「<英語のカンを一瞬にしてモノにする!>世界に一つだけの英語教科書」と聞いて、皆さんどう思われたでしょうか・・・?「怪しい」と思われた方が大半かと思います。Amazonのレビューを見ていても、なかなか賛否両論の書籍のようです。
私も半信半疑で購入してみたのですが、個人的には「会話するときのイメージ付け」には良い、と感じていますので、以下で「<英語のカンを一瞬にしてモノにする!>世界に一つだけの英語教科書」(本のタイトルがあまりに長いので、以下では「世界に一つだけの英語教科書」と省略します。)の特徴をご紹介します。
<英語のカンを一瞬にしてモノにする!>世界に1つだけの英語教科書目次
「世界に一つだけの英語教科書」のおすすめポイント
一般的な文法書で紹介されている方法(私たちが中学や高校で学習してきた方法、以下「古典的な方法」と記載します)とは異なるアプローチで文法の解説がされています。私はこの本一冊で英語の文法がカバーできるとは、さすがに思いませんし、やはり今まで何十年と繰り返されてきた、古典的な方法による文法学習こそが重要です。したがって、文法初学者の方や初学者でなくても文法をおさらいしたいという人にはあまり向いていません。
ですが、「会話するときのイメージ付け」をするには、参考になる書籍です。
「世界に一つだけの英語教科書」をおすすめするポイントは、以下の2つの理由からです。
1.今までの文法常識とは異なる解説
おそらく皆さんが文法学習の中で学んできた「基本5文型」ではなく、「SVOP」文型というものが紹介されています。「SVOP」文型が理論的にすべての文章に通用するのかは、ちょっと疑問ではありますが、「SVOP」を意識しておけば、古典的な難しい文法を気にすることなく、「何となく」会話することはできます。(あくまで、「何となく」です。)
2.仮定法、助動詞の解説が素晴らしい
文法の中でも実際に会話で使いこなすのが難しい仮定法や、助動詞のニュアンスの違いが非常にわかりやすく説明されています。個人的には、これだけで購入した甲斐があったと思っています。
おすすめの勉強法~文法の基礎ができたら、イメージづけに読んでみる~
数々のフレーズを暗唱し、会話の中で瞬時にかつ正確に文章を組み立てることができれば理想です。ですが、特にビジネスや旅行時の緊急事態等では、頭に浮かんできた単語だけで文章を組み立てて、とにかく相手に返答しなければならない場面も多くあります。
そういう時に、この本に紹介されている「やや簡略化された文法のイメージ」を思い出しながら話すことで、相手に何となく意思を伝えることができ、乗り切ることができた場面もありました。
本のタイトルがあまりに大風呂敷を広げている感がありますので、効果は個人差がありますが、ある程度基礎的な文法を身につけている方に対しては、「瞬時にそれなりの文章を組み立てるためのイメージ付け」の一助になります。特に、仮定法、助動詞の使い方は、この「世界に一つだけの英語教科書」のイメージを持っておくと、会話の中でも、迷いなく使いこなすことができます。
ただ、注意点は、あくまで「基礎的な文法を身につけている方」におすすめしたい、ということです。いきなり、「世界に一つだけの英語教科書」で紹介されている文法で学習すると、理論的に無理が出てくるところはあるはずですし、そこで悩むよりは、まず最初は正しく古典的な方法による文法で理解をすることが、正しい英文を書いたり話す上では先決です。
全力でおすすめできないので、読み物として
やや怪しいタイトル、紹介されている常識破りの文法等、読む人により大きく評価が分かれる書籍です。
ただ、一般的に日本人の苦手な仮定法、助動詞の解説が素晴らしい点と、会話に困った時に「SVOP」文型のイメージで単語をつなげて乗り切るというテクニックを学べるという点は、他の文法書とは明らかに違う点です。
あくまで、「基礎的な文法を身につけている方」に限定しますが、読み物として読む分には非常に面白い書籍です。タイトルが異様に期待を持たせますが、過剰な期待はせずに読んでいただくと、新しい発見があります。
興味のある方は、ぜひご一読を。
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