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中国 各国の情勢

中国上海市場の投資への影響について【どこまでリスクが差し迫っているのかわからない】

FXをやる人間が中国上海市場の動きを睨みながら売買する時代がやってくるとは夢にも思いませんでしたが、最近の上海市場はとにかく乱高下のたびにリスクの高まりを感じる状況で、このまますんなりと沈静化するかどうかはまったくわからない状況になってきています。この上海株式市場といくつかの大きな特徴があります。

市場の8割が個人投資家の需給で動いている

先進国ではありえない話ですが、上海株式市場はなんと全体の8割以上を個人投資家の需給が支えているのです。しかもその需給にはほとんど企業の業績などは絡まずに一人歩きでまさに需給だけで相場が動くので、AKB48の総選挙の結果よりわけがわからないものになっているといえるのです。

45兆円が信用買い残という驚くべき数字

6月に入って上海株式市場の時価総額は10兆ドルをとうとう超えることとなりました。日本円で1250兆円ですから、45兆円といってもたいした数字ではないと思われがちですが、実は中国の株式相場は国策の株式会社も多く一般には流通しない株が多いので、実際に売買可能なものを分母にするとレバレッジがかかっているのですでに10%近くが信用買いなのではないかと言われているのです。これはさすがに驚愕の状況で、本当にそんな取引で大丈夫なの?とみんなが心配になる数字なのです。

信用買いが多いときの独特の動き

信用取引に関しては保証金、維持率、金利と言った様々な条件がかかっていますから、相場が下がって損失が膨らむと当然最低保証金維持率を維持するために追証を求められることになるわけです。果たして中国の市民投資家はこうした事態に陥ったときにどこから追証分のお金を調達してくるのかわかりませんが、信用取引の担保に自宅を入れられるようになったとか、聞いていると驚くような仕組みもできているようなので、このあたりがどのぐらいシリアスな状況なのかもいまひとつわからない状況です。

信用買いの投資家の心理は同じ

通常信用買いですと上がったらとにかく短時間で売りたいと思っている投資家が多いので、上昇すると利益確定売りがでて必ずその後下がるという動きの繰り返しがでるはずですし、逆に大きく下がれば強制ロスカットで一気に激下げする可能性をもっているのも信用買いの特徴です。

値幅調整があるから売り抜けは可能と言う説も

さて、このあたりからが嘘か本当かまったくわからなくなるのですが、この相場には値幅制限があるので、損失は出ても原資だけはなんとか確保できて売り抜けられるという話もまことしやかに流れています。正直なところ何が本当でどこからが嘘なのかがさっぱり判断できませんからまったく安心できる状況でないことだけは確かです。

連日繰り出される当局の政策変更

日本のPKOを考えれば決して笑えないのが中国当局の捨て身のPKOですが、上場投資信託に総額1200億元(2兆4000億円)を6日午前11時までに市場投入し、上海総合指数が4500になるまで買い支えを表明、IPO(新規株式公開)は全部保留というのが新たな政策の骨子となっています。

さらに、中国証券監督管理委員会(証監会)が1日発表した新たな規定によれば、不動産が信用取引の担保として認められた。株価が大きく下げた場合、持ち家を担保に差し出した個人投資家は証券会社により自宅を差し押さえられる可能性もでてきたわけです。正直なところ信用取引を維持するためにここまでやるのか?という感じですが、企業業績とはなんの関係もない個人による需給相場ですから、こうしたことでも功を奏する可能性はあるのかも知れません。

この1ヶ月弱で相場から消えたお金はギリシャのGDP10年分以上ですから、リスクの規模ではギリシャなど比較にならない状況です。ギリシャネタでは結構底値を拾えば儲かりそうな相場の動きですが、底で入った途端に中国ネタでさらに底が抜けないように十分な注意が必要な相場状況となっています。

参考:中国バブル崩壊か?株価、為替への影響について