知的障害、脳性麻痺、ダウン症などの方が通所する通所介護の業務について

障碍者の施設には色々あります。今回は知的障害、脳性麻痺、ダウン症などの方が通所する通所介護のお話です。

通所介護の業務

生まれるときに臍帯が首に巻き付いて低酸素脳症になってしまったり、遺伝子のいたずらでダウン症になったり、原因不明の知的障害病気や怪我での精神的な障害などの方が通所されるところのお話です。

常時、車いすの方、歩行は問題のない方、トイレは行けずおむつの方、食事は全介助の方など日常生活動作も様々です。

出勤~朝の会

通所介護の職員は朝の八時に出勤します。一部の利用者は通所介護の職員が送迎にあたります。後は大型バスで送迎を行います。施設者で送迎された利用者は九時半頃に施設に到着します。到着したら連絡帳を預かり家族からの連絡事項やお弁当や清涼飲料水を購入するためにお小遣いを持参するのでその金額の確認をします。

その後はバイタルサインの測定をして歩ける方はトイレ誘導します。そのうちに大型バスに乗った利用者が到着します。歩けない方や車いすの方歩けるけど転倒のリスクのある方が多いので降車の際は介助を必ずします。室内に入ったら同じよう連絡帳の確認やお小遣いの金額チェックバイタルサインの測定をします。

バイタルサインが終わったら朝の会です。出席もとります。ラジを体操が終了したら各班に分かれて活動開始です。看護師は基本的に見守りです。天候がよければ施設のまわりを散歩します。軽作業が出来る子はビーズを利用して授産品を作り、一週間に一回公民館で販売します。

売上は作業をした子に分配されます。十一時近くになったら昼食の準備です。そこでは持参のお弁当か注文弁当になります。食べやすいように刻み誤嚥に注意します。看護師も食事の介助に入ります。職員も手が空いた順に利用者と一緒に食事をとります。

午後の業務

午後は曜日により過ごし方が違ってきます。

カラオケや作業をする利用者、施設の車を利用してドライブや運動施設に出かけたり図書館に出かけます。ドライブですが普段は外出の機会が少ないので流れる風景や違った風景を見ると大変喜びます。図書館ですがそこではDVD鑑賞、音楽鑑賞が出来ます。どこかにいかないように遠巻きに見守ります。好きな本を読んだり図書館の中を散策したりそれぞれ過ごします。

看護師による医療行為は全く今のところありません。

しかし、てんかんでお薬をのんでいる利用者もいるので油断は禁物です。いつ発作が起きるかはわかりません。安全対策には余念がありません。

参考:印象に残った患者さん【てんかん発作、家庭内暴力の患者さん】

そろそろ帰ることを伝えると帰るのを拒む利用者がいます。それほど図書館の外出は楽しいみたいです。

ただし車いすが乗車出来る方でないと図書館の外出は難しいです。ドライブ組もいます。施設車で数人乗せて三十分から五十分くらいドライブします。車酔いする方もいません。ちょっとした遠足気分にひたり、皆楽しそうです。歌を歌いしりとり遊びも移動中の車内でします。

外出から戻る

楽しい図書館もドライブも終わり施設に戻る頃は三時頃になります。外出した後なので必ずトイレ誘導します。落ち着くのは三時少し回ったところです。帰りの会をして一日の感想や反省点を話すことが出来る方は皆の前で発表します。

ここでも医療行為はありませんが、疲れると不穏になったり具合が悪くなる方もいるので要注意です。このように知的障害者の通所施設もたくさんあります。今回お話ししたのはほんの一部です。看護師による医療行為は皆無に等しいことがあります。見守りが多いと思います。時として一緒に遊んだり外出したり共有する時間を多くあります。

満足な通所介護の時間を満足と安心ができる看護の提供も看護師の重大な役割だと思います。

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