税理士事務所を開業しても待つだけなら誰もやってきません!

昔のように税理士が少なかった時代ならば、税理士事務所を開いた途端にお客さんが飛び込んできましたが、今はそんなことはあり得ません。開業してお客さんを待っていたら、何日も、何ヶ月も訪問客ゼロの日が続くことになります。

既に、全国に税理士は7万5千人以上いますし、会計士も3万3千人以上います。

激しい競争時代の真っただ中にいることは間違いありません。

苦労して税理士試験、公認会計士試験を合格しても、その先はバラ色の世界が待っているわけではないのです。

大手の会計事務所にサラリーマンとして在籍している税理士や公認会計士も増加の傾向にあります。会計事務所に勤務していれば、少なくとも顧客開発をしなければならないことはありません。

サラリーマンとして会計事務所に努めるか、一発奮起して独立開業するか、どこかで進路を決定しなければならない時点が確実にきます。

独立開業して、多くのお客さんに愛されて順風満帆に事務所の経営が進行している税理士事務所もまた少なくありません。

独立したら、お客さんをどのように獲得したらいいのか、新米税理士事務所所長の当面のどうしても乗り越えていかねばならない大きな壁です。

お客を獲得する方法

税理士先生は大体が、営業がキライ、あるいは性格的に合わない人が多いと言われています。

しかし、生活がかかっていますから、そんな甘いことは言っておられません。

1.高校、大学の同級、同窓の人達、友人、知人などにお客を依頼する:誰でも行う一番最初の営業活動です。母校に行って先生にも依頼する。まずはこの辺りが出発点。

2. 親戚全部に紹介がもらえるよう依頼する。親戚に会社の経営者がいれば、強力に依頼する。経営者は結構付き合いが広いのでかなり有効です。

3.取引している銀行、信用金庫に開業の挨拶とともにお客さんの紹介を依頼する。これは有効な方法で、あなたが信用のありそうな人物であれば、お客を紹介してくれる可能性があります。

4.地元の地方紙やタウン誌に広告を出す。あるいは地元の催事案内紙に広告を入れてもらう。これはすぐには効果がない。

5.ホームページやブログ、ツイッターなどを使い売り込む。SEOは意識しなくてはならない。

6.異業種交流会に参加する。名刺をばら撒く。

7.地元の商工会、商工会議所あるいは、40歳以下であれば青年会議所に入会、ライオンズクラブ、ロータリークラブなどに入会(実績を積まないと難しいかも)する。これはかなり有効な手段です。

8.年賀状の最大使用、知名度を上げるためには有効です。

9.セミナーを開く:商工会や金融機関とタイアップして、企業セミナー、節税セミナー、相続対策セミナーなどを開く。

10.新規開業、あるいは創業企業を探して、直接売り込む。商工会や金融機関などにネットを張っておけば知らせてくれる場合がある。人間的なコネクションが絶対条件です。裏情報ですが、地方の税務署では税務署員が個人的にお客を紹介してくれる場合もあります。税務署には開業の挨拶は行っておかねばなりません。必須です。

11.個人事業所、小さい商店、フリーランサー、音楽教室、習い事教室、美術教室、などでは意外と顧問税理士がいないところが多いです。隙間の事業所です。積極的に歩いて売り込みましょう。

12.インターネットのお客紹介事業会社に依頼する。これが最も多い方法かもしれません。紹介の確立は高いですが、マージンもまたしっかり持っていかれます。

と色々書きましたが、知人の税理士にも調査し、おすすめの方法をピックアップしてみます。

freeeの認定アドバイザーになる

会計ソフトfreeeというものがありますが、これの「認定アドバイザー」になるという方法です。

参考:税理士検索freeeで無料で集客しませんか?

freeeの認定アドバイザーになると、原則、顧客の会計ソフトはfreeeで設定して、契約しなければなりませんが、認定アドバイザーになることで、freeeからお客さんを紹介してもらうことができます。

しかも、無料で紹介してもらえるので、コスパがかなりいいです。

通常、税理士ドットコムであれば、年間報酬の半分をとられたりするのに対して、無料ですからすごいですね。

もちろん、お客さんがfreeeを使うというのが条件なので、freeeはそれで基をとっているというわけです。

まずはfreeeに登録して、使い方を学び、認定アドバイザーとなっておきましょう。

税理士ドットコムを使う

続いて、税理士の紹介サービスでおなじみの税理士ドットコムです。

こちらは登録料は無料なのですが、お客さんを紹介してもらい制約となった場合、年間顧問料の50%ほどを報酬としてしはらわなければならないので、コストはかかります。

ただ、登録自体は無料なので、登録しておくことをおすすめします。

なぜなら、「税理士検索」などで一応、名前や顔が露出しておいた方が信頼性が高まるからです。

そして、税理士ドットコムも使いようで、法人のお客さんや相続の客単価がとても高いお客さんを紹介してもらえる時だけ、使えばいいと思いますね。

規模の大きなお客さんなら、それだけでペイできますし、そのつながりから他のお客さんも紹介してもらいやすいですからね。

ぜひ利用してみてください。

⇒税理士ドットコムのパートナー登録

ホームページは持っておく

ネット集客を紹介していますが、ホームページは名刺代わりにでも持っておいた方がいいです。

freeeに登録するにも、税理士ドットコムに登録するにも、リンクしてもらえるサイトがないと、ちょっとやりづらいですからね。

また、あまりよろしくありませんが、税理士ドットコムであなたの名前を見て、改めて、指名検索してもらい、直接連絡が来れば、ただでお客さんをゲットできますので、名刺代わりにサイトは持っておきましょう。

といっても、士業向けサイトは業者に頼むと高いです。通常50万~100万はかかってしまいます。

ただ、名刺代わりで良ければ、以下のホームページ業者が小口で対応していましたので、お役立てください。

半年で5万円でつくってもらえるそうです。

まとめ

こうしてお客獲得方法を色々上げてみますと、少なくともほとんど税理士先生が自ら積極的に顧客獲得に向けて動かないといけない方法ばかりです。

ことわざにある「待てば海路の日和あり」なんてことを考えていると、座して死を待つ結果となります。時代は大きく変わり、大きく動いています。顧客開発に向けて各種の方法を駆逐して活動しなければお客が来ません。

上記に色々方法論を並べてみましたが、当座の運転資金の都合もあるでしょうが、なるべくゆるすかぎり多くの方法を並行的に進めていくことが極めて有効です。