資金繰り管理ソフトでおすすめ

 

無料ソフト:エクセルをベースにした資金繰り管理ソフトが様々出ています。

  • ベクターのウェブページからダウンロード。
  • 中小企業基盤整備機構のウェページからダウンロード。
  • 金融機関がお客へのサービスの一貫として出している管理ソフトのデータ又は資金繰りフォーマット。
  • 一般の本屋さんで販売されている各種の資金繰りに関するマニュアル本から案内されたウエブページからダウンロード、又はフォーマットのサンプルを見て、自分で作成する。
  • その他

さすがにクラウドタイプの完全無料ソフトはまだ出ていないと思いますが、創業時や小規模事業あるいは従業員十数人くらいまでなら、インストール型のエクセルで作る資金繰りソフトで十分だと思います。

何故なら、資金繰り表だけを作成するのであれば、さほど難しいものではないからです。

クラウド型管理ソフトの使用がおすすめなケース

売上台帳、入金管理表、売上予定表、支払い予定表、現金出納帳、手形管理表、借入金管理表(長期、短期)、預金通帳、カード管理表など日常使用する会計書類から自動的に資金繰り表にリンクさせて、資金繰り表を作ろうとすると、本格的な管理ソフトが必要です。

管理ソフトは資金繰り表だけでなく、月次試算表や貸借対照表、損益計算書の作成も行ってくれます。

会社の形態によって、会計事務のやり方も様々あります。基本的にネットや書籍で資金繰り表のフォーマットを参考にして、自分でエクセルを使用して作ることです。

これが一番のおすすめです。特に小規模の事業所や、独立採算制を取る事業部などでは、一度、自ら資金繰り表を一から作ることをやっておくと、伝票類が増えて管理ソフトやクラウド型ソフトを導入し易くなります。

有料ソフト:現行の売れ行きを調べて見ますと、占有率トップはfreee(クラウド型)です。

次に弥生会計(インストール型)、この2社で市場の6割を占めています。

3位はMFクラウド、あと1%台のところがたくさんあります。

従って、freee弥生会計のソフトであれば選択に間違いはありません。非常に多くの人が、これらのソフトを使うようになりましたが、税理士や会計事務所のサポートがない状態で、このソフトを使いこなす事業所は、また少ないのも実情です。

資金繰り表の作り方の問題点色々

資金繰り管理表を作る目的は、将来の資金の出入りと資金の過不足を事前に明らかにして、今後の資金調達計画に役立てることです。

どの時点でいくら不足するのか、いくら余剰金が出てくるか、を明らかにして対策を事前に立てるツールです。

資金繰り表の構成は、収入の部、支出の部、借入金の借入、返済などを計算して、例えば月次の資金残高を現金ベースで算出できる形になっています。

収入の部の売掛金の問題点:資金繰りの中で最も重要で扱いにくい項目です。売掛金は企業の生命線ですが、常に相手(お客さん)があります。お客さんの都合で予定通り入金にならない場合があるから困るのです。

通常の場合は、お客さんの締切日、支払日、金種が契約によって決まっていますから、そのデータをそのまま入金条件として、ソフトに打ち込んでおけば、資金繰り表ができますが、イレギュラーな場合が発生する時があります。

お客さんの都合で、支払日を延期して欲しいとか、支払金額を減額して欲しいとか、半分手形での支払い方法に変えて欲しいとか。こうしたことを言われると困ります。資金繰りに余裕があれば、分かりました、で済みますが、自分の会社の資金繰りが成り立たない場合もあります。

苦情を言っても仕方ありませんから、もし決済に支払い不足が発生するようであれば、即刻手当をするしかありません。金融機関に緊急の借入を依頼する、担保や保証人の段取りをする。あるいは預金を取り崩す。経営者は大変です。

従って、資金繰りは常に1~2ヶ月分の余裕資金(残高)を置いておかねばなりません。

次は売掛金の入金日の問題点です:資金繰り表は、普通は月次で計算できるようになっていますが、月次集計で資金繰り表の役目が果たせる会社は少ないでしょう。

お客さんの支払日は5日、10日、20日、25日、月末など様々です。売掛金の入金日の前に売掛金を上回る買掛金の支払いがあれば、そして余裕資金がなければ、その段階で資金ショートします。従って定常的に入金日が決まっている場合は、あるいは大口のお客さんが数社ある場合は、月次で集計して残高を出すのではなく、大口のお客さんの支払日に合わせて集計し、残高を出す方法にしなければなりません。

これは売掛金だけでなく、支払日や借入金の借入、返済時期の決定時にも同じようなことが言えます。資金繰り表は現行の事業の形態に合わせ、資金繰り表の売掛金の回収時期や残高試算の時期など月の中でも柔軟に設定して作ることが肝要です。

あまり最初から機能の多い優れた管理ソフトを使うと、以上のような変則的な商取引が発生すると、対応できないことになりますので、事業所の規模に合わせて徐々に便利な管理ソフトに移行していくことをおすすめします。

参考:資金繰り表の作り方、見方、注意点

まとめ

最近の管理ソフトは、支払日を客先が変更してきた、請求書通りに支払ってくれない、現金から手形に変わった、手形サイトに変更があった、支払い基本契約の変更の依頼があった。などに対しても柔軟に対応しなくてはなりません。

日頃の商売の中では、常にあり得ることばかりです。

資金繰り表は当月だけ計算して残高を出しても意味がありません。向う3ヶ月、半年あるいは1年の資金繰り予定表も兼ねていなければなりません。当月以外は予測数字を入れて残高を計算していきますから、当然なるべく精度の高い入金予定や支払予定額の計算が必要となってきます。

それには上記のイレギュラーと思える取引もありますから、これらを勘案した予測金額の算定が必要です。

従いまして管理ソフトもなるべく自由度の高い、易しいソフトから徐々にレベルを上げていくことがいいのではないでしょうか。

⇒資金繰りソフトはfreeeがおすすめ(無料お試し)

関連記事