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ブラジルレアル 各通貨の状況

ブラジル経済の今後の見通しを徹底分析【2017年はブラジルに投資すべきか?】

2017/07/06

ブラジル経済の今後の見通しを分析してみました。

ブラジルと言われて何を思い出すでしょうか? 大半の人にとってはサッカーとサンバの国で、映画や国際情勢に詳しいならギャングや犯罪の国。そして、経済に詳しいなら投資のチャンスが眠る未知なる希望溢れる国、といったところでしょうか?

10年ほど前の雑誌や経済関係の書籍を見直してみたのですが、その当時からブラジル経済は絶好の好景気がやって来ると謳っています。

その理由としては、

  • 2014年6月開催のサッカーワールドカップ
  • 2016年8月開催のリオデジャネイロ五輪

この二つの影響で、ブラジル経済は驚きの急成長を遂げるとされていました。

果たして、その結果がどうなったかは、私より皆さんの方が詳しいでしょう。

業績が伸びた分野/会社もあるでしょうが、それ以上の混乱が生じたのも事実です。

(画像元:楽天証券)

上記二つのチャートは、代表的な株価指数「ボベスパ指数 (BVSP)」と通貨レアル/円の月足チャートです。上の株価指数の黒円は、ワールドカップと五輪が開催された年になります。下落傾向がこれらを起爆剤にして上昇したのが分かります。

しかし、同じ傾向が通貨には反映されない事が、下のレアル/円チャートから分かって貰えると思います。特に2015年後半と2016年前半の下落っぷりは、史上最安値を更新した事で、日本でも大きく報道され記憶に残っていると思います。

その後は何とか円安方向に動いていますが、いつ再び下落するのが、気が気でない事でしょう。

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ブラジルと経済について

投資や経済に関心があると、ブラジルという国は絶対に外せませんよね。

しかし、毎回「今後の成長が楽しみ! 今が投資のチャンス」と叫ばれていますが、まるでオオカミ少年の様で醒めてしまったという声も多いです。それでは、今後はどうなっていくのか、ビッグイベントも終わり、祭りの後には何も残らないのでは、と危惧している皆さんに私見を述べていきます。

■経済とは何か…

辞書で経済の意味を調べると、「人間の生活に必要な財貨・サービスを生産・分配・消費する活動」と書かれています。はっきり言って、無知な少額トレーダーの私にはまったく理解できません。

私が考える経済とは、人口だと思います。どんなに御託を並べても、人口が多い国が最終的には勝ちます。それを言うと、なぜアメリカが中心で、何れは中国やインドが覇権を握るのか、という意見もあるでしょう。

その可能性もありますが、間違いなく低いです。

と言うのも、人口とは経済圏であり、さらに通貨も含めた総合的な意味だと捉えて下さい。

以前の記事で、各国の通貨流通度を紹介したと思いますが、ダントツで米ドルになります。

次いで、ユーロやポンド、そして円になります。中国元やインドのルピーなどは見向きもされていません。さらに米ドルは、カナダや豪、NZとも兄弟のようなドル通貨です。

世界の8割ほどの実験を握っているも同然で、ユーロやポンド、円も仲間の様な物です。ここに中国やインドが入る余地は、まずあり得ません。

■中南米人口ランキング

①ブラジル…2億人
②メキシコ…1.2億人(日本とほぼ同じ)
③コロンビア…5千万人
④アルゼンチン…4.3千万人

世界や経済が今後どんな事が起こると分かりませんが、まずアメリカ中心で動くのは間違いありません。

次に、アメリカの地図を見てみるとより実感できますが、一番近い経済圏である南米大陸を無視出来ないのです。各国にはこれだけの人口を抱えて、今までの政治や経済の結びつきもあります。

ユーロと比較しても、人口では南米大陸の圧勝でしょう。それだけに、中心のブラジルはぜひ抑えておきたい国なのです。

ブラジルとメキシコ、アメリカの関係性

私はブラジル経済がワールドカップや五輪で、急激な飛躍をしなかった事が逆に良かったと思っています。何れ近い内に、中国のようなビッグバンを起こす可能性がとても高くなったからです。

それが一年後なのか、十年後なのかは難しいですが、メキシコ経済が持ち直せば、それはブラジルにも好影響を与えるのは必然です。

■ブラジルの問題点

・通貨レアルの不安定、最安値更新のリスク
・政局の不安定、大統領弾劾余波
・テロやデモの日常化

関連記事:ルセフ大統領退陣要求の大規模デモ発生【ブラジルレアル為替への影響】

■メキシコの問題点

・米との協力関係が悪化
・北米自由貿易協定が暗礁

最近のトランプ大統領とメキシコなど、他国の関係を見ていると、当分はブラジルや南米は厳しいのでは、と思いますよね。

しかし、一概にそうだと言い切れないものです。その理由として、最近話題となった、中東7カ国の入国拒否政策の連邦控訴裁判所 拒否判決です。この結果とメキシコやブラジルには直接関係がありませんが、トランプ大統領の政策行き詰まりを感じ取りました。

そもそもアメリカはとは自由の国です。自由とは、ある意見に対して反対意見があるもので、特に嫌われ大統領の場合は、どんな政策に対しても半数、またはそれ以上の反対意見が出るものです。これが常に発生するので、そこで政策を推し進めるのは、とても困難です。

次に最近の米経済の好調は、トランプ期待感という裏には、単なる長期金利の上昇&政策金利の上昇があります。

これらの金利アップがアメリカにお金が集まり、ドル高/株高に繋がりました。これを逆に考えると、メキシコとの国境や貿易問題が上手くいかずに、金利も上昇しなくなった時がスタートです。

その時こそ、ブラジルの本格的な経済成長が始まるのではないでしょうか?

これは強権のトランプでもアメリカが復活しないなら、絶対に集まったお金はヨソへ流れます。中国やユーロに行く可能性もありますが、存在感を増すのはトランプとやり合ったメキシコでありブラジルになるはずです。

ブラジルのトレードチャンス・見通し

トランプのような分かり易い悪役が登場すると、少し時間を置いた後にチャンスがやってくるものです。

ポイントとして、

  1. 米の長期金利、政策金利に注目
  2. メキシコの国策、米との対応
  3. 通貨レアルは下落備えて、他途上国通貨の値動きに関心もつ
  4. ブラジル株価は比較的堅調に動いている
  5. 政局混乱、新大統領が誕生したら安定?

これらが気を付ける点ですが、ブラジルは真面な大統領が誕生したら大きく飛躍するのでは、と個人的にいつも思っています。よって、最悪なケースとしてはトランプがメッキ剥がれて、ブラジルに光明が出てきた時に国内政局で混乱する事です。

ですから、いち早く国内政治がきちんと動き出せば、大きく驀進すると期待しています。通貨レアルも株価も基本的には安値を付けているので、もし大勝負したいなら、ナンピン覚悟で少しずつ買いポジションを築くことをおススメします。

因みにアメリカの次回政策金利発表は、来月3月16日となっているので、ここで下落するような事があったら、ブラジルのトレードチャンスが到来となります。

ブラジルレアルに投資する方法

ブラジルレアルへの投資は外貨預金が考えられますが、これはあまりに手数料が高く、金利も低くなってしまい、おすすめはできません。

ブラジル債やレアルが入った投資信託も売られていますが、こちらも何やら怪しい感じです。

そこで現在のところ投資として使えそうなのはFXでブラジルレアルに投資するという方法です。

ブラジルレアルのFXは今まではどの業者も取り扱っていなかったのですが、2016年よりIG証券 が取扱いを開始しました。

トルコリラ円のFX市場がどんどん広がっているのと同じく、ブラジルレアルのFX市場もどんどん広がり取引しやすくなるでしょう。

上級者向けの投資にはなりますが、興味がある方はどうぞ。

詳しくは以下のサイト参照
⇒IG証券がブラジルレアル円のFXを開始!スワップ金利はどれくらい高いのか?

まとめ

ブラジルという国は、陽気な国だと思われていますが、本心としてはどこよりも国政の安定を求めているかも知れません。

よって、政局にも関心を持って見守り続けていくことが、投資チャンスを掴む事になります。途上国とは、政治が何よりも大事だという事を、今回の記事で思い出しました。

そして、世界の中心であるトランプ大統領にも関心を持つと、きっとブラジルの投資タイミングが判断できるでしょう。