NTTビジネスアソシエは、東京都千代田区に本社を置くNTTグループの企業で、1999年(平成11年)7月に設立され、現在資本金100億円、従業員458人を擁する大企業です。

業務内容は主に経理、財務、人事総務、福利厚生、社宅手配・管理代行、年金、健康管理などの分野を扱っています。

もともとNTTグループ内の社宅手配や管理代行を行う会社でしたが、外販も力をいれるようになり、NTTグループ以外の会社に対して、シェアードサービスセンター設立コンサルティングや間接業務の効率化コンサルティング、社宅管理代行業、給与支払いのアウトソーシングなどの提供を行っています。

シェアードサービスとは

シェアードサービスとは、企業の業務コストを削減しながら経営を向上させる経営手法のことです。

同様の意味の言葉にBPO(Business Process Outsourcive)があります。

どちらも間接部門のサービスをシェア(共有)することで経営の効率化を図る経営手法のことですが、グループ企業内の各企業の事業部ごとに存在する人事、総務、法務、財務などのデータをコーポレート機能として1ヵ所(シェアードサービスセンター)に集約・標準化することで、コスト削減や業務の効率化、品質向上を目指し、コスト削減や業務効率化、品質向上を図ろうというものです。

さらに具体的に言えば、シェアードサービスの対象となる業務は財務経理部門では会計、決算。財務など、総務人事部では備品や消耗品の管理、給与計算、社会保険業務、そして情報システム部門ではシステムの運用、保守業務、受発注管理、顧客管理など企業の間接業務と言われるところがほとんど網羅されています。

厳密に言いますと、これらの間接部門管理業務を対象とするシェアードサービスはアウトソーシングでグループ外の一般企業向けの場合はBPOが正しいです。グループ内での業務シェアーはシェアードサービスと言う言い方が正しいです。BPOは企業のある部門を丸ごと外部の企業に委託又は売却してサービスの継続を行うものです。

NTTビジネスアソシエはこのシェアーサービスとBPOの両方を経営の柱において、成長のエネルギーとしています。

NTTビジネスアソシエのサービスの内容

さすがに巨大企業グループの一員としてグループ内の間接部門、バックヤード業務を一括して担当していただけに、経営効率化やコスト削減につながる多くのノウハウを蓄積しています。そうした、高度なノウハウをもとにBPOに積極的に参加していこうというものです。従ってNTTビジネスアソシエのサービスは多岐にわたり、それらを遂行するスタッフも高い専門性を持っています。

企業のバックヤード業務を一手に担うことのできるNTTビジネスアソシエですが、そのサービス業務の概略を見てみましょう。

企業の福利厚生業務そのものを一手に担う福利厚生ソリューション(企業が抱えている問題点や不便を解決するシステムのこと)では、社員の健康管理を一元的に行ったり、災害時の情報管理や備蓄品管理を行う防災危機管理ソリューション。

そして、アウトソーシングで外部から委託を受ける割合の高い業務効率化生産性向上ソリューションでは、RPAツールWinActorが稼働しており、業務の効率化を直接解決するツールがあります。経理事務などの定型業務の反復作業や人によるバラツキを解決する高性能のツールです。(RPA:Robotic Process Automation)

また、経理業務を効率化したり、品質を向上させるためにシステム設計(経理シェアードセンター構築サービス)からコンサルティングや個々の経理業務の委任まで丸ごと受注できる体制にあります。

その他、健康管理ソリューションや福利厚生ソリューションの部門でも多くの役割を担っています。

NTTビジネスアソシエの評判

NTTビジネスアソシエの顧客は中小企業から大企業まで広い範囲で分布しています。

NTビジネスアソシエの蓄積された経験とハイレベルのノウハウが信頼を勝ち得ているわけです。多くの評判が寄せられていますが、少しご紹介します。

製造業で資本金100億円、従業員500名のクライアントは経理業務アウトソーシングサービス(売掛金、買掛金、固定資産税、決算業務)部門でサービスを受けることになりました。

経理スタッフが1名退職することになり、この機会に抜本的に経理業務を見直し、NTTビジネスアソシエのコンサルティングも受け、プランを立てて、結局経理伝票の仕訳から月次の決算処理まで一貫してアウツソウシングすることになりました。

NTTビジネシアソシエの優れた改善策や知名度の高い安心感、専門性の高いスタッフの業務遂行能力には十分満足している。とのこと。

また、畜産業を営む従業員100名ほどの企業では、会社を分社化して子会社を設立することになり、子会社の間接業務のコスト削減を目指して極力スリム化してコア業務に人材を集中させることが目的でした。

具体的には毎月の給与支給業務をアウトソーシングすることになりました。間接業務の効率化と給与計算の支給業務の軽減、季節的な繁忙期の業務軽減などを狙ったもので、アウトソーシングにより多くの効果が確認でき、子会社の順調な立ち上がりが見られます。

NTTビジネスアソシエの料金体系について

NTTビジネスアソシエでは公表された料金表はありません。お客様のニーズに合わせて個別見積となっています。

基本的にNTTビジネスアソシエでは、顧客へのコンサルティング、システム設計、アウトソーシングを一貫して行っています。勿論部分的な業務の委託も受けてくれますが、個別の業務の定価表はありません。

顧客との打ち合わせにより、委託される業務の費用を積み上げて見積しています。

まとめ

NTTビジネスアソシエは巨大なNTTグループの一員ですが非上場会社です。当然財務状況や業容実体は分かりません。他の多くのアウトソーシング会社は、依頼する仕事の費用が大体でもどのくらいになるか分かるようになっていますが、NTTビジネスアソシエは発表していません。

従って他の同様な会社との比較が難しい状況です。しかし、特別料金が高いという評判もありませんから、リーズナブルな見積もりが出ているのでしょう。結局費用対効果を考えた時には、サービスの内容、クオリティーともに十分納得できる、という評価多くなっています。

間接部門をアウトソーシングする業界の流れが安定的になってきました。ビジネスの大きな選択肢ではありますが、十分な業務分析と打ち合わせにより、NTTビジネスアソシエのアウトソーシングは極めて効果的なビジネスツールとなります。

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