6月や7月上旬あたりは、雨の日など肌寒い日もあります。また、エアコンをつけるほどではないけれど、うさぎにとっては少し暑いかな?という微妙な気温の日もあり、対策方法に困ってしまいます。
そんな微妙な時期こそ対処に注意しなくてはなりません。飼い主さんは「これくらい大丈夫」と思っていても、うさぎにとっては体調を崩す暑さになっている可能性があります。
今回は、そんなエアコンをつけるほどではない時期におすすめの暑さ対策の方法についてまとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。
Contents
夏のうさぎの適温や快適な環境づくり
ペット用のうさぎは、暑さにも寒さにも弱い生き物です。そのため人間にとってはまだまだ大丈夫だと思えるような気温でも、うさぎにとっては暑くて意識がもうろうとする気温になっている可能性があります。
エアコンで温度調整をするのが最も簡単なのですが、6月や7月はまだ夏日となる日もまだらで、雨が降れば肌寒ささえ感じる時期です。そんな日にエアコンを入れるのは、むしろ寒くなってしまったり、電気代がもったいなく感じるかもしれません。
そこで、エアコンを使わなくてもうさぎを暑さから守る方法を活用してみましょう。そのためには、まずうさぎが快適だと感じる温度や環境について知っておく必要があります。
うさぎが快適に過ごせる温度と環境
- 温度は18~24度(最高でも25度未満)
- 清潔さがある
- 風通しが良い場所
- 直射日光の当たらない場所
まず、温度は18~24度が適温です。高くても25度未満を目指しましょう。温度が1度違うだけでかなり体感温度が変わるのは、人間も同じではないでしょうか。うさぎの場合はさらに感じやすいため、注意しなくてはなりません。
30度前後でも元気に動き回っている子もいますが、確実にダメージは体に残っています。脱水症状を起こしたり、食欲低下になって胃腸が弱る危険もあります。できる限り適温に近づけることを意識してください。
そして、夏場は冬異常に清潔さが重要です。冬も暖房などでカビや細菌が繁殖しやすくなっていますが、夏はその状態が常に続きます。普段は2~3日1回しかトイレ掃除していない人も、夏は毎日掃除するようにしましょう。
糞尿の放置はにおいやカビ、細菌の繁殖だけではなく、虫による害ももたらします。トイレ掃除をサボったことが原因でうさぎに寄生虫がつくこともあります。
風通しが良く、直射日光の当たらない所にケージを置くのも忘れずに。うさぎは汗をかかないため、風が当たっても涼しいとは感じませんが、風が入ることで周りの温かい空気が流れていきます。多少は温度が下がるのでおすすめです。
うさぎが夏も快適に過ごせる温度や環境は、これらの点に注意してあげれば完成します。多くの飼い主さんがうさぎを室内で飼っている現代では直射日光の心配はないと思いますが、たとえば窓辺などは盲点となるため注意してください。
風通しが良くても、窓ガラス越しに直射日光が当たるのでは、意味がありません。窓辺にケージを置く場合は、ケージの前の窓だけカーテンでおおい、その隣りの窓はレースや網戸で風が入るようにしておくと安心です。
しかし、風通しや直射日光だけに注意しても、暑さをやわらげられるのは少しだけ。エアコンを使うほどではないけれど、空気の入れ替えだけでは暑い気がする。という時は、うさぎ用の冷感グッズを活用しましょう。
エアコンを使わずに済むうさぎ用冷感グッズを比較
エアコンは温度調節さえ気をつければ、1日中つけっぱなしにしていても1ヶ月数千円程度の電気代で済みます。とはいえ、エアコンに頼るべきか微妙な気温のときは、ちょっともったいなく感じてしまうものです。
そのような時は無理にエアコンを使わず、うさぎ用の冷感グッズを活用してみてはいかがでしょうか。
我が家で使ってみた方法やアイテムについての経験談も踏まえ、うさぎ用の冷感グッズについて比較してみました。ペットショップでこれらを見かけて、どれを買うか迷っている方は、参考になると嬉しいです。
素焼きの板
まず、うさぎ用の素焼きの板です。ケージ内に敷いて使い、植木鉢のような焼き物の板の冷たさで、体の熱を発散させようというアイテムです。
>>『涼感テラコッタボード』詳細ページへ
ペットショップで実際に見本商品を触ってみましたが、思ったより冷たくなかったです。また、結構重いので、ケージの床材が樹脂でできているプラスチックすのこ製を使っている人は、床が沈む危険があります。
我が家のうさぎ、はーくんは1.3kgくらいの体重でしたが、何も乗せていない状態でも、ただ座っているだけで床がわずかにカーブしていました。そのような床に重いものを乗せるのは、ちょっと心配ですね。
何より人間が触って「あまり冷たくないかも」と思う程度なので、毛皮におおわれているうさぎが冷たさを感じるかどうかは、難しいように思えました。
大理石の板
天然の大理石を板状にカットしたもので、素焼きの板と同様に敷いて使います。
>>『SANKO 涼感 大理石』詳細ページへ
こちらも見本商品を触ってみましたが、かなり冷たかったです。これなら、うさぎもひんやり気持ちよく過ごせそうです。
ただ、難点として重さが気になりました。素焼きの板と同じくらい重く、ケージの床材がプラスチックすのこだと不安です。また、販売会社が複数あり、ものによっては3,000円くらいするものもあるため、購入商品は慎重に選ばなくてはなりません。
冷たさはあったので、床板が金属性など重さの心配がないケージで使用することをおすすめします。
アルミのすのこ
アルミでできたすのこで、特徴はすのこの内側が空洞になっていること。この空洞によって熱が発散されやすくなるというメリットがあります。
>>『うさちゃんのクールひんやりアルミボード』詳細ページへ
個人的に、数ある商品の中で一番おすすめできない商品です。というのも、すのこの隙間が気になるためです。うさぎの爪が入り込むような小さな隙間なので、活発的な子だと怪我をする心配があります。
空洞が熱を発散しやすくする、というコンセプトは魅力的なのですが、隙間をもう少し大きめにとる(爪が挟まりにくいほど)など、うさぎの怪我リスクにも配慮してほしかったです。
とはいえ、個体の大きさによっては怪我の心配もなくなる部分です。店頭で隙間の大きさをよくチェックしてから購入を考えることをおすすめします。
アルミプレート
アルミのすのこの、一枚のプレートになったバージョンです。アルミ板の熱伝導を利用して、体から余計な熱を取り除こうというもの。この機能自体は、素焼きの板や大理石の板と同じものとなっています。
>>『ひやーっと気分 L型固定式』詳細ページへ
アルミプレートは我が家でも使っているのですが、良い点はまず軽さです。持ち運びしやすく、樹脂製のプラスチック床板の上に乗せても、けして床板が沈みません。丸洗いする際も軽々持てます。
我が家で使用しているものは一枚のプレートタイプですが、より暑さ対策効果を上げたいなら、画像でご紹介しているL字型がおすすめです。ケージの壁に固定できるためうさぎが持ち上げてイタズラする危険もなく、側面からも冷やしてくれます。
実は最近、犬猫用の大きめサイズも販売されていますが、こちらの使用は止めましょう。アルミ上はツルツルすべるため、うさぎが滑って骨盤や足の付け根を痛めてしまいます。
体を冷やせるけれど、足がすべりにくい(足がアルミ以外の床板に簡単に届く)ようなサイズが安全です。うさぎ用もしくは小動物用と書かれたものを選びましょう。
保冷剤
クーラーボックス用の大きめの保冷剤をケージ内やケージの上に置く方法です。
>>『ロゴス(LOGOS) 保冷剤』詳細ページへ
アルミプレート同様、こちらも我が家で活用しています。はーくんの場合は噛みぐせがなかったため、ケージ内に入れていました。本人は気に入って枕にしたり、表面を舐めて涼んでいました。
今飼っているうさぎ、さっちゃんは噛みぐせの気があるため、ケージの上に乗せる方法で使っています。冷たい空気は下におりるため、ケージの上に置くだけで冷気がケージに入り込みます。
クーラーボックス用の大きめサイズだと冷気も長持ちするので、大きめサイズがおすすめです。最近はさらに長時間冷たさを持続できるタイプも販売されているため、手軽な方法から始めたい人は試してみてください。
うさぎの安全性と効果が高い冷感グッズはアルミプレートと保冷剤
エアコンを使わずにうさぎのケージだけを涼しくするには、冷感グッズを使用するのが一番です。個人的には、アルミプレートと保冷剤が一番安全でおすすめです。
アルミプレートはうさぎが退屈を感じた時に持ち上げてガチャガチャ鳴らすことがありますが、それなりに冷感効果がありますし、軽いので床材をゆがめたり丸洗いしにくいといった心配をせずに済みます。
また、プレートを持ち上げるような子の場合は、ケージに固定できるL字型のアルミプレートを選ぶだけで対策できます。
とはいえ、アルミプレート単体での使用だと、軽い暑さ対策が限界です。エアコンを使うかどうかギリギリの暑さという場合は、保冷剤も一緒に使用してはいかがでしょうか。
最も良い方法はエアコンですが、まだエアコンを使用できないのであれば、まずはアルミプレートでうさぎの体の下を、保冷剤で上部を涼しくしてあげてください。
保冷剤が用意できないという場合は、大きめのペットボトルに水を入れて凍らせると代用できますが、保冷剤よりも水滴が出やすいデメリットがあります。タオルを敷くなど工夫が必要です。
素焼きの板や大理石の板を使う場合は、床材がゆがんでいないか注意して使いましょう。多少ゆがんでいても壊れることはありませんが、長年同じケージを使い続けている場合はいつ床板が壊れるか分かりません。なるべく重いものは避けてください。
エアコンを使わずにうさぎの暑さ対策をする場合の方法まとめ
夏場のうさぎの飼育には、こまめな清掃と温度調節が重要です。トイレ掃除は毎日行い、風通しが良くて直射日光の当たらない場所で涼しく過ごさせてあげなくてはなりません。
エアコンをつけっぱなしにする方法が最も効果的ですが、まだエアコンを使うほど暑くはない、と思える6月や7月などは、別の方法も試してみましょう。
ケージに敷くことでうさぎの体の熱を発散させてくれる冷感グッズが多く発売されています。自分のうさぎや、ケージに合ったものを使って過ごしやすい環境を整えましょう。
おすすめはアルミプレートと保冷剤です。大理石の板などたくさん販売されている冷感グッズの中で、軽くて持ち運びやすく、冷たさも結構感じられるアルミプレートと、保冷剤の組み合わせは効果大です。
アルミプレートの使用に不安を感じる型は、保冷剤をケージの上に置く方法だけでも試してみてください。保冷剤を置いた場所の下に手を入れてみると、ひんやりとした空気がおりてくるのを感じとれます。
うさぎは風による涼しさを感じないため、冷気による涼しさが必要です。エアコンを使う時期ではない時は、うさぎを冷気に触れさせてあげるような環境作りをおすすめします。
ちなみに、エアコンを使う場合の注意点や工夫については別の記事でまとめているので、そちらも参考にしてみてください。
→→『うさぎの暑さ対策の注意点~夏風邪に注意~』へ
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