うさぎに限らず、ペットのエサは肥満しない程度に食べるだけあげれば良い、と思っている飼い主さんは多いようです。
たしかに成長期はたくさん食べさせてあげたいですし、食べている姿はカワイイのでついつい好きなだけ食べさせたくなりますよね!
でも、間違ったエサの与え方だと、うさぎにとっては病気の原因になってしまう危険が高いです。
今回は病気予防のためにも、正しいエサ(ペレット・牧草・野菜やおやつ)の与え方についてご紹介します!
Contents
ペレットの選び方と与え方~適量はどれくらい?~
うさぎ用のペレットの商品説明欄を見ると、『与え方:体重の○%程度』とか『食べ残さない程度に』とか、結構あいまいな書き方してますよね。
しかもこれ、あくまで平均的というか、うさぎの体質とかをまるまる無視した量なので、飼っているうさぎちゃんによっては、全然合わないことってあるんです。
飼い主さん側の事情も加えると、「いや、体重の○%って、いちいち計算しなきゃいけないの?」ともなりますよね。
分かりやすい数字だと良いんですが、必ずしもそうとは限らない。そんなわけで、ここではうさぎのエサの与え方に加え、ペレットの量を軽く計算した例をご紹介します!
あくまで目安量なので、うさぎちゃんの体調や体質で様子を見て、量を調節してあげてくださいね。
うさぎの体重で見るペレットの量(目安)
いろいろチェックしてみましたが、商品ごとにペレットの量も異なるみたいですね。
ちなみに私がうさぎ専門店でさっちゃんを購入したときに言われたのは、『体重の5%。生後6~7ヶ月以降は体重の3~5%』でした。
で、今与えているペレットには『体重1kgあたり40g程度』と書かれています。
仮に体重500gの子うさぎだと、2つの例を元にすると20~25gが1日に与える量になります。
この計算方法でうさぎのエサの量について目安量をまとめてみました!
体調などを考慮して調節する必要がありますが、「とりあえず最初にどれだけあげれば良いの?」と悩んでいる初心者さんは、参考にしてみてくださいね。
うさぎちゃん購入時にスタッフや獣医から具体的なg数を聞いている人は、そちらを優先してください。
うさぎの体重ごとのエサの量目安
※体重の5%・体重1kgあたり40gを元に計算した場合
- 500g・・・20~25g程度(3%だと15g程度)
- 700g・・・28~35g程度(3%だと21g程度)
- 900g・・・36~45g程度(3%だと27g程度)
- 1kg・・・40~50g程度(3%だと30g程度)
- 1.1kg・・・44~55g程度(3%だと33g程度)
- 1.3kg・・・52~65g程度(3%だと39g程度)
- 1.5kg・・・60~75g程度(3%だと45g程度)
- 1.7kg・・・68~85g程度(3%だと51g程度)
- 1.9kg・・・76~95g程度(3%だと57g程度)
- 2kg・・・80~100g程度(3%だと60g程度)
最近は『体重の3%』という商品説明も多いようなので、()内には体重の3%で計算した場合の数字も書いてみました。
これは、あくまで目安量です。しかも最近はペレットの量を少なめにして、牧草をたくさん食べさせよう!という考え方が主流になっているので、少なめの量を記載している商品もあります。
大切なのは、うさぎちゃん個々に合わせること。
たとえば、「うちの子ちょっと痩せすぎな気がする」と思ったら、ペレットの量を少し増やしてみたり、「ちょっと太ってない?」と思ったら、ペレットの量を減らしてみたり。
その分、どちらの場合も牧草は食べ放題にしてあげてくださいね!
牧草の選び方と与え方~牧草は必要?~
牧草は歯の伸びを防ぐだけではなく、シリカ(骨や筋肉に含まれる成分)など、うさぎの成長や健康維持に必要な成分がたくさん入っています。
ペレットはそんな牧草をもとにいろんなものを入れ、うさぎにとって食べやすくしたもの。味も美味しいらしいのですが、形を整えるために余計な成分も配合されていることが多いです。
こう聞くと、「えっ、じゃあ、牧草を与えておけばペレットなんていらないじゃん!むしろ、体に悪いもの与えちゃってるんじゃないの?!」と心配になりますよね。
そこはご安心を。『ペレットは悪いもの』ではありません。
牧草だけではとりきれない栄養を補ってくれます。最近はうさぎの体に影響が少なく、尿やフンのにおいを軽減するハーブなどが配合されている商品も多いです。
牧草だけで生きていける子もいますが、万が一病気になって食欲が落ちたときは、牧草より食べやすいペレットの味をうさぎちゃんが知っていると、介護食が作りやすいですよ!
もちろん、質の良いペレットを選ぶことが大切です。
- うさぎの歯の負担になっていないか
- 食べにくい大きさじゃないか
- 配合成分に問題はないか
ハードタイプはうさぎの歯の伸びを防いでくれると言いますが、最近では硬すぎて歯の負担になっているのでは、という考え方も多くなってきました。
実際、ペレットが硬すぎて歯の根元を痛める子の症例は少なくないそうです。
もちろん、大きさも適度なものを選びましょう。ネザーランド系の子や子うさぎなど口が小さい子は、安いペレットに多い一粒の大きさが大きいものは食べにくいです。
あまりに安価なものは小麦などの添加物が多すぎるので、そこも要注意。100%取り除くことは難しいので、配合量が少ないことをアピールしているペレットを選びましょう。
毎日野菜などでバランス良い食事を与えられる、という方なら牧草と野菜で十分ですが、毎日野菜をしっかり洗って与えるのって難しいですよね。
野菜をしっかり与えられない分、ペレットで必要な栄養を補ってあげましょう。
※「うちは野菜たっぷり与えられるから大丈夫!」という方は、良ければ以下の記事も読んでみてください。気になる農薬対策についてまとめていますv
牧草の種類~チモシーとアルファルファの違い~
うさぎ専門店はとくに当てはまるのですが、牧草っていっても、種類が豊富なんですよね。
一般的なものならチモシーとアルファルファの2種類があります。他にも最近はイタリアンライグラスなども。
その中で、うさぎ専門店以外でも、どこでも手に入るチモシーとアルファルファについてご紹介しますね。チモシーとアルファルファの違いを簡単に説明すると、以下のとおりです。
- チモシー・・・イネ科・タンパク質やカルシウムが少な目
- アルファルファ・・・マメ科・タンパク質やカルシウムが多い
つまり、アルファルファのほうが栄養豊富なんです!でも、アルファルファを毎日食べ放題にしてしまうと、栄養過多になり、肥満の原因や、病気の要因になることもあります。
そこで必要なのがチモシー。適度な栄養と豊富な繊維質をとれて、しかも歯の伸びを防いでくれるので、うさぎの主食に最適です。
アルファルファは、子うさぎや妊娠中のうさぎ、痩せすぎのうさぎなど、栄養がとにかく多めに必要!という子に与えてあげましょう。
チモシーの中にアルファルファを少し混ぜて与える手もあり。
うさぎにとって、チモシーよりアルファルファのほうが食べやすいという獣医師やうさぎ専門店の方は多いです。牧草嫌いの子もアルファルファなら食べられる、ということも。
牧草を食べないと骨や筋肉に必要な成分を摂取できません。とくに成長期は骨の成長にもそういった成分が必要なので、カルシウムやタンパク質が多めのアルファルファが活躍します。
そういった意味でも、子うさぎの時はしっかりアルファルファも与えてあげてくださいね。
カロリーが気になる人や、「そろそろ少しずつチモシーに慣れさせなきゃ」という人は、チモシーも少しずつ合わせて与えてあげてください。
うさぎに野菜は必要?
正直、これは難しい問題です。
というのも、うさぎに野菜を与えることはメリットもデメリットもあるのです。
うさぎに野菜を与えるメリット
- いろんな味を覚える
- 栄養をたっぷり与えられる
- 写真や動画に撮ると可愛い
ペレットのメリットと同じく、普段から野菜を与えておくとうさぎにとって「好きな食べ物」ができます。
病気になって食欲が落ちていても、好きな野菜だったら食べてくれることがあります。うさぎはちょっとの絶食も命取りなので、食べられるものが多いければ多いだけ安心です。
栄養をピンポイントで調整できたり、必要な栄養をプラスできるのは嬉しいですね。免疫力アップにはブロッコリーなどが良いと言いますし。
あと単純に、小松菜やにんじんを夢中になって食べている姿って可愛いですよね。体に良い野菜を選べば、うさぎちゃんも飼い主さんもメリットがあります。
うさぎに野菜を与えるデメリット
- お腹を冷やす
- 農薬が心配
- 用意が大変
野菜を与えるときに注意したいのが、野菜の水分や冷たさ、そして農薬です。
水分が多くて冷たい野菜を与えると、お腹を壊す子も多いです。そこでおすすめなのが野菜を薄くスライスして、乾燥させた自家製ドライ野菜。
魚の一夜干しを作る網などに並べて乾燥させるだけで作れます。
農薬をしっかり洗って落とす必要があるのと、切って乾燥させて・・・という手間があるので、毎日与えるのは難しい人のほうが多いのではないでしょうか。
うさぎのおやつの与え方と注意点
うさぎのおやつも、要注意!
おやつを食べさせすぎると、お腹や歯の病気になります。
うさぎぱんが初めて買った飼育本の中に、いろんな飼い主さんのうさぎちゃんの闘病記録がありました。その中の「食べる姿が可愛いから・喜んで食べるから」とおやつばかり与えられていた子の話です。
その子は、あまいおやつを与えられ続けていたことと、牧草など必要な食事について飼い主さんがきちんと勉強してなかったせいで、歯の付け根に膿が溜まってしまいました。
膿はピンポン玉くらいの大きさにまでふくれあがり、その子は結局亡くなってしまったそうです。
うさぎを飼いはじめるときにこの話を知ったので、我が家では甘いおやつはあまり与えていません。与えるときは1日1~2個まで。
たとえば、うさぎ専門店で購入したイチゴのドライフルーツ。スライスして乾燥されたもので、1個あたりの量はすごく少ないです。
多分、うさぎに与えて良いおやつの量としても少ないほうだと思います。
それでもうさぎは喜んでくれますし、量をセーブしてきたからか、うちの子はおやつが原因の病気になったことはありません。歯の状態もきれいです。
正直な話、うさぎにおやつは必要ありません。
どうしてもあげたい、というときは、量を少なめにして、糖分の少ないものにしましょう。
市販されている小動物用クッキーなどもNG!(あれは腸の動きを止めるので危険です)
与えるなら、以下のようなものにしてくださいね。
- 砂糖無添加のドライフルーツ
- 野菜
- 生牧草
- サプリメント
健康面を考えると、サプリメントや生牧草はおすすめです!サプリメントは免疫力アップしてくれるものもあり、おやつ代わりに食べられるものが多いです。
うさぎ専門店が近くにある方は、生牧草も試してみてください。
ただ、与える前にしっかり洗って水分を拭き取る必要があったり、生なので傷みやすかったり、結構高かったりするので、毎日与えるのは難しいかも。
>>免疫力アップの『アニマストラス』はうさぎもよく食べますよ!
おすすめのサプリメントは、このアニマストラスです。においがキツいんですが、うさぎは慣れると喜んで食べてくれます。
うちの子も挑戦したところ、こんな感じで最終的にペロリと完食してくれましたv→『アニマストラスはうさぎに効果的なサプリメント!~犬猫ペットや人間にも使える~』でレポート中です。
他にもおすすめのサプリメントや、サプリメントのメリットについて解説しているページもあるので、サプリメントに興味がある飼い主さんは、そちらもチェックしてみてください。
サプリメントの解説ページはこちらです。
>>『うさぎにサプリメントは必要?健康寿命を延ばす一工夫』へ
うさぎのエサの与え方まとめ~体重と健康状態で工夫しよう~
うさぎのエサの与え方で一番迷うのは、ペレットの量ですよね。商品パッケージには体重の○%としか書いていてくれないので、自分で計算するしかないのが面倒。
- 500g・・・20~25g程度(3%だと15g程度)
- 1.3kg・・・52~65g程度(3%だと39g程度)
- 1.5kg・・・60~75g程度(3%だと45g程度)
だいたいの目安は、この量ですが、健康状態(痩せすぎ・太りすぎ)などで量を調節してあげてください。(他の体重ごとの目安量は、このページの上のあたりにまとめています)
食生活は人間にとっても、うさぎにとっても大切です。とくに子どものころの食生活が老後に響くのは、うさぎも同じ。
おうちにお迎えしたときから、しっかりと正しい食生活を心がけてあげてくださいね!
※うさぎの病気に関するページの中でも、食生活が原因の病気についてご紹介しています。合わせて読んでみてくださいね!
>>『うさぎに多い病気と対策まとめ~病気のサインと予防方法~』へ
↓前回までの記事もぜひ参考にしてみてください。
うさぎを飼う前の準備~初心者のためのうさぎペットの飼育方法その1~
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