FX初心者のための役に立つブログ

FXに関するブログです。FX初心者向けのわかりやすい解説ブログを目指しています。

ウクライナ情勢 各国の情勢

主要国の外貨準備のリバランスが為替に大きな影響を与える時代 【ウクライナ情勢の為替への影響】

2016/11/18

ここへ来て、外為市場では中国やロシアの外貨準備のリバランスが為替相場に大きな影響を与えるようになってきています。

ご存知のとおりロシアはウクライナ・クリミア半島の帰属問題をめぐって先進主要国と対峙する事態となっていますが、この事態が本格的な国際紛争となって以降、ドル中心の外貨準備からかなりのボリュームをユーロにシフトする方向に動いており、米国債も売却しているのではないかとの憶測も飛び出している状況です。

実際にユーロについては3月末から実需的な動きで非常にユーロドルが底堅く推移していることもあり、本格的にユーロシフトが起こっていることを示唆する状況となっているのは間違いないようです。

また、国内ではシャドーバンキングによるデフォルトの影響が懸念されている中国も米ドル中心の外貨準備をユーロと日本円にかなりシフトさせた模様で、4月8日の日銀黒田総裁の会見後ドル円が円高に大きく振れることとなりましたが、実は黒田総裁の発言内容だけではなく、同日の夜からかなり大量にドル売り円買いを中国の中央銀行が仕掛けたという情報も飛び交っています。

このように単なる投機ではなく買いきりだけの外貨のリバランスが為替相場を大きく動かしていることが、あちこちで顕在化するようになってきているのです。こうした主要国の外貨準備政策の変更による通貨の動きは、テクニカルチャートでは絶対にわからない内容であり、ファンダメンタルズとともに周辺情報を総合的に入手するようにすることで、安易に巻き込まれないようにしていくことが重要になってきています。

旧来からのいわゆる西側諸国はこうしたリバランスは殆ど行わないわけですが、ロシアや中国、ならびに今後新興諸国などがこうしたこれまでにないような思い切った動きにでることは気に留めておく必要のある事態であるということができ、今後の動静についてもチェックしていくことが強く求められている状況です。