ニュージーランドドルの見通しとおすすめ投資法
ニュージーランドは日本列島になんとなく似てるカタチの島国ですが、実際国土面積は日本の3/4程度あります。
しかし、この広~い土地に住んでいるのは400万人ほど。四国4県の人口とほぼ同じです。
経済景気はどこか牧歌的な国風を反映してか、緩やかに順調で最大の貿易相手国である中国の景気が悪化しても、お隣のオーストラリアほどの影響は受けず、堅調に推移しています。
また、国の債務残高や貿易赤字も少なく、政策金利も1.75%とまあまあ高め。
なので、周りの評判も良く。ムーディーズという財政ランキング会社からも最高級の評価をもらってます。食品でいうモンド・セレクション最高金賞受賞といったところでしょうか。
さらに島国で確たる資源が埋まってないにもかかわらず、地熱・水力発電で電力消費の70%をまかなうという、まさに環境先進大国なのです。
なので、たいていのものは自国産で事足りてしまいますから、経済体型は内需がほとんどです。
輸出品も農業製品が多く、時々ニュースに出てくる大手乳製品メーカーの「フォンテラ」社の経営状況はニュージーランドの経済に直結しますので、新聞やネットで名前を見かけたら、注意してみてください。
Sponser Linkニュージーランドドルの為替の推移
では、ニュージーランドドルの分析をしていきましょう。
2014年1月~現在の高値(赤)と安値(青)のラインチャートです。
309あたりで暴落してからは741のあたりまでは低空飛行が続いていますね。時々暴落したり高騰したりしてますが、大抵は利上げ・利下げが原因です。
さすがにリーマンショックレベルのショックが市場を襲うとニュージーランドドルも無傷ではすみませんが、お隣のオーストラリアが中国経済や資源(鉄・原油)価格に振り回されるのに比べれば、外的要因には比較的静かに適応します。
とは言っても、やはりお隣りさんが一番の経済相手国でもありますので、おおまかにはオーストラリアドルと同じ値動きをすることが多いです。
表②
10年分のチャートです。
リーマンショック時は90円前後から45円ぐらいまで50%ほども激落ちしてしまいましたが、他の通貨がその後も経済問題の度に乱高下を繰り返している割には、堅調に値を上げ続けています。
しかもこの間に8.25%あった政策金利を1.75%にまで下げているのに、価格を戻しているのは奇跡に近いです。つまりそれだけ経済的信頼度が高い国なんですね。
そうなるとニュージーランドドルは買いの一手なのかということになりますが、そう簡単にいかないのがFX取引の難しいところ。
NZDのFX投資戦略
なにせニュージーランドは人口が400万人ほどしかいない、小さな国なのです。
おのずと経済規模も限られてきますし、なによりニュージーランドドルの市場での流通量が少ないという弱点があります。
要するに、ちょっと規模の大きい機関投資家やファンドが大きめの売買をすると、突然一方向へ激しい値動きを見せることが多々あるのです。
表をよく見ていただくと、かなりギザギザの多いラインであることに気づいてもらえるかと思いますが、長期的には上り調子にはあるものの、短い期間で結構な上下動を繰り返しているのは、そういうことなのです。
なので、エントリーには深慮熟考を期す必要があります。
まず短期で入る場合。
短期といっても、1時間に何度も取引を繰り返すようなスキャルピングには不向きです。
なにより売り買いの差であるスプレッドが大きく、ちょっとした上げ下げによる利益を狙いにくいのです。
次にデイトレですが、値動きがある日とない日の差が激しく、最初のエントリーで儲かったかと思えば、次には全部持ってかれる・・・というパターンも多く、ほとんど丁半博打状態になるので、これも戦法としては適しているとは言えません。
ではどうするかというと・・・・
移動平均線を使ったローリスク投資がおすすめ
表③
表②のラインになにやら赤い線が入ったチャートが出てきました。
この赤い線は「移動平均線」と言われるもので、ある機関の数値の平均を計算して出したものです。今回は過去75日分を計算しましたので「75日移動平均線(75SMA)」となります。
なぜ75日かというと、相場は土日休みですので、だいたい75日で3ヶ月分の平均値になるからです。
これで見ると、一時的に75日移動平均線から価格が離れて言っても、結局は近い値に戻ってきているのがわかるかと思います。
100%正確とは言えませんが、2日~2週間ぐらいで、平均線から離れていった価格も戻ってくる傾向が強いので、実際の価格が平均線に近づいた近辺でエントリーして、数日スパンで決済するという「スイングトレード」がニュージーランドドル取引では最も確実なのかな、と私は思います。
もちろん買い(ロング)ポジションなら、スワップポイントももらえますので、できれば買いでエントリーしたいですね。
関連サイト:ニュージーランドドル円のFXを始めよう