うさぎを健康的に飼育するには、牧草をメインとした質素な食生活。確かにストレス緩和の観点から見ると果物などのおやつも与えたいところですが、あまりに多いと虫歯や病気の原因となります。
とはいえ、たまには喜ぶものをあげたいですよね。そこでよく候補となるのが、野菜です。
今回は、秋や冬に安心してうさぎに与えられる野菜を中心に、冬のエサの与え方についてご紹介します。与えられる野菜の他、季節柄、与える際に注意したい点についてもまとめてみました。
※ヒーターなど過ごしやすい冬の環境についてはこちらの記事でご紹介中です。
→→『冬はうさぎも体調不良になる?寒いときにおすすめのヒーターや対策方法』へ
うさぎが食べられる秋や冬の野菜
食生活では、野菜を与える際に旬のものかどうかを意識してください。旬でないもののうち、とくに外国産のものは、農薬が使用されている可能性が高いです。
<秋~冬が旬の野菜>
うさぎに与えて良い野菜で秋から冬にかけて旬を迎えるのは、次の野菜です。
- かぼちゃ
- カリフラワー
- ブロッコリー
- キャベツ(与えすぎに注意)
- 芽キャベツ
- セロリの葉
- 大根の葉
- ニンジン
- ほうれん草 などなど
かぼちゃ、キャベツは乾燥させてチップス状にすると歯ごたえもあり、喜んで食べてくれます。とくにキャベツは水分が多いため、そのままだと与える量に注意しなくてはなりません。下痢にならないよう乾燥させて与えるか、小さくて多く与える危険のない芽キャベツあたりがおすすめ。
セロリは繊維質が多いため、茎の部分はよけて葉の部分だけを与えてください。ニンジンやほうれん草など他の野菜もあまり多くは与えず、少量を与えます。あくまでメインは牧草、副菜にペレットや野菜と考えましょう。
高齢うさぎや毛球症になりやすい内臓の弱い子、体が小さくて体力のない子、病気がちな子は、サプリメントをペレットとまぜて与えるのもおすすめです。
我が家の場合、おやつ代わりにタブレット方のサプリメントを与えます。歯ごたえがあるので、結構喜んで食べてくれます。果糖が気になる果物を与えるよりは体に良いので、個人的におすすめのおやつです。
こういうシリーズものです。他にもうさぎ専門店のオリジナル商品で良いものがあるので、近所にうさぎ専門店がある方はそちらで相談してみることをおすすめします。
冬にエサを与える時の注意点
前述のキャベツの説明でも書きましたが、野菜を与える際は量に注意しましょう。野菜は水分が多いものもあるため、与えすぎると下痢になってしまいます。冬はとくに体が冷えており下痢のリスクが高まっています。
あくまで副菜、おやつとして葉っぱ一枚などごく少量にとどめましょう。
また、冷蔵庫で保管していた野菜をすぐに与えるのも避けるべきです。ただでさえ体が冷えている秋から冬にかけては、食べ物の温度も致命的です。もちろん、レンジやお湯で温めた野菜を与えるのも危険なので、室温を利用して常温に戻してから与えてください。
ケージの下(床板の下)に落ちた野菜はこまめに取り除きます。生ものなので部屋の暖房などにより腐ったり、カビや菌の繁殖地となります。もちろん、床板などに散らかっている食べ残しも毎日捨てます。
暖房がかかっている室内では、夏の環境と同じだと考えましょう。食べ物の腐敗に注意して、菌が繁殖しないようケージ内も除菌スプレーで掃除したり、水も残っている量にかかわらず、こまめに取り替えてボトルも洗浄します。
ちなみに、メインの食事に野菜を与えている飼い主さんも少なくないようですが、個人的には下痢リスクの理由からおすすめしません。農薬などの心配もありますし、栄養過多などの心配もあります。
獣医さんも野菜のみの生活を推奨する人はいません(少なくともそんな方に出会ったりブログなどを読んだことはありません)し、ペレット開発に参加することがあります。結局のところ、野菜をたくさん与えるよりバランスよく成分が配合されたペレットや自然界の牧草が一番健康に良い食べ物なのです。
寒い冬もうさぎのエサは牧草やペレット中心を心がけよう
今回は冬が旬の野菜のうち、うさぎに与えても良いものをご紹介しました。でも、あくまで与えても問題ないというものであり、積極的に与えましょう!というものではないことを心にとめておいてください。
生姜など一部の血流促進効果のあるもの以外、野菜は基本的に内臓を冷やすものばかりです。とくにうさぎへ与えることのできる野菜は加熱せずに食べさせるため、体の小さいうさぎの内臓を簡単に冷やしてしまいます。うさぎのことを考えると、むしろ毎日毎食与えるのはおすすめできません。
当時、世界で最も長生きした17歳のうさぎの飼い主さんも「長生きのもとはチモシーの牧草&ペレットというシンプルな食生活」と言っています。
野菜やおやつ、フルーツ類を与えたことはないそうです。この長寿うさぎはギネスにも認定されていたほどで、そんなうさぎの飼い主さんなら、説得力はかなりありますね。(現在はさらに1年以上長く生きたうさぎがギネス認定されています)
我が家のはーくんもあと一ヶ月で11歳です。ミックスなのでもとから純血種の子よりは丈夫ですが、それでも長生きしてくれているのは食事に気をつけているからかもしれません。
我が家では、獣医が開発に参加した小麦粉不使用のペレットと一番狩り牧草をメインに与えています。昔は牧草嫌いだったので、わらっこ倶楽部を与えて遊びながら食べられるようにしていました。(今でも防寒防熱の布団として愛用しています)おやつは小麦粉不使用のものを、少量のみ。サプリメントやペットミルクがおすすめです。
おやつについては別の記事でも解説しています。(こちら→→『うさぎの虫歯予防~虫歯になりにくいおやつの与え方・選び方って?~』へ)
野菜同様、どちらも与え方に注意しなければ病気になる食べ物です。うさぎを長生きさせたいなら、健康でいられるよう、食生活には十分に気をつけてあげてください。
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