ショートカバーはなぜ起きる?
2016/10/12
最近ドル円が100円台の後半から100.70円を目指そうとするタイミングやユーロ・ドルが1.36を割りそうになった瞬間に急激にショートカバーが入ることが増えています。
このショートカバーというのは為替の世界では決して珍しいことではないのですが、なぜ大幅なゆり戻しがあるのかを考えて見ますと市場の動きがよくわかりとても参考になります。
ショートカバーとは
このショートカバーは別名ふみ上げなどとも呼ばれるもので、あまりいい感じの言葉ではないのですが、もともとFXというよりは株式相場から来ている言葉なのでそんな言い方をするともいえるのです。
為替相場を見ているとわかることですが、相場の参加者が圧倒的にショート、つまり売りに傾いてしまいますと、市場は相場を下げたいと思っているのに売りたい人間しか存在しないためそれ以上相場がさがらないといった状況に陥ることがあるのです。
こうした時に一部の参加者があきらめて買い戻しをはじめると下げていたはずの相場は急激に戻りはじめてしまうのです。これがショートカバーの大きな原因となります。
完全な買い戻しに見えてしまうことも
また、ショートポジションを持っていた人たちがこうしたショートカバーにより今度は逆にストップロスをつけさせられてしまうようなことがありますと、かなりオーバーシュート気味にショートカバーが進んでしまい、市場では完全な買い戻しに見える状態となるのです。
したがって突っ込み売りは禁物などといわれますが、下方向を試していたはずが、ひとりだけ置いてけぼりを食らって結局上のほうまで戻ってしまい損切りを余儀なくされるというパターンに出くわすことになるのです。
特に流動性の高い通貨ペアで市場があまりにもショートに傾きすぎるとこうしたショートカバーはよく起こることとなり、しかも驚くほど戻してしまうことになることから非常に注意が必要となるのです。
なかなかこうした兆候を見破ることは難しいですが、下押しをしていたはずなのに何度試しても一定以上の下げ以上にならないようなときには十分な注意が必要となるのです。
ショートカバーは見極め・早めの損切りが大事
こうしたショートカバーはインターバンクのようなプロのディーラーであってもひっかかることになる動きですから、とにかく損切りで対応するしかないのですが、ショートカバーになりそうな雰囲気のときにあえてショートのポジションを保有している必要がありませんので、プライスアクションを見ながら危ないと思ったらポジションを手仕舞う、もしくは様子見でポジションはもたないといった発想が必要になるのです。
ドル円やユーロドルではこうしたショートカバーも結構派手におきることがありますから要注意です。
ドル円FXについてのテクニックは
⇒ドル円FXでデイトレード ~FXで勝つための分析サイト~
スキャルピングテクニックについては
⇒スキャルピングFX手法の極意
以上がとても参考になります。