中小企業のM&A仲介会社はどこがおすすめか？選び方について

M&A仲介会社は今後も増加する傾向にあります。

中小企業の後継者不足には危機感さえ抱く、と指摘する経済評論家は多い。そして景気回復に伴う貯預金の増加が顕著になり、それを成長投資に使うべきと言う声も多い。

そうした中小企業の経営者マインドが、M&Aという経営戦略の選択に向かわせている図が見えるようになってきました。

M&Aの市場は確実に拡大傾向にあります。この市場が儲かると思った多くの事業家がどんどん進出してきています。

しかし、M&Aの事業は、いわゆるマッチング事業です。売り手と買い手の思惑をどう合わせるかという、かなり難しい作業です。両者の利害がなかなか合いにくいのがこの事業です。

それを仲介業者の持つ経験と財務、税務、法務などの質の高いスキルを駆逐してマッチングのすり合わせを根気よく進めて行き、やがて合体させていくことになります。

今後も大小の新規の仲介業者が進出してくると思われますが、M&Aを考える譲渡企業、買収企業ともに、M&A仲介会社選別の目を養っておく必要があります。

M&A仲介会社には、大企業を主に扱う会社と中小企業、小企業を主に扱う会社、専門領域に特化している会社、あるいは、これら全てをオールランドで扱う会社などがあります。

譲渡側、買収側の企業の大きさと業務内容、目的により、仲介会社選択は色々な選択肢があり、決まったルールはありません。

仲介会社を選択する時のポイントをいくつか挙げてみましょう。

・経験年数：長いほどよい。
・実績数：多いほどよい。
・基礎的な専門知識：財務、税務、法務などの専門家がいるか。
・営業力と情報力：最も重要なポイント
・主な営業フィールド：対象は大企業か中小企業か。
・料金体系：シンプルか複雑化。
・アプローチ方式：同時複数社並行か1社ずつ先行か。

などがありますが、営業力と情報力はその仲介会社の力を表す重要なポイントとなります。

これから先、この市場の競争も益々激化していくことになると思いますが、この時、この業界を制する会社は営業力と情報力を豊富に持っている会社です。

営業力と情報力とは、譲渡企業及び買収企業の数とそれぞれの企業のM&Aに関する経営者の考え方や企業情報のことを言います。

マッチングを成功させて契約に至らなければ、一銭の売上にもなりません。

当然、マッチング効率を上げるためには、譲渡企業や買収企業の数や情報が多いほど、仕事がし易くなります。またそれが仲裁会社の力量となるわけです。

そしてもう1つのポイントは、その仲介会社が大企業向けの営業体制を敷いているか、中小企業、小企業向けに行っているかです。

M&Aの契約金額は、数百万円から数百億円まで、実に幅が広いです。M&A仲介ノウハウは、大企業向けと中小企業向けでは、情報が異なります。中小企業や小企業の経営者は、大企業向けの仲介会社は避けた方がいいでしょう。

どこのM&A仲介会社がおすすめか、という質問に対する答えは難しいです。これだけ多くの仲介会社の中から、自分の会社に適した仲介会社を探し出すのは容易ではありません。

地域の金融機関に協力を仰ぐ場合もあると思われますが、金融機関は地域性に特化している場合が多いので、その情報が偏る傾向があります。あるいは、公認会計士や税理士と相談してみる。

これもいい方法とは思われますが、情報量が圧倒的に少ないのが欠点です。

従って、上記のような仲介会社から、できるだけ多くの見積を取ることが最も適していると思われます。

そして時間はかかりますが、直接面談を行い、自分の会社に合っているかどうかを判断します。譲渡企業と買収企業のマッチングの前に、仲介会社の相性確認、マッチングが重要です。

仲介に関しては、ほとんどすべてが人の手によって行われますから、M&Aを進めていくためには、まずは仲介会社担当者との相性は重要です。これを仲介会社選択の基本の1つとしたいです。