税理士になって自分の事務所を持ち地元の税理士会に登録する。そして登録費用と年会費を支払って、いよいよ開業税理士としてスタートです。

事務所が開業した。ホームページもほどほどにお金をかけて、SEO対策、スマホ対策をしっかりやり、見やすく綺麗なホームページを作った。フェースブックやブログも開設した。

後は、顧客からの依頼を待つだけです。

これで本当にお客さんの集客ができますか?

何日も、何ヶ月も電話の1つもかかってこない、問合せもないかもしれません。ホームページを作ったからといって、すぐにお客さんとの契約になることは期待できません。

ホームページは集客ツールではありますが、万能ではありません。過度な期待は禁物です。

税理士事務所のホームページ制作はどの業者に依頼すべきか?

税理士紹介会社(インターネット)に登録すればお客さんはとれるが・・・

事務所は作った、HPも開設した。しかしお客が来ない。仕方ないので、税理士紹介会社に登録する。

すると途端に連絡があり、契約できる段取りとなった。

1件紹介してもらい契約すると、年間顧問料の4割から6割くらい紹介手数料としてもっていかれる。

10件くらい紹介してもらっても、果たして生活できますか。新米税理士の顧問料は安いです。

月の顧問料が20,000円でも10件で年間2,400,000円、半分は手数料ですから手取り1,200,000円。

これではやっていけません。

税理士紹介サイトの選び方

ホームページや税理士紹介会社に頼らない集客方法とは

地方都市の税理士事務所は、開業からとても忙しいです。待てば海路の日和あり、なんて言っていたら間違いなく挫折します。それを地方の税理士先生はよく知っています。

武器は税理士であることと、足です。フットワークは非常に軽いです。朝から晩まで、ほとんど事務所に居ません。

徹底した、個人の売り込みと人脈作りに奔走します。

① 友人知人、親戚を回る:最も信頼性の高い、顧客獲得の可能性の高い分野です。友人知人そのまた友人知人、紹介に紹介を重ねて、どんどん紹介を依頼し積極的に情熱をもってぶつかっていきます。同級生、同窓生、部活の先輩後輩、恩師などどこまでも輪が広がっていきます。親戚に経営者がいれば、その会社の取引先、関係先の紹介を依頼します。命がけでお願いして回ります。この営業活動だけで、必要顧客数を獲得する税理士事務所もいます。

② 金融機関を回る:地元の銀行に友人でもいれば最高です。農協の支店も大事です。毎日通って支店長や外交の担当者に挨拶しましょう。顧問税理士を持ってない事業所や商店の紹介をしてくれる可能性が大です。誠意がすごく大事で、真面目に対応していきましょう。

③ 宣伝活動:市の広報や地方紙、フリーマガジンに広告を載せる。大きな費用は要りません。見た人が何らかのメリットがあるような豆知識的な記事を含む広告です。広告はすぐには効果が出ません。新聞広告もいいですが、このように1方向からの呼びかけ集客は名刺代わりと思ってください。

④ 金融機関、商工会、税理士会と税務セミナー開催:毎年夏を過ぎると各地で税務相談会やセミナーが頻繁に開かれますが主催が金融機関や商工会、商工会議所、税理士会などが多いです。税理士の方から依頼して積極的に講師になる手があります。新米税理士の出番です。

⑤ 異業種交流会に参加する:集客効率の高い方法です。色々な機関主催で今では頻繁に行われています。ここでのツールは自己アピール力と名刺です。顔を売りたい人たちの集まりですから当然エネルギッシュです。中小企業の経営者も多いですし、顧問税理士を持っていない経営者もたくさん参加しているはずです。保険の営業責任者の人も参加しています。友達になりましょう。有力な情報源となります。但しギブアンドテイクになります。

⑥ 地元の青年会議所やライオンズクラブ、ロータリークラブ、商工会青年部などに入会する:いずれも経営者の人達の集まりで、ライオンズやロータリークラブは若い人の入会は難しいですが、40歳以前ならば青年会議所(JC)や商工会青年部の入会が可能です。本業以外の活動がありますから、その活動時間の捻出が少し大変です。しかし、地元の人脈作りには効果が大きいです。

まとめ

上記①から⑥までの集客対策は、積極的に前に出る姿勢がないとできないことばかりです。

開業前後に、これらの対策を念入りに行っていけば、徐々に集客に繋がっていくと思われます。

税理士は人となりが重要なポイントとなります。営業スキルも磨き、人に愛されるような行動が集客に結びついていきます。ホームページの開設もツールとして必要ですが、確実に地域の税に関する、経営に関する相談相手としてのポジションを確保するためには、地道な足で稼ぐ活動が基本です。