うさぎの健康診断は必要か?~うさぎの飼育日記⑥~

こんにちは、うさぎぱんです。

昨日は久々にうさぎを動物病院へ連れて行きました。寒くて元気がなかったのと、ちょっと気になることがあったので。

新しい病院へ行ってみたので、今回は動物病院の現在の事情についてと、健康診断の必要性についてご紹介します。

ちなみに以前書いた病院についての記事はこちらです。良い動物病院の選び方について紹介しているので、病院選びの参考にしてみてください。↓↓
うさぎを診てくれる病院~病気や怪我をした時に頼れる獣医さんの探し方~』へ

新しい動物病院へ行ってきました!

先日、はーくんの顔を撫でていて、頬のあたりにぷっくりとした感触がありました。

膨らみが頬のヒゲで一番太いヒゲが生える位置だったのと、ちょっと前にそこのヒゲが抜け落ちていたのを見つけたので、どうやら生え変わりのタイミングだったようです。

そのうちいつもと同じように生えてくるんだろうな、と思って放っておいたのですが、しばらく経ってもなかなか生えてこない。ぽっくりとした膨らみは、何となく大きくなっているような気もしました。

さらに1週間放っておいて様子を見たのですが、それでもやっぱり生えてくる気配なし。

もしかして、埋没毛になってる……?

埋没毛とは毛を抜いた後の毛穴を皮膚が塞いでしまって、新しく生えてくる毛が皮膚の下に埋もれたままになってしまうことです。ムダ毛処理に悩む女性には、なじみ深い単語ではないでしょうか。

どうやら、我が家のうさぎのヒゲも、この埋没毛になっているようなのです。

これが他のところならまだ放置できるのですが、さすがに頬だと心配です、目のすぐ下の位置なので、下手すると眼球に何か悪影響がないかな、と心配に。ヒゲは硬いので、皮膚の中を傷付けそうな気がしました。

そこで、動物病院へ行くことに。ただ、今回はいつも通っている病院とは別の病院に行くことにしました。というのも、最近になっていつもの動物病院のホームページを見たら、診療対象に「うさぎ」の文字がなかったのです。

初めて行った時は確かに「うさぎ」も診療対象に書かれていたのに、いつの間にか消えている…?!

うさぎを診てくれる先生が退職されたのかもしれません。以前はしっかり書かれていたのに、消えているということは、もう他に診てくれる先生がいないんだろうなと思いました。

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仕方ないので、以前から目を付けていた別の動物病院へ行くことに。ここは深夜診療も対応可と書いてあったので、いざという時のためにメモしておいた動物病院です。

二の舞にならないよう、行く直前にホームページを再度確認。きちんと診療対象に「うさぎ」の文字がありました

少し電車に乗りますが、駅から徒歩で数分という好立地。迷わず到着し、早速ドアを開けて中へ。私以外誰もいない状態です。日曜だったので混むのを覚悟していたんですが、数分待つだけですぐに診察室へ呼ばれました。(帰る頃には混み始めていましたが)

診断結果は、下手に切って出したりするとその傷がストレスになるから、様子を見るしかないとのことでした。

すごく淡々とした先生でしたが、説明がとにかく丁寧。分かりやすく教えてもらいました。いろいろと質問したついでに健康診断について聞いてみると、意外な言葉が。

「健康診断?そんなの来なくて良いよ。むしろ、うさぎにとっては逆効果だよ」

とのこと。

な、何だって……?!

※ちなみに、今回行った病院はこちら⇓

Print ひだまり動物病院

うさぎに健康診断は不要?

それまで、いろんなサイトやペットショップ、飼育本では「定期的に健康診断を受けさせましょう」と書かれていました。私もそんなものだと思っていましたし、それまで通っていた病院でも何も言われませんでした。

ですが、今回診察を受けた病院の先生からしてみれば、「うさぎの健康診断は不要」だと言うのです。これには本当にびっくりして、ちょっとこの先生大丈夫かな?と思ってしまったほどです。

先生が言うには、うさぎの健康診断が不要な理由は、意味がないからだそうです。

<うさぎの健康診断が無意味な理由>
  • うさぎの生態は犬猫ほど解明されていない
  • うさぎに使える薬や道具は少ない
  • うさぎは対症療法が一番効果的
  • 血管が細いので、下手な血液検査などは危険
  • ストレスに弱いので、病院自体が逆効果
  • うさぎの潜在的な病気の早期発見は難しい

先生には、このように説明されました。確かに、うさぎの生態はまだまだ謎だらけです。たとえば飼育ケージの床材だって、人によっては清潔な鉄網が良いと言ったり、柔らかい樹脂製が安全だと言います。

個体差も激しいので、うさぎの飼育に100%の正解はまだ確立されていないのが現状です。

そもそも、犬や猫が肉食獣なのに対して、うさぎは草食動物。先生曰く、動物病院の備品は犬猫のような肉食動物を中心に作られているものが多いので、うさぎのような草食動物に使えるものは少ないのだとか。

薬も犬猫用のを調整して使うことが多いのですが、この犬猫用の薬自体が、実は人間用のものを元に作られているそうです。何故効果が出るのか、副作用の危険はどれくらいあるのか、といった点はまだまだ解明しきれていません。

もしかしたら犬猫にすら刺激が強すぎるかもしれない薬を、うさぎに投与しなくてはならないのが現在の医療事情。だからあまり投薬などの処置はしない方が良いのだと説明されました。

うさぎに詳しい獣医さんでも、現在の医療事情がこうなので、健康診断に連れて行っても病気や異常の早期発見にはつながりにくいのです。

そのため、うさぎは予防や早期発見を意識するよりも、対症療法(症状が現れた時にその症状軽減の処置をする治療法)を行う方が良いとすすめられました。

<病院自体がストレスの原因になる>

うさぎはデリケートで、ストレスに弱い生き物です。病院という普段とは異なる環境で知らない人(獣医や看護師)に体を触られる、そんな状況が嬉しいはずがありません。

健康診断で定期的に病院へ連れて行くのは、このストレスを定期的にうさぎに与えてしまうことでもあります。

血液検査などをすると、更に痛みというストレスも与えます。うさぎは血管が細いため、注射針を刺しただけで炎症を起こし、下手をするとそこから壊死が起こってしまうこともあります。

健康な子だったのに、病院に行くストレスや血液検査による炎症で具合が悪くなったら可哀想ですよね。

最初は話ばかりでそれらしい検査もしない先生に心配していましたが、このような説明を受けると、それまで当たり前だと思っていた健康診断が意味のあるものなのか、分からなくなってきました。

とくに我が家のはーくんは人一倍に臆病で、病院に行った日は緊張で涎を垂らすほど。そのため(正直に言うと)あまり病院へ連れて行ったことはありませんでした。

健康診断を受けさせねば、と思いつつ、本人がものすごく嫌がるのに連れて行って良いのか?と控えていたのが、逆にうさぎにとって良かったようです。

頻繁に病院に行かないで、毎日同じような生活を送れるようにしていたおかげで、我が家のうさぎは10歳を健康なまま迎えられたのだと分かりました。

もちろん、うさぎ専門の病院であればノウハウがあるので、健康診断を受けさせても良いそうです。ただ、うさぎだけを扱っている動物病院はほとんどないに等しいのが現在の日本。犬猫と同じ病院もしくは小動物という大きなくくりでまとめられています。

そのような動物病院へ連れて行っても、獣医が病気の早期発見を行える可能性はかなり低いのが現実です。

健康診断の有無は個体に合わせて決めよう

ただ、これは私の考えなんですが、うさぎを初めて飼う人は、頻繁にではなくても健康診断を受けさせてあげた方が良いです。

というのも、今回の私のように獣医さんからしか聞けない医療の現状を教えてもらえたり、飼育方法について相談にのってもらえたりします。

ある程度飼育に慣れてきてから、うさぎの性格を見て健康診断の有無を決めてみてください。病院嫌いだったり臆病な性格の子は、ストレス回避のために健康診断の回数をできるだけ減らしてあげましょう。

おでかけ好きな子で、獣医さんにも懐いているような子であれば、獣医さんが無茶な診察をしない限りは連れて行っても大丈夫です。ただし、犬猫と同じ病院の場合は、犬や猫からのストレスに注意してください。

最近のうさぎの動物病院事情まとめ

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これまではとにかく「うさぎは健康診断が必須」だと思っていたし、そういった情報ばかり目にしていたので、今回の獣医さんの話は目からウロコでした。

でも確かに、うさぎにとっての一番は「今苦しくないなら、新しいストレスをできるだけ避けてあげる」ことなんです。

  • 健康診断を嫌がる子は受けさせない
  • 血液検査や投薬をすぐに行う病院は避ける
  • 調子が悪そうだったらすぐに病院へ行く

うさぎの動物病院通いは、少ない方が良いと結論づけました。新しいストレスを与えないように、できる限り毎日の生活を壊さないようにしてあげることが大切です。

その代わり、ちょっと調子が悪そうだなと思ったら、すぐに病院へ。時間外診療も受け付けてくれる病院を探しておくと便利です。

血液検査や投薬など、うさぎの体への負担を無視した検査を健康診断で行う病院は、避けることをおすすめします。きちんと事情があって説明もあるような病院でない限り、安易に受けさせるとかえって逆効果になる可能性が高いです。

関連記事:うさぎが加入できるペット保険は?~満11歳未満の高齢うさぎも入れるプリズムコールがおすすめ~

2 Comments

うちの子は8歳でかなりの臆病者です。家族ですら抱っこも出来ないほどさわられるのが嫌いな子…。

先日、具合が悪くなって病院に行ったとき、血液検査は具合が悪い時だと負担がかかるから元気になったらしてみましょうと言われました。
元気になってきたので受けさせるかとても悩んでいます
某質問サイトでも血液検査をするよう勧める方は多く、具合が悪いことを理由に血液検査をしないなんてヤブ医者だとまで言われ…、でもこの記事をみて安心しました。
やはり過度なストレスは良くないですよね。
高齢な子なので特に異常が見られないうちは、家で見守ろうと思います。

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ゆ さん

コメント有難うございます!
私も最初この記事で書いている病院の先生に「検査はストレスかけさせるだけだよ」と言われたときは驚きました。
ただ、私はお宅のうさぎちゃんを見たわけでも獣医さんでもないので、「血液検査は必要ありません!」とは言い切れません。ここだけ注意してください。
質問サイトでコメントされている方も、実際にあなたのうさぎちゃんを診察したわけではないですし、実際にうさぎを飼育している人たちかどうかも分かりません。

なので、やはり大切なのは担当獣医さんの判断と技量だと思います。
血液検査についてアドバイスをくれたのは、何度も通っている病院や、何度も診察を受けている獣医さんでしょうか?
何度も診察や治療を受けている獣医さんなら、あなたのうさぎちゃんについて私や質問サイトの人よりずっと正しい判断をしてくれるはずです。もし信用できない獣医さんなら別の動物病院も訪ねてみる手もあります。少ないですが、うさぎ専門の病院なら安心です。

心配なら、病院に連れて行くか決める前に、一度電話で獣医さんに相談されてはどうでしょう?血液検査がどうしても必要な子なら、「元気なうちに検査に来てください」と言われるでしょうし。
私が行った病院の獣医さんは「血液検査で分かるのもたかが知れてる」と言っていたので・・・何を調べたいのかで、必要性は変わって来ると思います。なので、直接お宅のうさぎちゃんを診察した獣医さんに聞いてみた方が安心できますよ!

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