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片思いのデートを成功に導く会話術 -選択の技術-

      2016/08/29

photo credit: Sigma.DP2.Kiss.X3 via photopin cc

heyhojournalです。
今日は、ベストセラー書籍「伝え方が9割」でも取り上げられたコミュニケーションテクニック「選ばせる技術」を駆使した恋愛戦略について書こうと思います。

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ビジネスでも恋愛でも相手の「Yes」を引き出す「選ばせる技術」の心理学

photo credit: Victor Bezrukov via photopin cc

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『伝え方が9割』では、「選択の自由」と題して次のように選ばせる技術を解説しています。

イエスと言うとき、相手は「決断」をしなくてはいけません。人は、決断するのには慎重になります。たとえそのお願いが、相手にメリットのあるものであっても「イエス」と言わないことさえあります。

人は「決断」が得意ではないのです。

一方で、人は2つ選択肢があるときの「比較」が得意です。

あちらより、こちらのほうがいいと、気軽に言うことができます。実は比較すること自体では決断ではないのですが、「こちらがいい」と言ってしまうと、頭の中でそれを決断したかのように錯覚してしまう。その心理を利用するのが「選択の自由」です。

特に日本人は優柔不断で決断が苦手なイメージがありますね。そういった相手に対して「Aを選んでもBを選んでもこちらの望みが叶う」選択肢を与え、結果的に相手の「Yes」を引き出すテクニックこそが「選ばせる技術」です。

スティーブ・ジョブズもすっかりハマった選択の魔法

photo credit: Steve Webel via photopin cc

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あのApple社でも「選択の技術」を使った逸話が残っています。Appleの共同創業者である故スティーブ・ジョブズですが、彼は製品への異常なほどのこだわりから、社員に対してとても厳しい事で有名でした。自分の部下達が膨大な知恵と時間を費やして作り上げた製品案に対して容赦なく「ダメだ。やり直せ。」「こんなものは糞だ。」と突っぱねていたのです。寝る間も惜しんで、文字通り血が滲むほどの努力で出した提案を、あまりにもあっさり切り捨てられているうちに部下達は気付きました。

「あぁ、この人はそもそも自分達の提案を一発で採用する事は無い。例え本心では気に入っていたとしてもだ。」

かの有名なiPodの開発に取りかかる頃にはこの事実はAppleの社員達に広く浸透していたので、彼らは打開策として「選ばせる技術」を取り入れる事にしました。iPodの製品コンセプトをジョブズにプレゼンする際に3種類のモデルを用意し、あえて先に2つの「捨て案」をジョブズに提示したのです。すると案の定ジョブズは捨て案をあっさり否定しましたが、なんと最後の一案に対して興味を示したのです。そして見事、たった一度のプレゼンであのジョブズから採用を勝ち取る事に成功しました。また、iPodと言えば白いケーブルをなびかせながら人物シルエットがダンスするCMがとても有名ですが、これも広告チームがジョブズに「選ばせるプレゼン」を披露した結果採用されています。
冒頭に述べた「Aを選んでもBを選んでも結果的にYesに繋がる」とはまた少し違った角度ですが、超ド級唯我独尊のスティーブ・ジョブズから思わず「Yes」を引き出すほどの力が「選択の技術」には秘められている事が窺えるエピソードです。

デートで応用出来る3つの「選択の技術」

photo credit: Daniel Stark via photopin cc

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それではいよいよ、実際にこの「選ばせる技術」を使ったデート戦略を紹介しましょう。

Ex.1「スペインとチリだったらどっちに行きたい?」

これは決して旅行の話題ではありません。ディナーデートにおいて、ワインを注文する際に活用する「選ばせる技術」です。デートでのワイン戦略の詳細については以前書いた記事もあるのでそちらを参考にして頂ければと思います。

知識なんて必要無い!デートで失敗しないワインの選び方

例えばレストランのドリンクメニューに、

・6000円のワイン[フランス産]

・4000円のワイン[スペイン産]

・3000円のワイン[チリ産]

etc...

のような感じで並んでいたとしましょう。そしてデートのコスパ上1本のワインに5000円も6000円もかけたくなかったとします。
このような状況のとき、自分の独断でチリ産のワインを注文すると相手にこちらがケチった事を悟られてしまいますし、とは言え相手にメニューを渡して選択権を完全に委ねるとフランス産のワインを注文されてしまう可能性があります。
そこで「選択の技術」の出番です。メニューを一通りじっくり眺めながら、

「たくさんあって迷うな〜。そうだ、◯◯ちゃんはスペインかチリだったらどっちに行ってみたい?」

と選択肢を与えましょう。あとは彼女が答えた国名のワインを注文するだけです。
するとアラ不思議、数あるメニューの中からごく自然に自分の求めていた価格帯のワインが注文出来たではありませんか。二人で「決断」したワインを楽しむことが出来ます。
しかも「旅行トーク」という会話ネタも得られるというオマケ付きで。

Ex2.「バーに行く?それとも少し歩こうか?」

これは一軒目のレストランで食事を終えた後に発動させる「選択の技術」です。
支払いを済ませ、店を出たタイミングで彼女にこう投げかけましょう。

「美味しかったね。さぁどうしよっか、飲み足りないなら近くのバーに行ってもいいし、それともちょっとその辺ぶらつこうか。」

ここでのポイントは、【帰る】という選択肢が無い事ですね。強引に「じゃあ2軒目行こうぜ!」とか、「今夜は帰さないよ」みたいなキザな台詞を吐くよりも自然な流れでデートを次のフェーズに移すことが出来ます。
それで、この「バーか散歩か?」に対する返答はほとんどの場合、

「えー、どっちでもいいよ^ ^」

だと思います。
ほとんどの女性はデートでのエスコートを男性に委ねてくれるので、次の行動を自ら「決断」する事は稀です。ただ、この「どっちでもいいよ」にはある重大な「決断」が含まれています。そう、この時点で彼女は『帰らない』という決断を自ら下しているのです。
なのでこの「どっちでもいいよ」は、「まだ帰らなくてもいいよ」という「Yes」を引き出した事になります。
この「Yes」を引き出す事が出来れば、あとは落ち着いたバーの二人掛けソファで口説くか、散歩中のベンチでキスなどのアプローチを狙うか、自分の戦いやすい戦略を展開していきましょう。
ちなみに、この「バーか散歩か?」の質問をするタイミングで手を握ると成功率が格段に上がります。

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Ex.3「ホテルでまったりする?それともおれの家で飲み直そうか?」

デートにおける全ての努力は、この質問をする瞬間のためにあると言えるでしょう。
最後に投げかけるこの質問のために、男たちはレストランの選別から食事中のトーク、勇気を振り絞ったアプローチなど、それこそApple社員の如く血の滲むような努力をするのです。
逆に言うと、アプローチが成功して相手の女性に認められた男のみ、この栄誉あるクエスチョンを投げかける権利が与えられます。
一軒目のレストランでの振る舞いやトークで相手に興味を抱かせ、二軒目のバーもしくは外のベンチで距離を詰め、熱いディープキスを交わして彼女の目がトロンとなった事を確認したら、耳元で優しく囁きましょう。

「もう少し二人でいたいな。どっか近くのホテルでまったりしよっか。それともおれんちで飲み直す?」

この質問は言わば『トドメ』です。ディープキスまで成功している時点でゴールテープは目の前です。ただ、この最後のトドメを仕損じると、一日の努力が全て水の泡となります。間違ってもここで、「ホテル行こ!」とか「セッ◯スしよーぜw」などと言ってはいけません。
よほどのビッチでもない限り、基本的に女性は『尊厳』や『恥じらい』というものをとても大切にする生き物です。ストレートに「セッ◯スしよ」などと言われたところで、たとえOKでも素直に「うん、いいよ!」なんて返事が出来ないのが女性です。それどころか、ストレートにセッ◯スを求められた事により燃え上がり始めていた恋心が急速に冷めてしまう危険があります。そして一度気持ちが冷めて現実世界に戻ってしまえば最後、潤んでトロけた瞳は焦点を取り戻し、甘えた表情から一転まるで軍事国家の大統領のような表情で「帰る」と言い放ち、そそくさと家路へと消えていくでしょう。
もちろん、相手をきちんと虜にしていればストレートに誘っても上手く行く可能性はありますが、最後の最後で大ゴケする危険性があるような事をするようでは完璧なアプローチとは言えないでしょう。最後まで確実に、スマートに勝ちに行くべきです。そして、ホテルや自宅に自然に誘う方法は何通りかあるのですが、やはり使いやすいのがこの「選択の技術」を駆使した誘い方です。
それで、この「ホテルに行くかそれとも自宅?」の質問に対する答えですが、当然ながら「ホテルに行こっか(*^_^*)」とか「じゃあ◯◯君の家でヽ(=´▽`=)ノ」みたいな返事は返ってきません。この質問に対する場合の「Yes」は通常と大きく異なります。どれが「Yes」だか分かりますか?

A:「えー、そんなのどうしていいか分かんないよ。」

B:「一緒に居るのはいいけど、私付き合った人以外とはしないからね。」

C:「駄目だよ…。だってまだ知り合ったばかりだし。」

D:「イヤだよ。だってスッピンとか見られたくないもん。」

E:「もー。そんな事言って◯◯君絶対遊びでしょ?」

F:「どうしよ…。私そんな軽い女じゃないのに。」

分かりましたか?
正解は全部「Yes」です。中には少し紛らわしい「Yes」もありますが、消極的に受け取ってしまわないよう気を付けましょう。
それで、これらの「Yes」に対する返答ですが、何よりも重要なのは、言葉で返事する前に必ずもう一度ディープキスをしましょう。そうやってもう一度お互いの愛を充分に確認さえすれば、あとの言葉は別になんでも(セッ◯スしたいとかだけ言わなければ)いいです。
自宅だったら「じゃあ映画でも見よ。とりあえずタクシー乗ろうか。」とか言ってさっさとタクシーに乗って、ホテルだったら「もう少し◯◯ちゃんと一緒に居たいだけだよ。さ、行こ。」と行って腕でも組みながらしれっとホテルに向かって歩きましょう。それで自宅かホテルに着いて、もう一度キスの続きを始めればあとはちゃんとなるようになります。

やっぱり重要なのは、せっかくディープキスまで行ったんだったらマヌケな失敗で相手の気持ちを冷まさずに、「選択の技術」で誘う事と、それに対する相手の「Yes」をきちんと汲み取る事ですね。

最後に

photo credit: sara | b. via photopin cc

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冒頭で紹介した「伝え方が9割」は確かに疑いようの無い名著ですが、僕は一つ気に入らない点があります。「選ばせる技術」の例文としてデートの誘い方を挙げていて、

「驚くほど旨いパスタの店と、石窯フォカッチャの店とどちらがいい?」

というものがあるんですが、これに関しては全く使えないと僕は思います。冷静に考えてみてください。こんな誘い方キモくないですか?(笑)
女性側からしてみれば、デートの誘いは自分の中の一定の基準をクリアしていれば「Yes」だし、駄目ならどんな誘い方をされても「No」です。むしろ選択形式とかの回りくどい誘い方をしてきたら非モテ疑惑をかけられてしまうので、デートを誘う時はシンプルに「食事に行かない?」だけで充分です。
何が言いたいのかと言うと、「選ばせる技術」はあくまで相手の「Yes」を引き出す技術であり、「No」の気持ちを「Yes」に変える技術ではないという事です。今回スティーブ・ジョブズを引き合いに出しましたが、彼も本気でiPodのコンセプトや広告が気に喰わなかったら当然全ての選択肢に「No」を突きつけていたことでしょう。
なので今日挙げたデート戦略の、Ex.2やEx.3の「選ばせる技術」に関しては、その質問を投げかける前に相手の中に「Yes」の気持ちを芽生えさせておく必要があります。
しかし逆に言えば、相手にほんの少しでも「Yes」の気持ちが芽生えさせる事さえできれば、それを引き出す「選ばせる技術」は最強のアプローチ戦略として機能するテクニックだと言えるでしょう。

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