米FRB利上げ決定!今後はさらに円安ドル高が続くのか?利上げの影響について
2016/12/19
全会一致で0.25%利上げ!
遂にアメリカが重い腰を下ろして、利上げに踏み切りました。今回は流石に利上げすると予想され、相場はドル高円安/株高へとシフトしていました。もしかしたら、又もや持ち越しかもと思っていたのですが、流石にそれは無かったようです。以下が今回の概要となります。
米FRBは12月14日のFOMCで、1年ぶりの利上げを全会一致で0.75%に決定。利上げ幅は0.25%、2017年中に3回の利上げを中心シナリオとする。また金利目標を年0.25~0.50%から0.50~0.75%に引き上げ!
これはアメリカの本気度が伝わってくる、決意表明のようなもので過去の利上げ発表時と比較しても、気合と言うか熱量が違うような気がします。今後の争点としては、利上げにはメリットとデメリットがあるので、果たして上手く経済政策や立て直しが出来るのかが、争点となってきます。
利上げはインフレに動くので、今後は一層のドル高へとシフトすると予想できます。しかし、物事はそんなに単純ではありません。
Sponser Link利上げ後の今後はどうなる?さらに円安になるのか?
普通に考えると、金利を上げるという事は、景気が良くなったからです。実体経済の景気が良いかは別問題で、ある側面から見るとアメリカ経済は堅調な推移をしているという事です。
そこについては疑問もありますが、利上げに踏み切らないといけない大きな理由がきっとあるのでしょう。
それでは、利上げのメリットとデメリットを紹介します。
利上げメリットは…
①貯金の利息増える
②賃金上昇の期待
③景気良くなる可能性?
④ドル高円安で結果的に株高?
利上げデメリットは…
①金利上昇で支払いローン増加
②中小企業は恩恵少ない
③インフレになる
④円安で業績悪化の業種
以上のメリットとデメリットは、今回のアメリカ利上げと直接関係ないものもありますが、大きく的外れとも言えません。
直近の大きな課題としては、このブログの通りにドル高円安路線が継続するのか、という点に尽きると思います。
今後も円安が継続するなら、今からでも米ドル/円を建てて、ロングで長期間ホールドすれば、半年後なり1年後には大金が転がり込んできます。しかし、分かっていてもそれが出来ないのが普通の人であり、私やあなたのようなFXトレーダーです。
まず、現在の米ドル/円 117円台が十分高値だと思えるからです。
そして、仮に円安で進むにしても、そろそろリバウンドで一度ぐらいは下落するのでは、と頭を過っているからです。
自分が購入すると、なぜかそこが山(谷)であることが多々あります。それは本来偶然でもありますが、結果的に大半の人が負けるFXです。建てる事に慎重になるのは当然です。
(記載元:GMOクリック証券)
上記は、米ドル/円の年足チャートとなります。これだけでは判断出来ませんが、最後の2016年大下ヒゲ足はトランプ新大統領が決定し円安に振れた結果を反映しています。
続いて、アメリカの政策金利のチャートとなっています。少し見難いですが、乱暴に説明すると
①1991年~2001年まで…乱高下時期(3%~6.5%で推移)
②2001年~2004年まで…金利引き下げ時期(6.5%~1%に下落)
③2004年~2007年まで…金利引き上げ時期(1%~5.25%に上昇)
④2007年~2016年まで…金利引き下げ・低迷期(5.25%~0.5%)
このようになっています。金利と為替相場をそのまま判断するのは危険ですが、2009年からの超低金利時代の突入でも、その後は円安にシフトしています。
これを考えると、今回で0.75%になり、来年には1%台で推移するかも知れませんが、それでも過去と比較すると、依然金利は低いままです。そしてドル高円安路線が絶対に続くとは思わないのが、賢明です。
特に少し考えてしまうのは、2007年などは為替相場は現在と同じ115円~120円台となっていますが、金利に関しては5.25%で日経平均は1万4000円~1万8000円台で現在より低く推移しています。
それを考えると、来年に掛けて金利が上がっても思ったほど為替や株式には反映されないかも知れません。
まとめ
現在の好循環の相場は全て、トランプ政権に対する期待以外の何物でもありません。その期待感で上がった相場に反応し、云わば後出しジャンケンのように追随して利上げに踏み切りました。
実体経済に反映されない利上げというのは、不安/危険だと考えているので、今後は相場に対してより慎重になるべきだと思います。一方で、こんな相場は滅多にやって来ないので、乗れるなら絶対に乗るべきだと思います。
要は、その見極めが試されるという事です。とにかく短期的には当分続くと思いますし、何よりもトランプ新政権の本格稼働と、次回のFOMCが利上げをどう評価し、再度利上げに踏み込むのかが、ポイントです。