春のうさぎ飼育の注意点~毛球症(うっ滞)対策が大事~

暖かくなってくると、うさぎは換毛期を迎えます。冬用のボリュームたっぷりな毛が抜け、春用の落ち着いた毛になります。

気温的にはとても過ごしやすい春ですが、一方で地域によっては昼夜の温度差が激しかったり、換毛期独特のリスクがあったりと油断できない面もあります。

今回は、うさぎの飼育で春に注意すべき点についてご紹介します。

春はとくにブラッシングが大事~毛球症のリスク~

自然界の穴ウサギは巣穴を出入りしたり森や林の中を通るうちに自然と冬毛がそぎ落とされていきますが、ゆったりとしたケージの中で過ごすカイウサギ(ペットのうさぎ)は、そうはいきません。

飼い主がしっかりとブラッシングして、冬の毛を除去してあげましょう。換毛期は春以外にも4シーズンあるので、年間を通してブラッシングの習慣をつけておくことも大切です。(換毛期の詳しい時期については→→『うさぎの飼育日記⑤~換毛期到来!うさぎの毛替わり時期っていつ?~』)

ブラッシングで余分な毛を除去してあげるのは、変化した気温に丁度良い春の毛で過ごせるようにしてあげるためと、毛球症予防のためです。うっ滞とも呼ばれる毛球症は、換毛期に起こりやすいので予防をしてあげる必要があります。

猫もよく自分の体をなめて毛繕いします。毛を飲み込み過ぎて毛玉を吐き出す、という話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

うさぎの場合、この『吐き出す』という行為が器官の構造的にできないため、胃腸に毛玉が溜まってしまうのです。溜まった毛玉が胃腸のはたらきを阻害したり、器官をふさいだりすると最悪の場合、死に至ることもあります。

ブラッシングで不要な毛を除去してあげると、この飲み込む毛量を減らすことができ、毛球症対策につながります。

<ブラッシングのポイント>
  • 毛が付いても良い服で
  • うさぎの肌に優しいアイテムを使う
  • 毎日こまめにやる
  • 嫌がるうさぎには工夫しよう

換毛期は抱き上げるだけでも服に大量の毛が付きますが、ブラッシング時はこの比ではありません。毛が付いても良い服を着て行ってください。

また、うさぎが暴れることもあるので、爪がひっかかるような素材は避けましょう。ひっかかった爪が抜けて怪我をしてしまう可能性があります。

ブラッシングは、専用のコームを使うと楽です。(こういうアイテム→→『ウサギのビューティーグルーマー』

うさぎの肌を傷付けないものを選びましょう。ラバー製品が毛も取りやすくておすすめです。ない場合はゴム手袋を代用する手もありますが、表面の毛しか除去できない可能性もあるため、できるだけブラシの形状の専用コームを購入するようにしてください。

ブラッシングを行う頻度は、毎日です。うさぎが嫌がらないようであれば、換毛期は1日に何回もブラッシングするのが理想です。長毛種は換毛期以外も毎日行いましょう。

初めてブラッシングを受ける時、うさぎが暴れることがあります。この時に無理に押さえつけて全身をブラッシングするのは、ストレスを与えてしまい健康に良くありません。

背中を少しブラシングしたら時間を置いてお腹側を少しブラッシングするなど、部位ごとに一休み入れてあげると無理なく続けられます。

他にも注意すべき春のうさぎ飼育方法

  • エサの管理をしっかり
  • うさぎの健康診断を受けよう
  • 昼夜の温度差に注意

春になると、エサの管理にも冬以上に注意が必要です。生野菜などは食べ切れる量だけをあげて、その回の食事で残してしまったものは取り除いてあげましょう。放置しておくと腐ってしまいます。

換毛期は水分を多めに摂らせて毛が胃腸内に停滞しないような工夫も必要です。水分の多い野菜をペレットより多めに与えて、水分摂取を手助けする方法がおすすめです。

それから、普段は病院に連れて行かないという人も、必ず健康診断を受けさせてあげましょう。

換毛期に多いとされる毛球症ですが、実は飲み込んだ毛だけが原因とは限らないと近年明らかになりました。毛などの異物を飲み込んだ時だけではなく、何らかの理由で胃腸のはたらきが低下した際にも起こることが分かっています。

胃腸のはたらきが低下する理由は消化器系の病気の他、ストレスも関係しています。異物によって胃腸のはたらきが低下するのがこれまで知られてきた毛球症ですが、胃腸のはたらきが低下した結果、後から毛球が体内に形成されるというケースも考えられるようになったのです。

もし胃腸のはたらきの低下が先に起こっている場合、健康診断で早期発見ができる可能性が高いです。毛球症の症状の一つが素人には判断し難い胃部の膨張なので、プロの獣医師さんの触診で判断してもらいましょう。

毛玉ができて毛球症(うっ滞)になってしまうと処置が難しく、死亡の危険も上がってしまいますが、胃腸の不調段階なら処置が軽いもので済むことも多いです。

勿論、できれば春だけではなく毎月や二ヶ月ごとなど、定期的に健康診断を受けた方が良いです。うさぎが病院嫌いで病院に行くだけでもストレスを感じる場合などは、せめて季節ごとに受診してみてはいかがでしょうか。

自宅では、温度調整にも注意しましょう。昼は暖かくても夜は寒い、という地域は、様子を見てうさぎ用暖房を使ったりエアコンで調節してあげてください。

ただし、あまりに昼夜同じ温度で維持し続けると、今度は換毛期にズレが生じてしまいます。少し寒いくらいならうさぎも大丈夫ですし、環境適応力を低下させないためにはむしろ必要な寒さです。

春のうさぎ飼育のポイントについてのまとめ~換毛期対策が大事~

春はとにかく換毛期対策を行うことが重要です。

ブラッシングを、うさぎの肌に優しいアイテムで、こまめに行う。

まずはこの簡単なポイントから押さえていきましょう。

おすすめのブラシはこちらの全体がまるごとラバーでできているタイプです。

>>『ドギーマン ウサギのビューティーグルーマー』詳細ページへ

まるごと洗えるので清潔に使える上、ごっそり毛が取れます。

それまで使っていた細いステンレス毛のブラシはうさぎも嫌がるし、私自身もうさぎを傷付けないか心配だったので、これを見つけて以来うさぎも私も安心して使い続けています。

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