こんにちは、管理人のうさぎぱんです。ずいぶん夏らしい気候になってきましたね。そろそろエアコン稼働が日常的になったというお宅も多いのではないでしょうか。
今回は、うさぎの暑さ対策で注意してほしい点をご紹介したいと思います。簡単にいうと「エアコンを使えば良いというわけではない」という話です。また、人間にとって涼しい扇風機はうさぎに有効なのか?もまとめてみました。
間違った暑さ対策はうさぎも夏風邪にしてしまいます。正しい暑さ対策方法とは何なのか、こちらを参考にしてみてください。
※前回の暑さ対策も参考に。こちらはエアコン使用の注意点を解説しています。
→→『うさぎの夏の飼い方・暑さ対策まとめ』へ
Contents
電気料金の安い除湿の正しい使い方でうさぎの夏風邪予防
暑くなるとうさぎも夏バテや熱中症の危険にさらされます。そこで前回は『エアコンを高めに設定してつけっぱなしにしておくと良い』という話をしました。
電気料金を安くしたいなら、一定時間だけつけて一気に冷やすより、高めの温度をずっとつけていた方が料金を抑えられるからです。電気をつける瞬間から部屋を一定温度まで下げる間がもっとも電気を使用します。この回数を減らすことで電気使用量を少なく済ませるのが安くするコツです。
さらに電気料金を安くするなら、除湿機能を使ってみようという話をしました。しかし、実は除湿をつければ良いというものでもないのです。
何故なら、除湿も冷やし過ぎる危険があり、うさぎが寒がる可能性が高いのです。
除湿を使用する時は以下の点に注意しましょう。
- 温度を下げすぎない
- うさぎの体調を配慮する
この2点です。除湿を使用する場合もエアコンのようになるべく高めの温度に設定しましょう。エアコンのように直接風が当たるわけではないから、と低めに設定していませんか?なるべく28度前後を目安に、うさぎが気持ちよさそうにしている温度を探してみてください。
何故なら、うさぎは換毛期で夏の準備をしています。春より高い気温に合わせた体毛に生え変わっているため、人間にとって気持ち良い温度が、うさぎにとって寒いと感じる温度かもしれません。
健康なうさぎなら多少は問題ありませんが、これがスナッフル経験者(パスツレラ菌保菌うさぎ)や高齢うさぎだと、病気の引き金になってしまいます。
かくゆう我が家のはーくんも、暑い日に除湿をつけるとしばらくしてくしゃみを出しはじめました。慌てて毛布でくるんで抱っこするとおさまりましたが、除湿により冷やされた室温がストレスとなったようです。
うさぎの風邪ともいえるスナッフル。我が家のはーくんも以前これにかかっていたのですが、スナッフルを発症する原因の一つが環境の変化によるストレス。もちろん、老化による体力低下も原因となりえます。
若いうさぎや健康なうさぎであれば「ちょっと寒いかな?」と思う程度の温度でも、スナッフル経験者や高齢うさぎにとってはスナッフル再発の引き金となってしまうのです。そのため、除湿機能を使用する際は、うさぎの体調も考慮した温度にしてあげてください。
体力のないうさぎや、高齢うさぎを飼っている飼い主さんは、念のためうさぎのケージ内に毛布や布製のハウスを置くなどして暖をとれる場所を作ってあげるのもおすすめです。
冬以上に夏は潜伏パスツレラ菌に注意
健康で若いうさぎも、体を冷やし過ぎると保菌していたパスツレラ菌によってスナッフルを発症するリスクが高くなります。
パスツレラ菌は、ペットショップにいるうちに感染して発症していないだけのケースも珍しくありません。うさぎ同士で、同じ部屋にいるだけで感染します。犬や猫もほぼ保菌しているため、接触した場合や同じ家で飼われている場合は感染する可能性が高いです。
先述のとおり、スナッフルは環境変化によるストレスも発症のきっかけとなります。それまで元気だったうさぎでも、体を冷やし過ぎたために体内のパスツレラ菌が症状をあらわし始めるかもしれません。
パスツレラ菌によるスナッフルは完治が難しいです(菌を完全に排除しにくいため)、発症しないよう、保菌の可能性があるうさぎは注意してください。
<パスツレラ保菌の可能性があるうさぎ>
- 同じペットショップで『病気療養中』のうさぎがいた
- ペットショップが複数のうさぎを同じケージ内に入れていた
- 同居うさぎがくしゃみを連発していた時期がある
- 同じ家で犬や猫を飼っている
熱中症には温度管理と水分補給が大切ですが、冷やし過ぎて夏風邪状態にならないように気をつけましょう。とくに夏はいろんなものが腐りやすく、トイレの異臭などでうさぎがストレスを抱えやすい季節です。におい対策とともに『冷やしすぎない温度管理』を意識してください。
扇風機で夏の暑さ対策はできる?うさぎの健康のために
エアコンがだめなら、電気代も安くて冷やし過ぎる心配のない扇風機はどうでしょうか。首振り機能を使えば風が当たり続けるのを避けることもでき、空気の循環を促すので、糞尿のにおいがケージ付近にこもるのも阻止できます。
調べてみたところ、うさぎに扇風機を当てても暑さ対策にはならないことが分かりました。
うさぎは汗をかかないため、扇風機で風を当てても人間のように涼しく感じることはできません。人間が扇風機やうちわ、自然の風で涼しく感じるのは、体表の汗を風が乾燥させた時の気化熱によるもの。
うさぎには汗がないうえ、体毛で覆われているため、いくら風を当てても涼しく感じないのです。それどころか、扇風機の異音を警戒してストレスを溜めかねません。
家庭で飼われているうさぎは穴うさぎの子孫。風のない穴の中で暮らしています。扇風機の風をあてていると精神的にも身体的にもストレスとなる可能性の方が高いのです。
うさぎを涼しく過ごさせてあげるためなら、扇風機はあまりおすすめできないアイテムです。音に慣れたうさぎならストレスを感じないかもしれませんが、涼しさを感じないため無意味です。
エアコンを使いたくない(使えない)から別の方法で何かしてあげたい、という時は、500mlペットボトルに水を入れて凍らせたものをケージ内に入れるか、牛乳パックに水を入れて凍らせたものをケージ外の近くに置くと簡易的な冷房装置になります。
ペットボトルだと冷凍庫に入れにくいという場合は、プラスチック製のクーラーボックス用保冷剤も便利です。
うさぎの暑さ対策の注意点まとめ~冷やし過ぎは危険~
うさぎのために涼しい環境を作ってあげたいという気持ちはとても大切です。ただ、冷やし過ぎには注意してくださいね。
- エアコンは除湿の場合も高めの設定温度で
- 冷やし過ぎると夏風邪(パスツレラ菌)を発症しやすい
- 高齢うさぎやスナッフル経験者はくしゃみに注意
- 扇風機はうさぎにとって涼しくないもの
暑さ対策で注意しておきたいのは、この4つ。エアコンは必ずしも使わなくてはならないものではありません。熱のこもりにくい風通しの良い場所にケージを置き、保冷剤や凍らせたペットボトルを入れてあげるだけでも十分です。
冷やし過ぎると夏風邪を引き越す危険もあるため、うさぎの様子を見て、無理のない暑さ対策をしてあげましょう。
※夏風邪と同様に注意したい熱中症についてはこちらで解説中です。
→→『うさぎの熱中症予防』
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