早いもので桜も散ってしまいあっという間に4月も終わろうとしています。
2018年、季節は春から初夏を迎えようとしています。今年も多くの新社会人が希望と不安を胸に抱えながら社会に巣立ってゆきました。
そんな新社会人たちに、これまで幾多のブラック企業を渡り歩いてきた私(参考:40代13社転職体験記)が、厚かましくも「送る言葉」として書いていきたいと思います。
どうぞ、最後までお付き合いお願いいたしますね。
Contents
そこがブラックかどうかは自分の気持ちの持ちよう次第~「石の上にも3年~」
一般的にブラック企業と言われてしまう会社は、ある特定の業種に集中している傾向があるようですね。
まあ、それらの業界で日夜、頑張ってこられている方々も多いですから、ここでは敢えてそれらを名指しすることは致しません。
ただ、新入社員にとったら今のこの時期、自分が入った会社の社風や人間関係もおおまかながらつかめてきただろうと思いますし、既に今後に左右を与えそうなトピックスに出会った方もいらっしゃるかも分かりませんね。
「自分の入った会社が実はブラック企業だったらどうしよう」、と不安な気持ちをお持ちの方も既にたくさんいるかもわからないですよね。人間の「勘」は悪い方の場合はよく働きますからね。
そこでそんな不安な気持ちをお持ちの方に送る言葉がこれです。「石の上にも三年」です。
ありきたりの古い諺です。どんな事でも1年や2年ではものにならないし習得もできない。3年やることによってようやくどうにか1人前、という意味ですよね。
まあ、この言葉、私自身に贈っておきたいぐらい含蓄のある言葉です。確かにこの言葉の言う通り、人が周囲から認めてもらおうと思ったら3年かかりますよ、という事を言っているのです。
「3年かかる」の本当の意味は?
ここで気をつけてもらいたいのは、「周囲から認められるのに3年かかる」という事です。
決して自分自身が勝手に「1人前になった」と決めつけている訳ではない、という事です。
会社というところは上司から評価され認められることによって初めて昇給なり昇進が行われます。
いくら自己の評価で「俺はもうこの会社の仕事は完璧にできる」と思っていたとしても、です。その働きっぷりが上司から認められない限りはいつまでたっても半人前扱いなのです。
お恥ずかしながら私自身もこの言葉に反する行動ばかりとってきました。確かに会社の雰囲気に慣れたり物事を習得する作業は人よりも多少は早かったかも分かりません。
しかし、そういった習得事実をつぶさに上司に報告したり連絡したりする業がありませんでした。なのに、他の人間よりも自分の方が劣っているいような扱いを受けると、途端に不機嫌になりもうその組織に所属しているのが嫌になった気持ちが度々、ありましたね。
まずは3カ月、時間をかけるべし
こういったタイプの人間は3日で会社や人への不満を言い始めます。
しかし、人が人の事を本当に分かるには3か月はかかるのです。
近くにいる人間に対してもこれくらい時間がかかるのですから、自身の会社からの評価となったらもっと時間がかかるのは当然です。この評価に対する時間は早過ぎてもいけないのです。丁度3年くらいがその人の事を総合的に判断できる時間、という事なのです。
だから、あなたが今、入った会社の雰囲気や社風、人間関係が想像以上に暗く、重く、大きくパワハラ的だった、としても1ヶ月やそこらで全体的な判断をくだすのは早計過ぎるでしょう。まずは3カ月、じっと我慢をしてでもその会社の様子を見ていきましょう。
それから、今度は1年間、更にじっくりと様子を見るべきなのです。
この1年という期間、これがまた重要なのです。会社には季節に応じたそれぞれの忙しさがあるからです。季節の催事とも関係がありますが夏に売れる商品、秋になってから動き出す商材、冬の間に動くビジネスチャンスなど、四季それぞれに会社の動きが変わってくるのです。
だから、1ヶ月や2ヶ月でその会社をブラック扱いしてサッさと辞めてしまおう、というのはあまりにも短慮過ぎるのです。それだったら会社のいいところを拾い集める材料探しが全く出来ない事を意味していますからね。
「石の上にも三年」という諺。読み返せば読み返すほど、個人と組織の関わり合いを端的に言い表した名言だと私は思いますね。
「無理」を正当化しない正しい判断力を!~まとめにかえて~
今回、私が新入社員たちに送る言葉は
「石の上にも三年」
でした。
仮にあなたがブラックと呼ばれる会社に入ってしまっていた、とします。帰宅する時間も毎日終電にギリギリ。残業時間が毎月200時間超。休日も月に4日もない。という状況が3カ月続いた、とします。
その時のあなたが果たしてどのような思いでその会社の任務に就いているのか。その気持ちを冷静に分析してみてください。
もう疲れ切って希望も何も見えない状態なのか。疲れていることは疲れているが、気持ちは切れずにいい意味で緊張状態が続いているのか。
前者だったら早急に「ヘルプ」を訴えてください。ご両親でもいいですし、会社にそういった対策チームがあるのならそこでも構いません。言う事によってあなたの気持ちに変化が訪れるはずですから。
後者の場合はどうでしょう。案外、このケースの方が厄介かも分かりません。正しい自己判断に狂いが出ているかも分からないからです。
いずれにしても、人間は「無理」をやり続けたらいつか、壊れます。壊れてしまったらもう誰の助言もアドバイスも耳に入りません。壊れる前に自己コントロールを行って対処策を決めなければならないのです。
まとめの文章が長くなりましたが、何とか3年、やり続けられるかどうか、は最初の1ヶ月、あるいは2か月目の「気づき」にかかっていると言えるでしょう。
そのためにも行いたいのが「無理」の正しい現状分析とそれに対する自己コントロール。それさえしっかり行えたら「石の上にも三年」を実践できると私は思っています。
入社してから2ヶ月間、じっくりと自分と向き合って「無理」を正しく見つけてくださいね。
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