FX初心者のための役に立つブログ

FXに関するブログです。FX初心者向けのわかりやすい解説ブログを目指しています。

FX基礎知識 Sell in May

Sell in Mayと為替の関係

2016/11/18

米国の為替相場では、5月に株を売却するケースが非常に高くなっており、Sell in Mayがこの時期のキーワードとなっています。一方海外のヘッジファンドも5月は中間決算となるため、手持ちの株や為替のポジションを清算することが多くなっています。

昨年は国内の金融市場においても、5月23日に米国の量的金融緩和終焉の発表を受けて日経平均もドル円も大幅に下落を演じる場面がありましたが、これもヘッジファンドの売りが起因していることは間違いない状況であり、5月については米国市場のみならず、国内においても株や為替も大きく下押しする状況に留意することが重要な月となっているのです。

2013年については、東証の株式市場では、ヘッジファンドの日本株の現物株購入のヘッジとしてドル円を連動して買い上げた経緯があり、株価の上昇に為替もついていく相場展開となりましたが、2014年はかなりヘッジファンドの日経平均株式購入が限定的であることから、仮に株の相場が下押ししても昨年並みに為替が連動して下押しすることになるかどうかは不透明な状況です。むしろ米国の株価が下落となって債券の価格が上昇することにより、債券金利に連動した形でドル円の為替相場が下がることのほうが影響が大きくなることも考えられている状況となっているのです。

いずれにしてもSell in Mayは単なるアノマリー以上に実際の動きにつながっていくことが考えられるため、ポジションを維持するのにあたっては十分な注意を必要とする期間であることは認識したおく必要があります。こうした相場状況は毎年変動要因が多く、単純に季節性だけでは語れないものではありますが、時期的に十分な注意を払っていくことだけは必要となります。

為替にはこうしたファンダメンタルズとは異なる要因も多く絡んでくることとなり、取引をするにあたってはあらかじめ考慮しておくことが必要になってくるものがあるということなのです。