幼稚園とか小中学校でぎょう虫検査をした経験がある方は多いのではないでしょうか。
「お尻の穴にシールを付けて剥がして提出。」「この検査って意味があるの?」なんて思っていた方もいるでしょう。
ぎょうちゅう検査は健康診断項目から外される?
実は、ぎょう虫検査は、2015年度で学校の健康診断の項目から外されるようです。と言うのも、最近の衛生環境の徹底の成果で、ぎょう虫の卵の検出率が1%以下にまで阻止することができたからのようです。とは言っても、ぎょう虫の検出率が決してゼロでは無いですし、集団感染しやすいものなので油断は禁物です。
ぎょう虫とは
そもそも、このぎょう虫と言うのは、一体どのような虫なのでしょうか。ぎょう虫は大腸や直腸などに寄生するもので、口から卵が侵入して胃で孵化して幼虫になってから小腸内に侵入して、盲腸付近で成虫になるようです。メスが産卵し始めるまでには1ヶ月くらいの期間がかかり、産卵する場所は主に肛門付近で時間帯は夜寝ている時間帯が多いです。
肛門から一旦体外に出て肛門付近に産卵して、産卵した卵は5時間前後で成熟します。もしかしたら、この間にも何らかの自覚症状はあるかも知れませんね。ぎょう虫が動いたり産卵したりなどで、お尻がかゆくなることもあるようです。
ただ、かゆみに耐えられずに掻いてしまうと、手に卵が付着して自分で再び卵を飲み込んでしまうだけではなく、他の家族に移してしまう危険性もあります。成虫の寿命は約2ヶ月程もあると言われているので、かなり長い期間注意していないとどんどん感染は広がってしまいますよね。
便でぎょう虫の卵を発見するのは難しい
ところで、ぎょう虫は大腸や直腸に寄生するので、便の中にぎょう虫が出てきてもおかしくないと思う方もいるのではないでしょうか。でも、ぎょう虫の産卵自体は肛門付近で腸の中では産卵しないので、便でぎょう虫の卵を見付けることは難しいようです。ぎょう虫検査の経験のある方はよく分かっているでしょうが、粘着力のある透明なテープで肛門付近を抑えつけて検査を行います。
ぎょう虫は夜間に産卵することが多いため、検査を行うタイミングは朝一番が良いと言われています。「トイレに行ったり入浴した後の方が気分的に検査しやすい。」と言う方もいるかも知れません。ただ、トイレや入浴の後では卵が落ちてしまう可能性があり、発見できないことが多いです。
ぎょう虫が発見されたら?
では、ぎょう虫が発見された場合には、一体どのように治療を行うのでしょうか。基本的には、ピランテルパモエイトやピルビニウムパモエイトなどのぎょう虫駆除の薬を1日1回内服します。
とは言っても、この薬はぎょう虫だけのみで、卵に対してはほとんど効果を発揮しません。なので、卵での感染を考慮して、数週間後に再び服用することがあります。さらに、家族内で感染している疑いがあれば、家族みんなでぎょう虫検査を行うこともあります。こんなぎょう虫を予防するためには、爪切り、手洗いを徹底すること、肛門付近を掻かないようにすることが大切ですね。
コメント