのか?
今回はブラック企業大賞2017の大賞受賞として「アリさんマークの引越社」をとりあげ、その受賞理由とその他のノミネート企業を紹介致しました。
さて、引越社の今後ですが、処分しようとした男性社員さんとはその後も妥協点が見つかっていないようですね。恐らく引越社(に関わらず、引っ越し業界は男性中心のガテン系、パワハラに関しても昨日、今日始まったものとは言えないでしょう)の社内体質は一気には変わらないと思います。
そんな似たような業界を私も何度か経験していますので。体質というものは中々変わりません。
今回の事例は、男性社員さんの命に別状はありませんでした。だから何はともあれ引越社はその事に感謝し、素直に謝罪の意を表明すべきだとは思います。
それから真の決着をつけたらいかがでしょうか?
※ブラック企業に入らないための方法はこちらも参考に
ブラック企業の見分け方 ~ブラック企業をすぐにでも辞めたい方へ~
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